Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

ブログ

<< アキコ・グレース | main | 南西ドイツ放送交響楽団バーデン=バーデン&フライブルク >>
イザベル・ファウスト&アレクサンドル・メルニコフ
 今日は、ヴァイオリンのイザベル・ファウストとピアノのアレクサンドル・メルニコフのデュオを聴きに王子ホールに行った。
 これは今日から明後日まで行われるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会の一環で、今日は初日。プログラムは前半が第1番と第2番と第3番。後半が第9番「クロイツェル」だ。
 ベートーヴェンの初期の作品は、名手によって演奏されると、作品のすばらしさが浮き彫りになる。ファウストの気負いのない自然体の演奏、透明感のある美しい音色、ピリオド奏法を随所に感じさせる響きが秀逸。一方、メルニコフは真珠の粒がころがるような美しい音を聴かせたかと思うと、一気にドラマティックな表現を見せ、そのピアニズムは変幻自在。
 ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタは、よくピアノ・ソナタにヴァイオリンが加わっているような作品だといわれるが、まさにメルニコフのピアノはベートーヴェンの意図するところを存分に汲み取り、作曲家の魂に近づいていく。
 私は室内楽が大好きなので、今夜は至福のひとときを過ごすことができた。
 とりわけ後半の「クロイツェル」は、装飾音の工夫や即興的な要素が随所に盛り込まれ、ふたりの個性的な「クロイツェル」に心が高揚する思いにとらわれた。
 イザベル・ファウストの実力は折り紙つきだが、ようやく日本でも彼女の真の実力が評価されるようになってきた。うれしい限りだ。
 メルニコフはヴァディム・レーピンと共演していたころから知っているが、いまや音楽が成熟し、自信がみなぎり、説得力が増した。彼はインタビューをすると、とてもシャイで真面目で、どちらかというと内省的な性格の人だが、ピアノに向かうと内に秘めた音楽に対する情熱が一気に爆発。もっともっと聴きたいと思わせるピアニストである。
 うーん、やはり息の合った音楽家同士の室内楽は最高ですなあ(笑)。ファウストはメルニコフにほれ込んで、他のピアニストは考えられず、ずっと彼とコンビを組みたいといっているそうだが、とてもよくわかる。
 また、すぐにでも他の作品を聴いてみたい!!
 
| クラシックを愛す | 00:03 | - | -
CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< March 2017 >>
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE