Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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マゼールのレシピ
 先日、ロリン・マゼールの訃報に触れ、これまでのマエストロとのインタビューが走馬灯のように浮かんできた。
 昨年出版した「クラシックはおいしい アーティスト・レシピ」の単行本には登場してもらうことができなかったため、改めてマゼールのレシピを考えている。
 長年にわたって聴いてきた演奏を思い出し、キャラクターも加味し、マゼールのルーツも考慮すると、頭に浮かんできたのがサーモンを使ったレシピである。
 以前、私の仕事部屋のあった高原のレストランにいったとき、そこで出されたサーモンのお料理がとてもおいしかったことを覚えている。
 その高原では地元の川で採れたますを使っていたが、そのますでポテトサラダをくるりと巻き、フルーツを使ったソースを添えてあった。
 これを食べたとき、この味を覚えておいて、ぜひアーティスト・レシピに加えたいと思ったのである。
 そこでマゼールである。このお料理はいろんな味が混在していて、奥深く、素材はシンプルながら実に凝った印象を抱く。マゼールの演奏に共通している面が多い。
 だが、その味の再現には、かなり時間がかかりそう。何度かいろいろ試してみて、自分なりの味を見つけ、マゼールのイメージに近づけていかなくてはならない。
 もっとも難しいのはソースである。これで最終的な味が決まる。マゼールの音楽のような華やかさ、ダイナミクス、流れるような美しさと劇的な要素、さらに後味のよさを極めなくてはならない。
 ひとつテーマが決まったから、じっくり取り組むことにしましょ。何度か失敗するだろうけど、いつの日か納得のいくレシピが出来上がると思うから。その日を目指して、まずおいしいサーモンを探さなくっちゃ。
 今日の写真は、私が惚れ込んだますのお料理。やっぱ、ソースだな。ソースを極めなくっちゃ、マゼールの音楽を表現できないもんね。
 彼は完璧主義者だったから、「そんな味じゃダメだろう」「まだまだ、甘いよ」「私の音楽は、そんな簡単なモンじゃないぞ」といわれそうだ。
 そうそう、彼は歯がすごく丈夫で、虫歯1本なく、完璧なる歯並びを自慢していた。そうか、ちょっと歯ごたえのある副菜を添えた方がいいかもね。演奏も硬派な面もあったし。やれやれ、結構大変なレシピになりそうだ(笑)。


 
  
| 美味なるダイアリー | 22:12 | - | -
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