Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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ユッセン兄弟
 いつも感じていることだが、新たなアーティストのデビューCDのライナーノーツを執筆することは、特別な意義をもつ。
 今回は、オランダのルーカスとアルトゥールという10代のピアニストのドイツ・グラモフォンにおけるデビュー・アルバムとセカンド・アルバムのライナーを書くことができた。
「月光〜ユッセン兄弟デビュー」と、「シューベルト:即興曲集」という2枚同時リリース(4月24日)で、すでにオランダではデビュー・アルバムは2010年4月に発売され、わずか1日でゴールド・ディスク(1万枚)達成、同年12月にはプラチナ・ディスクに認定されている。
 さらにセカンド・アルバムのシューベルトは2011年9月にリリースされ、こちらもゴールで・ディスクに認定されている人気ピアニストである。彼らはこれらのアルバムに、各々のソロ演奏と、4手の演奏を収録している。
 ルーカスは1993年、アルトゥールは1996年生まれ。ふたりとも5歳でピアノをはじめ、幼いころからさまざまな場で演奏し、ベアトリックス女王の記念祝賀会でも演奏、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とも共演している。
 彼らは2005年からマリア・ジョアン・ピリスの指導を受け、現在も機会あるごとに彼女からレッスンを受けている。
 ルーカスとアルトゥールは、ピリスが2007年12月にブラジルで行ったマスタークラスに参加し、この模様がNHKのドキュメンタリーとして放映されたから、それを記憶している人もいるのではないだろうか。
 あの番組に出ていた金髪の少年ふたりが、ユッセン兄弟である。
 彼らはいまや19歳と16歳に成長、ルーカスはアメリカに留学し、アルトゥールはオランダで学んでいる。彼らの父親はオーケストラのティンパニ奏者で、母親はフルーティストで教育にも携わっている。
 そんな彼らが初めてプロモーションのために来日し、今日はオランダ大使館で演奏とレセプションが催され、その後インタビューを行った。
 録音で聴くとルーカスはおだやかで知的で繊細、アルトゥールはみずみずしく情感豊かでリズムが際立つ感じがしたが、実際のソロ演奏はもっと躍動感に満ち、4手の演奏も情熱的でリズミカルだった。
 インタビューでは終始にこやかに、ことばを尽くして一生懸命ひとつひとつの質問にていねいに答えてくれ、昨夕来日したばかりで疲れているはずなのに、とても好感がもてた。
 このインタビューは今月28日の「日経新聞」の夕刊と、他のいろんなところに書き分けしていきたいと思っている。
 なお、5月には来日公演が予定され、5日(東京・朝日浜離宮ホール)、6日(広島・三原市芸術文化センター)、9日(神奈川フィリアホール)、11日(埼玉所沢市民文化センター)が組まれている。 問ユーラシック(03-3481-8788)
 今日の写真はオランダ大使館での演奏を終えたふたりと、インタビュー後のショット。
 淡いブルーのシャツが兄のルーカス、濃いブルーのシャツが弟のアルトゥール。ロック・ミュージシャンのようで、もちろんそうした音楽も大好きだそうだ。そしてテニスも好きで、よくふたりで本気で試合をするとか。ピアノに関してライヴァル意識はまったくもっていないそうだが、テニスだけは相手に負けたくないと意気込む。
 なんでも、ロジャー・フェデラーとラファエル・ナダルの両方を応援しているという。「まったくプレースタイルが違うふたりを応援しているって、ちょっと珍しいでしょ」と笑っていた。
 これからいかようにも変化しうる、未知数の魅力を備えたルーカスとアルトゥール。また、デビュー当初から聴き続けていく楽しみなアーティストが出現した。







 
 
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