Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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グザヴィエ・ドゥ・メストレ
 先日、4月22日に王子ホールで聴いたモイツァ・エルトマン&グザヴィエ・ドゥ・メストレのデュオ・リサイタルの様子はブログに綴ったが、今日はそのメストレのインタビューに出かけた。
 まず、久しぶりに会えたことに対するあいさつをし、早速、歌手とのデュオに関しての質問から入った。メストレは、昔から声楽に興味があり、歌手との共演はハープの音色が生かせるため、非常に興味深いという。
 演奏を聴いていると、ハープの伴奏に関してはかなりアレンジをしているかと思いきや、「いえいえ、全然。ほとんどピアノ・パートを弾いているんですよ。ハープも右手と左手を使いますから、同じなんです。でも、ペダルに関しては、ハープは7つのペダルを駆使して演奏するので、とても大変です」とのこと。
 メストレは、相手の目をじっと見ながら話す。伯爵家の出身で、いわゆるイケメンだが、素顔は飾らず気負わず、実に自然体。
 どんな質問にも明快な答えが戻ってきて、しかもハープに対する強い愛情が感じられる。
 このインタビューは、「音楽の友」の7月号に掲載される予定である。
 先日のデュオ・リサイタルはとても素晴らしかったが、実はあと1日だけデュオ・リサイタルの予定がある。4月30日(水)19時、東京オペラシティ コンサートホールで行われる演奏会で、こちらはシューベルトの「死と乙女」「野ばら」「糸を紡ぐグレートヒェン」、ベッリーニの歌劇「カプレーティとモンテッキ」より「ああ幾度か」、ヴェルディの歌劇「リゴレット」より「慕わしき人の名は」、プッチーニの歌劇「ジャンニ・スキッキ」より「私のいとしいお父さん」が予定されている。
 さらにスメタナの「わが祖国」より「モルダウ」がプログラムに組まれているが、今日のインタビューのなかで、メストレは次の録音には「モルダウ」を予定していると語っていたから、これは彼のソロに違いない。
 歌手とのリサイタルでの選曲は、共演する歌手が選んだ作品のリストを見せてもらい、そのピアノ譜をじっくり勉強し、歌手との呼吸に合わせて演奏を何度も練り直していくそうだ。
 メストレは、ウィーン・フィルを退団してソリストになったときは、「きっと小さなホールで少しずつ演奏していくんだろうな」と思ったそうだが、いやいや、そんな考えはすぐに吹き飛んだでしょう。
 いまや各地の名門オーケストラからソリストに呼ばれ、ペンデレツキをはじめとする作曲家に作品を委嘱し、さまざまな室内楽にも積極的に加わり、音楽大学のマスタークラスで指導を行うなど、八面六臂の活躍だ。
「ハープの可能性を追求し、ひとりでも多くの人にハープのすばらしさを体験してほしいんだよね。この楽器は古代から存在し、人間の本能に根ざす楽器という感じがするから」
 こう語るメストレは、端正な容姿に目を奪われがちだが、地に足の着いた堅実な考えをもつ人。演奏は超絶技巧もなんのそのの実力派で、結構力強く、骨っぽい演奏。音色の多彩さが特徴だが、教えるときのもっとも大切なポイントは「フレージング」だそうだ。
 ナマのハープの音は、本当に多彩で新たな発見が数多くある。ぜひ、メストレの美しき姿と美しき音に触れてくださいな。
 今日の写真は、インタビュー後のグザヴィエ。こんなにラフな服装をしているのに、このカッコよさ。まるでモデルのよう…。でも、本人はリラックスしながらポーズをとっている、ニクイんだから(笑)。



 
 
| アーティスト・クローズアップ | 22:22 | - | -
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