Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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ポール・ルイス
 イギリスのピアニスト、ポール・ルイスが世界で展開している2年越しのシューベルト・チクルス全5回。
 日本では王子ホールで開催されているが、今日はその第3回目。前半が「4つの即興曲Op.142」。後半が「楽興の時」と「さすらい人幻想曲」という人気の高い作品が組まれた。
 ポール・ルイスのこのチクルスは第1回から聴き続けているが、回を重ねるごとに底力が発揮され、今夜はいずれの作品も自信にあふれ、クリアで迷いのない音にいっそう磨きがかかり、最後の「さすらい人幻想曲」では気合い十分。あまりの迫力に聴衆はあぜんとして静まりかえり、そのエネルギーが聴き手に乗り移ってくるようだった。
 ルイスはアルフレッド・ブレンデルの弟子として知られるが、その奏法も解釈も師とはまったく異なる。ただし、楽譜の内奥へとひたすら迫る姿勢は同じだ。
 ひとりのピアニストをずっと聴き続けていると、その人の演奏の変遷を味わうことができて興味深い。
 次回は2012年4月12日。第4回はシューベルティアーデの雰囲気を伝える作品が組まれ、「16のドイツ舞曲と2つのエコセーズ」「ピアノ・ソナタ第14番」「アレグレット ハ短調」「ピアノ・ソナタ第16番」の予定。
 全5回が終了したとき、きっとルイスのシューベルトの全体を俯瞰した気持ちが湧き、感慨深い思いにとらわれるに違いない。イギリスから世界へ飛翔するポール・ルイス。応援したいピアニストだ。
 
 
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