Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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トーマス・アンギャン
 世界の数あるコンサートホールのなかで、音響のよさで知られるビッグ3は、ウィーンの楽友協会(ウィーン・ムジークフェライン)、ボストンのシンフォニーホール、アムステルダム・コンセルトヘボウといわれる。
 先日のウィーンの取材で、楽友協会の芸術監督を務めるトーマス・アンギャンにインタビューをすることができた。
 しかし、彼は超多忙な人で、約束の時間になってもなかなかつかまらず、写真撮影も困難を極め、インタビューもごく短時間となった。
 そのなかで、もっとも印象的だったのが、楽友協会の音響の秘密である。
「大ホールは、床下も天井裏も大きな空間となっています。ふつうは何か部屋を作ったり、物を置いたりするものですが、このホールはまったく何もない。大きな空洞となっていて、ホール全体があたかもコントラバスのように響くのです」
 アンギャンさんは、ウィーン大学で法律を学んだが、クラシック音楽が好きで、ウィーン・コンサート協会に勤務した後、1988年にウィーン楽友協会の事務総長に就任し、やがて芸術監督のポストに就いた。
「楽友協会には大ホールのほか、室内楽用や多目的用の小さなホールもいくつか有し、全部合わせると年間840のコンサートが開かれているんですよ。約80万人のお客さまが聴きにいらしています。私はその数をもっと増やしたいと思っていますし、特に若い聴衆に向けたプロジェクトも充実させたいと考えています」
 アンギャンさんは、「ウィーン・フィルのコンサートは、ほとんど聴いています」と語り、「ウィーン・フィルを聴くと、至福のときが過ごせますから」と表情を和ませた。
 ウィーン楽友協会の大ホールは、「黄金のホール」と称される。もうすぐここで2014年の幕開けとなるウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートが開催される。きっと現在は、バレンボイムとともに集中的なリハーサルが行われているに違いない。
 アンギャンさんが説明してくれた、ホール全体がコントラバスのような形状をもち、上下の空気の振動で音がすばらしく響くという音をぜひ堪能したい。
 今日の写真はインタビュー中のアンギャンさん。バックはモンテヴェルディを描いた絵で、「オリジナルなんですよ」と誇らしげに語った。


 
| 麗しき旅の記憶 | 22:06 | - | -
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