Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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アルバイシン
 またまた月末の締切り地獄の時期がやってきた。
 でも、今日はその合間を縫ってスペイン在住のピアニスト、比石妃佐子の電話インタビューがあったため、「CDジャーナル」の編集部に出かけた。
 彼女はアルベニスやグラナドス、ファリャ、モンポウなどの作品を幅広く手がけ、バルセロナを拠点に活躍している。その話はとても興味深く、スペイン好きの私としては電話の向こうからスペインの熱い風が吹いてくるのを感じ、胸が高鳴る思いがした。
 そのインタビューはまた次回ゆっくり綴りたい。
 今日は彼女と話をしている間、私の頭のなかではアルベニスの組曲「イベリア」のなかの「アルバイシン」の旋律が鳴っていた。これはpppが印象に残る神秘的な曲で、詩的で精緻でありながら、哀愁を帯びたカンテ・ホンド(フラメンコの奥深い歌)や情熱的でリズミカルな部分も挟み込まれる。
 実は、この曲に関してはひとつ思い出がある。もう大分前のことになるが、「ピアノの女王」と称され、スペイン作品のスペシャリストといわれたアリシア・デ・ラローチャにインタビューをしたとき、この「アルバイシン」という曲の情景がどうしても浮かばないのですが、と私がいうと、ラローチャは「アルバイシンを歩いてみることよ。ねっ、アンダルシアに行きなさいよ。きっと大きな収穫があるわ」といってくれた。
 あれから何度アンダルシアを訪れ、アルバイシンに足を運んだことか。
 アルバイシンはアンダルシアのアルハンブラの丘を望む地区で、アラブの匂いに包まれ、ロマの香りがし、迷路のような小道がどこまでも続いている。
 地図を頼りに歩いていても、いつのまにか迷い込んでしまう。真冬でも日差しは強く、白壁と美しい花々に囲まれた「カルメン」(アラビア語が語源。果樹園を意味する。女性の名もこれに由来)と呼ばれる家は日常を離れた別世界を思わせる。人々はパティオにテーブルを出し、陽気に食事をし、そのかたわらを真っ黒な猫が横切っていく。
 この1月にも、再びアルバイシンを訪れ、ゆったり散策した。そのときの風景が、比石妃佐子のインタビューで蘇ってきた。
 ああ、戻ってきたばかりなのにまた行きたくなった。さて、残りの原稿がひと段落ついたら、また彼女の「イベリア」のCDを聴こうかな。
 今日の写真はアルハンブラ宮殿からアルバイシンを臨んだところ。これを音楽で表現したアルベニスはすごい!!

| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 22:56 | - | -
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