Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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名古屋フィルハーモニー交響楽団
 週末は名古屋フィルの定期公演のコンサート評を書くために、名古屋に出張した。
 4月15、16日の両日の第379回定期演奏会で、指揮者はバーンスタイン最後の弟子のひとり、アメリカのドリアン・ウィルソン。ソリストとして参加したのはウクライナ出身で2010年の仙台国際音楽コンクール優勝のピアニスト、ヴァディム・ホロデンコだ。
 実は、12日にホロデンコにインタビューをし、6月2日に浜離宮朝日ホールで行われる「第4回仙台国際音楽コンクール・ピアノ部門優勝リサイタル」の話を聞いたばかり。彼は大好きなメトネルとプロコフィエフという組み合わせでリサイタルを行うことになっている。このインタビュー記事は次号の「音楽の友」に掲載される予定である。
 今回の名古屋フィルのコンサートは「愛と死」シリーズの一環で、R.シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」で幕開け、次いでホロデンコをソリストに迎えてリストの「死の舞踏」が演奏され、後半はプロコフィエフのバレエ「ロメオとジュリエット」という聴きごたえ十分な選曲。
 ウィルソンはバーンスタインの弟子らしく、師をほうふつとさせる踊るような指揮ぶり。名古屋フィルとはすでに共演を経験しているからか、両者のコミュニケーションは濃密だった。
 ホロデンコはあまり演奏される機会のないリストの作品を堂々たるピアニズムで聴かせ、コンクール時よりも一層磨きのかかったテクニック、表現力を披露し、自身が編曲したアンコールも2曲聴かせた。
 彼はインタビュー時に語っていたが、ラフマニノフ、プロコフィエフ、メトネルなどのロシア作品が大好きで、自然な形で楽譜と対峙できるという。特にメトネルは長年埋もれていた作品が多く、それに光を当てることに意義を感じているそうだ。
 名古屋フィルの会場である愛知県芸術劇場コンサートホールは、広さ、客席の配置、ステージの位置などがとても親密的なスタイルに形作られていて、ステージ後方の席も間近に感じられた。
 多くのコンサートが中止となっている時期だけに、この場所で、日本のオーケストラと来日したアーティストとの共演を聴くことができ、とても印象深い一夜となった。コンサート評は、次号の名古屋フィルの定期演奏会のプログラムに掲載されることになっている。
 なお、ホロデンコは仙台のコンクール出身者だけに被災地の人々の心配をし、心を痛めていた。それだけに、演奏には心がこもっていた。

 今日の写真はインタビューのときのホロデンコの様子。「仙台はぼくの故郷のようなところ」と語っていた。

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