Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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ミロシュ
 ギター好きの私が、ここのところ毎日視聴盤を聴いているのが、モンテネグロ出身のギタリスト、ミロシュの「ミロシュ・デビュー!〜地中海の情熱」(ユニバーサル 4月4日リリース)である。
 これはスペインやギリシャの作曲家の作品を中心に選曲されたアルバムで、地中海の風景や空気を感じさせる旋律が全編を覆い、精緻で情感豊かな音が紡がれ、一気に作品が生まれた土地へと運ばれる。
 ミロシュは1983年生まれ。幼いころからギターを始め、これまで13を超えるコンクールで優勝を遂げている。
 生地で勉強を続けた後、ロンドンの王立音楽院で学び、2008年にルツェルン音楽祭で演奏したことを機に、ドイツ・グラモフォンと契約。昨年のアルバム・デビューとなった。そのデビューCDがいよいよ日本に上陸。ヨーロッパではすでにさまざまな賞に輝き、売れに売れているこのアルバム、1曲目が特にお勧めだ。
 というのは、冒頭を飾るアルベニスの「アストゥリアス」は、ミロシュがアンドレス・セゴビアの録音を聴き、クラシック・ギタリストの道を目指そうと決めた記念の曲。これなくしては、いまのミロシュがないという、思い入れの深い作品である。
 先日、プロモーション来日したときにインタビューをする機会に恵まれたが、会った人をみなとりこにしてしまうほどのナイスガイ。もちろん容姿はすばらしいが、イケメンを鼻にかけることなく、常に自然体。ナマで聴く演奏も心にしみじみと浸透してくる美しさで、もうたまりません(笑)。
 彼は、いまものすごく忙しく、自由な時間はまったくないそうだが、「グラモフォンで録音できて、これ以上の幸せはないよ。プロモーションのために世界各地を飛び歩いているから、いつも寝不足で時差ボケだけど、いま自分がやるべきことはわかっている。こんな時期に遊びたいなんて、思わないよ。ギターと一緒にいられれば、それが一番。だって、ぼくはほどほどの成功を望んでいるわけではなく、自分が本当に納得のいく成功を目指しているから。そのために苦労したり、努力するのは当たり前。いまはとにかく練習して、よりよい演奏ができるように自分を駆り立てていく。だって、幼いころからの夢がかなったんだもの」
 ハハーッ、と私はこのことばを聞いてひれ伏したい気持ちになった。
 文に書くと、結構偉そうにいっているように思えるかもしれないけど、決してそういう感じではない。ひたすら前を向いて走っている感じだ。このインタビューは次号の「音楽の友」に掲載されることになっている。
 ミロシュは数多くのインタビューを受けたが、次のインタビューまで5分でも空くと、すぐに別の部屋に行って練習していた。とにかく、練習魔。ひとときもギターを離さない。
 デビューCDはタレガの「アルハンブラの思い出」、ドメニコーニの「コユンババ」、テオドラキスの「わが星は消えて」など14曲で構成されている。私が大好きなグラナドスの曲もあり、エンドレスで聴きたくなる。
 今日の写真はインタビュー時のミロシュ。ジャケット写真は目力の強い、情熱的な顔に映っているが、私の写真はふだんっぽい表情に撮れている。
 本当に、性格がいいんですよ。7月には来日公演もある。ぜひ、ギター・ファン以外の人にも耳を傾けてほしいと思う。今年の私のイチオシです!!


 
| アーティスト・クローズアップ | 23:17 | - | -
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