Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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辻井伸行
 今日はサントリーホールに辻井伸行のリサイタルを聴きに行った。
 これは昨年の12月から今年の3月にかけて全国で行われている日本ツアーの一環で、東京公演は昨日と今日のサントリーホール2回。すべて30分で完売したそうで、地方公演もほとんど完売というすごさ。
 今回のプログラムはモーツァルトとベートーヴェン。今夜はまずモーツァルトの「きらきら星変奏曲」がピュアな音色と粒のそろった柔らかいタッチで奏され、聴き手を一気に辻井伸行の世界へといざなう。
 次いでモーツァルトのピアノ・ソナタ第10番がかろやかに愛らしく、多彩な響きを駆使して紡がれ、辻井伸行のいまの心身の充実を示した。
 後半はベートーヴェンのピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」と第21番「ワルトシュタイン」。いずれも集中力に満ちたすばらしい演奏で、表現力が増し、これまでで最高の存在感を放っていた。
 彼は、まさに本番のステージで成長していくタイプ。デビュー当初から聴き続けているが、そのつど大きな飛躍を遂げている。
 モーツァルトとベートーヴェンという、ピアニストのすべてがあらわになってしまう作品で勝負に出たその気合いも見事だが、アンコールに映画音楽などの自作を何曲も演奏して聴衆の緊張感をほぐし、リラックスした雰囲気にもっていく手法にも脱帽した。
 アンコールのときにステージから一生懸命みんなに語りかける様子はとても好感がもて、ホール全体が温かい雰囲気に包まれた。
 先ごろ、辻井伸行の「カーネギーホール・デビューLIVE」のDVD(エイベックス)がリリースされたばかり。CDは昨年末にすでに発売されている。
 それを辻井伸行はトークのなかで自ら「ホールで売っています」と宣伝。聴衆の笑いを誘った。
 このコンサート・レポートは次号の「音楽の友」に書く予定になっている。辻井伸行は無限の可能性を秘めている。また次回の演奏が楽しみになる、そんな聴き手を心待ちにさせてくれるピアニストである。
| クラシックを愛す | 23:47 | - | -
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