Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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エフゲニー・キーシン
 たったいま、エフゲニー・キーシンの40歳のバースデー・コンサートとパーティから戻った。
 10月10日はキーシンのお誕生日。この記念すべきコンサートにピアノのマルタ・アルゲリッチとチェロのアレクサンドル・クニャーゼフが参加して室内楽が演奏される予定だったが、アルゲリッチが体調不良のために来日中止となり、クニャーゼフとのデュオとキーシンのソロ・リサイタルに変更になった。
 思えば、25年前に初めて来日し、15歳の誕生日を迎えたのも日本公演のときだった。そのときにショパンのピアノ・ソナタ第3番を演奏したのだが、今回の変更になったプログラムでも同曲を演奏した。
 私はソナタを聴きながら25年前の演奏を思い出し、あまりにも演奏本来の質、奥に宿るものが変わっていないことに驚きを覚えた。あのころ、すでにキーシンの演奏は確固たる方向性を持ち、自分の演奏というものが確立していたわけだ。
 さらに弱音の美しさが際立ち、内省的になり、これによりスケールの大きさも加わった。この公演評は東京新聞に書くことになっている。
 クニャーゼフとのデュオでは、キーシンは室内楽を心から楽しんでいる様子が伝わってきた。以前はソロに集中していたが、アルゲリッチやマイスキーらとともに音楽祭で演奏を重ねるうちに、キーシンは室内楽を多く演奏するようになってきた。
 すべてのプログラムが終了後、ジャパン・アーツ会長の中藤氏が大きな花束をキーシンに渡すと、そのうしろから私服に着替えたクニャーゼフが現れ、ピアノで「ハッピー・バースデー」を弾き出した。これに和し、サントリーホールには聴衆の大きな合唱が響き渡った。
 キーシンは花束を抱えながらうれしそうな笑顔を見せ、聴衆に向かってちょっとはにかみながらおじぎを繰り返していた。
 彼のこういう真摯な態度と純粋な性格はまったく変わっていない。
 パーティの席であいさつに行ったとき、「私はあなたの演奏が25年前と本質がまったく変わっていないと思いました。これはいい意味ですけど」というと、キーシンからは「ありがとう。長く聴き続けてくれた人からそういうことばを聴くと、本当に心が温まります」という答えが戻ったきた。
 今日の写真はスポンサーから提供された法被を着て、鏡開きをしているところ。キーシンの左隣がクニャーゼフ。
 もう1枚はこの鏡開きで使われた記念の升。ヒノキの芳香がする。
 最後はピアノの形をしたとても素敵なパースデーケーキ。女性のパティシエがあいさつに見えた。拍手! とってもおいしかったです。(ライトが消されたので、ちょっとボケボケ。キーシンはケーキが四角で大きいためローソクが一度に消せず、何度も苦笑しながら挑戦していた)
 ジェーニャ、お誕生日おめでとう!! ますます演奏に磨きをかけて、真の巨匠になってね。









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