Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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セドリック・ティベルギアン
 原稿がたまってくると、コンサートに出かけることが難しくなってしまう。
 ただし、公演評を書くことが決まっている場合は、なんとしてもいかなくてはならない。
 今日は、ヤマハホールにセドリック・ティベルギアンのリサイタルを聴きにいった。
 先日アリーナ・イブラギモヴァとのデュオ・リサイタルを聴いたばかりだが、ソロ・リサイタルではまったく異なる奏法と音楽性が味わえるため、楽しみである。
 プログラムは、前半がモーツァルトのピアノ・ソナタ第14番とベートーヴェンのピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」。後半がショパンの「24の前奏曲」。
 モーツァルトは柔軟性に富むかろやかな音色で始まり、力強いユニゾンもたっぷりと聴かせる。
 ティベルギアンは、いまイブラギモヴァとモーツァルトのヴァイオリン・ソナタのシリーズを演奏している最中だから、このピアノ・ソナタも作曲家に自然に寄り添う形となった。
 続くベートーヴェンの「ワルトシュタイン」は、前進するエネルギーに満ちあふれ、荘重さと厳格さを前面に押し出したピアニズム。
 その反面、ペダルをこまかく踏み込み、素朴で親密的な主題を嬉々とした趣で表現していく。
 ティベルギアンはがっしりした体格で、鍵盤に覆いかぶさるようにして演奏するタイプ。その強音は楽器全体を大きく鳴らすもので、とりわけ第3楽章のコーダが絢爛豪華な響きを放った。
 後半のショパンは、打って変わって、弱音の美しさが際立つ。
 彼のピアノは、弱音が美しい。特にマズルカ風の曲や繊細・優美な主題をもつ曲、色彩感豊かな和声に彩られた曲などにその特質が現れていた。
 休憩時間に、ロビーでアリーナに会った。セドリックの演奏を聴きにきていたのだが、明後日にはソウルに演奏にいき、また日本に戻ってきて今度はキアロスクーロ・カルテットの演奏に臨むという。
 日本では、お寿司やお好み焼きを楽しんでいるそうだ。
 今日のセドリック・ティベルギアンの公演評はヤマハのWEB「音楽ジャーナリスト&ライターの眼」に書く予定で、先日の彼らのデュオは「公明新聞」に書くことになっている。
 今日の写真は、セドリックとアリーナ。彼らは来日するとさまざまな形態の演奏を聴かせてくれるため、多様性が味わえる。セドリックは室内楽が大好きだというから、ぜひトリオを聴いてみたいと思う。






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