Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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村治奏一
 先日、ギタリストの村治奏一に会い、彼のプロデュースによるコンサートの話を聞いた。
 これは5月15日に紀尾井ホールで行われる「新緑のギター〜バッハからピアソラへ〜」と題したコンサートで、前半は村治のソロ、後半は恩師の鈴木大介とのデュオが含まれ、ピアソラから始まり、ピアソラで幕を閉じるというプログラムである。
 ファリャ、タレルガ、J.S.バッハ、ヒナステラ、ラヴェルから西村朗の作品まで幅広い選曲となっている。
「17歳で渡米し、ボストン、ニューヨークと移り、いまはワシントンDCに住んでいるんですよ」
 久しぶりに会った村治奏一は30歳を目前にし、いまの自分を表現するためにこのコンサートをプロデュースしたと語った。師弟関係にある鈴木大介と共演できることをとても楽しみにしていると。
 鈴木大介は、以前はいろんな助言をしてくれたそうだが、最近はほとんど何もいわないとか。それだけ弟子を信頼しているということなのだろうか。あるいは、村治が大人になったという意味だろうか。
「これまで大介さんと一緒に演奏してはいるのですが、こうしたコンサートで共演するのは初めて。今回はふたりともフレタのギターを使うんですよ」
 フレタのギターはジョン・ウィリアムスやレオ・ブローウェル、エルネスト・ビテッティが使っていることでも知られる。
 イグナシオ・フレタは1897年スペイン生まれ。最初はヴァイオリンやチェロの製作をしていたようだが、20世紀最大のギタリストと称されるアンドレス・セゴビアの演奏を聴いて感銘を受け、ギター製作を始めたそうだ。セゴビアのために3台の楽器を製作しているという。
 1977年にイグナシオが亡くなった後は、父とともに製作を行っていたふたりの息子、フランシスコとガブリエルが引き継ぎ、現在はフランシスコも引退して弟のガブリエルとその息子たちが伝統を守っているようだ。
 そんなスペインの長き歴史と伝統を感じさせる名器で演奏されるこのコンサート、ギターが大好きな私は待ち遠しくてたまらない。
 ギタリストは通常、足台を用いて演奏するが、このインタビューのなかで、村治奏一はギターレストという足に置いてギターを支える支持具を見せてくれた。こうした道具はステージでは遠くてよく見えないが、間近で見ると、とても興味深い。
 このインタビュー記事は次号の「音楽の友」に掲載される予定だが、私があまりにもギターレストに興味を示したため、カメラマンがしっかり撮影。きっと雑誌にも載るのではないだろうか。
 村治奏一は今回のプログラムを考えるにあたり、自身のギターへの思いをギュッと凝縮したという。さぞ思いのこもった演奏が披露されるに違いない。
 今日の写真はインタビュー後の村治奏一と、私の目が集中したギターレストを使って演奏する彼。この支持具、おもしろいでしょう。足に置くところがヴァイオリンのf字孔になっているんですよ。ギターを作ったときに余った木材を使っているのだとか。いやー、いいもの見せてもらっちゃった。演奏がもっともっと楽しみになってきた(笑)。



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