Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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ユジャ・ワン
 またまた毎月のことながら、集中的な取材と締切り地獄の日々が巡ってきた。
 東日本大震災の影響から来日アーティストは大幅に減っているが、それでもコンサートは徐々に増え、チャリティ・コンサートが多数組まれている。
 雑誌が相次いで出版されるのもこの時期だ。まず、今日は「音楽の友」5月号が届いた。
 この号では、中国出身で現在はアメリカで研鑽を積みながら国際舞台で幅広く活躍している新進気鋭のピアニスト、ユジャ・ワンのインタビュー記事が掲載されている。
 彼女は3月に来日公演を行い、テクニック、表現力、音楽性ともに度肝を抜くようなすばらしく高度な演奏を披露し、聴衆をうならせた。
 インタビューでもっとも驚いたのは、その留学秘話。10代前半のときに両親がアメリカへの飛行機の片道切符を渡し、ひとり旅立たせたのだそうだ。ことばもわからない、食べ物は苦手、だれも知り合いがいない国に送り出され、途方に暮れたそうだが、「私には音楽があった」といい切った。
 これは日本の両親はとてもまねできないことではないだろうか。中学生になったばかりの子をひとり異国へと留学させるなど、心配でできないと思う。中国の両親は、まさに「かわいい子には旅をさせろ」を実践したわけだ。
「だから私はがむしゃらにことばを覚え、友だちを作り、音楽院になじもうと最大限の努力した」という。うーん、すごい。
 そしてめきめきと頭角を現し、16歳でマネージャーが付き、本格的なコンサート活動を開始し、やがてドイツ・グラモフォンと契約する。
「中国にいたときからイエローレーベルのCDを先生に聴かせてもらっていたので、このレーベルと契約できて夢がかなったわ」
 にこにこしながら、サラリと答える。
 演奏中は類まれなる集中力と緊迫感をただよわせているユジャ・ワンも、素顔はおだやかで自然体。だが、一本芯の通った強さも感じさせる。
 彼女は努力する、視野を広く持つ、練習を怠らない、前進あるのみということばを次々に並べた。そして恵まれている自分におごることなく、勉強を続けたいと語った。
 このときはミニスカートに皮ジャンをはおり、写真撮影のために着替えも用意していた。写真もこまかくチェック。「嫌いな写真が載るのはイヤなの」と、私のブログ用の写真も「見せて見せて」とのぞきこんだ。

 今日の写真はそんな彼女がオーケーを出した1枚。もっとはじけているほうが私は好きだったのだが、ユジャはおとなしいほうをセレクトした。

| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 22:20 | - | -
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