Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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田部京子
 ピアニストの田部京子とは、昔からインタビューの合間に何度も脱線してしまう。ふとした話題からどんどん話が逸れていき、仕事モードではなく、雑談に発展していってしまう。
 今回も「intoxicate」のインタビューで、彼女が満を持して録音したブラームスの「後期ピアノ作品集」(コロムビア)について話を進めていたところ、かなり前のメンデルスゾーンの録音のときのジャケット写真の話になり、私がそのときの髪がものすごく多くてフワフワしていた写真を覚えているといったところ、彼女が実は髪で悩んでいるという話になった。
 それから話は髪の多さや質の問題に移り、美容院探しから髪型の苦労話へと発展、インタビューはまたもや仕事から遠く離れてしまった。
 それでもなんとか話題を戻し、田部京子とブラームスのつながり、この作曲家にいかに魅了されているか、後期の作品の難しさなどを話してもらい、仕事は無事に終了した。
 いや、まだ終了しなかった。彼女が引越しをした話が残っていたのだ。これもまた苦労話で、私は以前の住まいにおじゃましたことがあるため、またまた話題沸騰。長年取材を続けているアーティストとの話はとてもおもしろいが、ついつい話題が広がって脱線しっぱなし(笑)。編集担当者は、さぞ気をもんだでしょうね。
 この田部京子のブラームスは研鑽の賜物。彼女はベルリンに留学しているが、ベルリンに着いた翌日フィルハーモニーホールでクラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィルの演奏するブラームスの交響曲第3番を聴き、ノックアウトされたそうだ。いまでもこのベルリンの部屋に行くたびに北国特有の空気を感じ、静けさのなかでブラームスへの思いを馳せるそうだ。
 ブラームスの作品は、渋さと寂寥感と特有の深い響きを要求される。田部京子も10代のころはその内面性が理解できず、非常に苦労したそうだ。やはりブラームスは奏者が成熟することを望む音楽なのだろう。彼女も徐々にその内奥に分け入り、ようやく幾重にも重なった音の層を理解できるようになったという。
 今日の写真はインタビュー時の田部京子。すっごくきれいに撮れているでしょう。まるで女優のよう。私の自慢の1枚になりそう。彼女もとても気に入ってくれた。インタビューで思いっきりいろんな話に花を咲かせたあとに、ちょっとこんなポーズしてみてといったら、この美しい姿になったというわけ。やったね!!
 来年5月31日には浜離宮朝日ホールで「B×B Worksシリーズ」と題したリサイタルを行い、ベートーヴェンとブラームスを演奏する予定になっている。こちらも楽しみだ。

| 親しき友との語らい | 23:12 | - | -
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