Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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三浦友理枝
 先日に続き、再び三浦友理枝に話を聞く機会が巡ってきた。
 今回はヤマハのWEB「ピアニスト・ラウンジ」でのインタビューである。
 もちろん、3月28日に東京文化会館・小ホールで開催されるフランス作品によるリサイタルの内容が話題と中心となったが、これは以前詳細をご紹介したので、今回は彼女のラヴェル好きにスポットを当てたい。
 三浦友理枝は昔からラヴェルが大好きで、これまで多くの作品に取り組み、今回のリサイタルで演奏する「夜のガスパール」と「鏡」でソロ作品は全部網羅。すでにピアノ協奏曲もピアノ三重奏曲も演奏・録音しているため、ほとんどのピアノ作品を手がけてきたことになる。
「でも、左手のためのピアノ協奏曲だけは手があまり大きくないので、届かないところがあり、弾くことができません。本当に残念です。これは音をずらして弾くことができず、バンと一度に押さえなくてはならないため、無理なんです」
 このコンチェルトは第一次世界大戦で右手を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインの依頼によって書かれたもので、彼に献呈されている。
 ラヴェルはこの依頼に非常に意欲を燃やし、もてるすべてのエネルギーを注ぎ込み、名作といわれるコンチェルトを生み出した。当時としては珍しい単一楽章で書かれ、ジャジーな要素、ピアノとオーケストラとの濃密な音の対話、こまやかな色彩と表現、創意工夫が随所に息づく作品で、現在でも絶大な人気を誇る。
 それだけが弾けないと、彼女は残念がっていたが、他の作品はたくさんあるし、大丈夫よ、という話になった。
 作品を本当に愛するピアニストが演奏すると、その作品がきらきらと輝き、生命力をもって聴き手の心にストレートに響いてくるものだが、三浦友理枝のラヴェルも、作曲家が目指した多種多様な表情がまっすぐに伝わってくる演奏だ。
 ラヴェルをこよなく愛す私は、このリサイタルをとても楽しみにしている。
 今日の写真はインタビュー後の撮影の様子。現在、この記事はヤマハのサイトで公開中。ぜひ、読んでくださいね。


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