Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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カフェ・テリメナ
 ショパン国際ピアノ・コンクールの取材に行くたびに、必ず寄るカフェがある。
 ショパンの心臓が収められている聖十字架教会や、学生だったショパンが日曜ミサでオルガンを弾いていたヴィジトキ教会などが建っているクラクフ郊外通りと、コジャ通りの角に位置しているカフェ・テリメナだ。
 ここは表がアクセサリーのショーウィンドーになっているため見逃してしまいがちだが、建物の左側にまわると、入口がある。
 当時の名はブジェジンスカ。ここは革命運動家や文化人が集うところで、ショパンも友人たちと議論を闘わしたという。
 現在は静かなカフェで、内部はほの暗く、骨董品のようなテーブルといすが置かれている。ショパンはココアが大好物だったと記録に残されているが、ここでもココアを飲んだのだろうか。
 私も、いつもココアを頼む。ここで飲むと、素朴なココアがとてもおいしく感じられるから不思議だ。
 ショパンはこのころ同じ音楽院の声楽科の生徒、コンスタンツィヤ・グワトコフスカに初恋の思いを抱いていた。彼女への思慕が、ピアノ協奏曲第2番の第2楽章として結実したことは有名である。
 そんなショパンの思いを想像しながらココアを飲むと、なおいっそうこの味は印象深いものとなる。
 旅の記憶のなかで、「味覚」が占める割合はかなり大きい。私はワルシャワというと、ココアを思い出す。
 さて、おいしいココアでひと息入れて、次の原稿に移るとしましょうか。
 今日の写真はそのテリメナ。ショパン時代そのままの外観だ。

| 麗しき旅の記憶 | 22:01 | - | -
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