Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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クルト・マズア
 ドイツの指揮者クルト・マズアが、19日に自宅のあるアメリカで亡くなった。享年88。
 マズアはドレスデン・フィル、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ニューヨーク・フィル、ロンドン・フィル、フランス国立管などの音楽監督や首席指揮者を歴任し、読売日本交響楽団の名誉指揮者も務め、日本にもファンが多かった。
 マズアは、1989年にライブツィヒの「月曜デモ」を無血で終わらせた功績が、いまなお多くの人に語り継がれている。
 実は、1989年というのは私が独立した年で、マズアが東ドイツ当局に対し、デモ鎮圧のための武力行使を避け、平和的解決を呼びかけたことは「文芸春秋」に記事を書いたため、よく覚えている。
 その後、来日したマズアは、記者会見などでこの件に関していろいろ質問されていた。
 当時、出張に行ったときにゲヴァントハウスでマズアの演奏を聴くことができ、体躯堂々とした彼がからだを目いっぱい使ってスケール大きく明快な音楽を作り出す指揮法に、強い印象を受けたものだ。
 彼はさまざまなオーケストラを指揮してきたが、私はやはりライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の重厚で堂々とした伝統の響きが、もっともマズアの音楽性に合うと思う。
 レパートリーは広く、録音も多かったが、なかでもブルックナーの交響曲全曲とブラームスの交響曲全曲録音の評価が高い。
 ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」も強い意志を反映させたもので、1981年の録音は再建されたゲヴァントハウスのこけら落としのライヴである。
 このホールは音響のよさで知られるが、実際に席にすわって聴くと、広いホールにもかかわらず、音にふんわりと包み込まれる感じを受ける。
 マズアの演奏を思い出していたら、ライプツィヒの景観が脳裏に蘇ってきた。今日の写真は、2009年の真冬に訪れたゲヴァントハウスの内部で撮影したもの。ホールの真上から見た模型で、非常に精巧に作られている。




 
 
  
 
 
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