Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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ルネ・フレミング
 インタビュー・アーカイヴ第5回は、「メトロポリタン・オペラの華」と称されるソプラノのルネ・フレミング。偉大な歌姫なのに気さくで、とても温かい人柄。笑顔もとてもチャーミングだった。

[marie claire 2001年8月号]

できる限り長く歌い続けたい

 いま、世界のオペラハウスから引っ張りだこの人気ソプラノ、ルネ・フレミングがメトロポリタン・オペラの来日公演でR.シュトラウスの「ばらの騎士」の元帥夫人を歌うために初来日を果たした。
 このオペラは18世紀のウィーンの貴族生活が舞台。そこで起こる情事や恋がオペラ・ブッファ(喜歌劇)的に描かれている。音楽もまさに優雅で官能的、聴くものを酔わせる。
「でも、歌うのはとても難しいの。元帥夫人の役はさまざまな女の感情を表現しなくてはならないでしょ。初めて歌ったのは6年前だけど、それから現在まで自分の私生活の変遷も影響し、ずいぶん歌いかたが変わってきたわ。最初は技巧ばかりに目がいっていたけど、いまは役柄の解釈と表現力に集中するようになった。いかにしたら聴衆とコミュニケーションがとれるか、それを第一に考えるようになったのよ」
 両親はともに声楽の先生。歌手になるのは当然といった家庭環境だったが、子ども時代は引っ込み思案で社交も苦手。本ばかり読んでいるような子だった。
「人前で歌うなんて考えられなかった。でも、音楽は好きだったから音楽大学に進んだんだけど、実はジャズも歌っていたの。でも依然人前で歌うのが苦手で、音楽の先生になろうと大学院に進み、そこでクラシックの奥深さに目覚めたというわけ」
 やがてメトロポリタン・オペラで歌うことが夢となり、舞台で主役を歌い、演じるようになる。
「いまも緊張しっぱなしよ(笑)。でも、できる限り長く歌い続けたいと思っているの。声の成熟に合わせて役を選びながらね。夢は『椿姫』のヴィオレッタを歌うこと。私の声はふつうと逆で高音よりも中低音の発達が遅いので、『マノン』もようやく歌えるようになったの」
 新譜「ドラマティック・オペラ・アリアズ」は、そんな彼女がいまもっとも得意とするオペラ・アリアが詰まっている。フレミングは演技力も高く評価されているが、ここでも各役を歌い分けている。
「私、声楽の先生に『鉄の芯を持った自然の母』といわれたことがあるの。外見と違うでしょ」
 彼女は出産後2週間で、ドミンゴと『オテロ』のリハーサルを始めた根性の持ち主。その歌声も芯の通った感情豊かなものだ。

 今日の写真はそのときの雑誌の一部。フレミングは東京・原宿の様子をアメリカのテレビで見たそうで、ぜひ来日したときには訪れて買い物をしたいと思っていたという。しかし、原宿では好みの物が見つからず、青山でブラウスを購入したそうだ。「素敵なデザインで、とっても安かったの!」。

| インタビュー・アーカイヴ | 22:00 | - | -
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