Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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近藤嘉宏
 近藤嘉宏に会うと、デビュー当初の演奏に賭ける一途な目をした彼を思い出す。
 彼は常に聴き手のことを真っ先に考え、「聴いてくれる人がスーッと音楽に入れるようなプログラムを組みたい」「聴衆が楽しんでくれることが一番」と語る。その思いはいまもまったく変わることがなく、演奏に対する真摯な取り組みかたは最初に会ったときと同じだ。
 現在、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲録音が進行中だが、来年からベートーヴェンの作品を毎回取り入れ、他の作曲家の作品をこれに組み合わせるという「with Beethovenシリーズ」をスタートさせることになった。
 そのシリーズに関してインタビューを行った。これは「ぶらあぼ」の次号に掲載される予定である。
 近藤嘉宏は3月7日の紀尾井ホールの第1回に、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番「悲愴」、シューマンの「クライスレリアーナ」、ショパンの「スケルツォ第2番」、ラフマニノフの「楽興の時」を選曲した。
「ロマン派の足跡を追い、前半はベートーヴェンと対極にあるシューマンを組み合わせ、後半は歌心あふれる作品を選びました。この4曲でロマン派の歴史や変遷、世界観の違いを楽しんでいただければと思います」
 彼は以前のブログにも書いたが、しばらく病気でピアノを弾けない時期があった。それを乗り越え、いまは「作品のこまやかな面に反応できるようになった」という。そして「病気を経験してよかったとさえ思えるようになった」と心の内を明かした。
 近藤嘉宏は、自分の演奏が非常に大きく変わったと感じているそうだ。その変貌した演奏をシリーズの第1回の練られたプログラムで聴くことができる。
 長年ひとりのアーティストの演奏を聴き続けると、その人の人生が浮き彫りになり、自分自身の聴きかたも変わり、とても意義深い。
 近藤嘉宏は今後のレパートリーとして近・現代作品にも目を向け、特に邦人作品に注目したいという。そしてリゲティにも。さらに私がスペイン作品をぜひ、といったら、アルベニスとグラナドスに興味があると語った。
 そして何より演奏したいのはブラームスだという。
 こういう話を聞いていると、本当に体調がよくなったのだと実感した。うれしい限りだ。いまはもうおかゆやゆでたキャベツは卒業したそうだが、毎日野菜は山ほど食べるという。
「トンカツ食べに行くでしょう。ぼくは肉を一切れ食べるごとに千切りキャベツをお代わりするので、お店の人がびっくり。しかも、キャベツの盛りかたが少ないと文句までいう(笑)」
 そりゃ、お店の人は驚くのを超えて、とんでもないお客がきたと思うでしょうね。あとはホウレンソウも常食とか。同行した編集者が「近藤さん、どうしていつも若々しいんですか。何か秘訣でも?」と聞いたら、このキャベツとホウレンソウの話が出たというわけ。
 彼は肌もきれい。それも野菜モリモリの結果かも(笑)。今日の写真はインタビュー時の1枚。若々しさが伝わるかな…。

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