Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

ブログ

<< ピリス&メネセス デュオ・リサイタル | main | ピリスとユッセン兄弟 >>
なつかしい旧友との会話
 3カ月前に出版した単行本は、さまざまな出会いを運んできてくれる。
 今日は、もう何年間も音信不通だった旧友が突然電話をかけてくれ、長時間おしゃべりに花が咲いた。
 Uさんは私の大先輩の編集者で、私が「ショパン」の編集長をほんのしばらく休業していた時期に、編集長代理を務めてくれた人。
 しばらく体調を崩して入退院を繰り返していたそうだが、ようやく少し元気になったとのこと。退院してから、しんぶん「赤旗」で私の単行本に関するインタビュー記事を読んでくれたそうだ。
 さらに、今日の同新聞の「ラ・フォル・ジュルネ」の記事も読んでくれ、すぐに電話をくれたという次第だ。
 体調を崩していたため、本を買いに行くことはできず、友人に頼んで買ってきてもらい、「これから楽しみに読むわ」といってくれた。
 ああ、なんという貴重な出会いだろう。
 この本が出版されなければ、新聞に記事が載らなければ、彼女がこの時期に新聞を読まなければ、きっとこのまま音信不通の状態が続いていたはずだ。
「読んでから、また感想をいうために電話するわね」
 体調はまだ本来の調子ではないというが、声は元気そうだったのでひと安心。
 何か病後で食べたい物はないのか、必要な物はないのかと聞いたが、これまで何でもひとりでやってきた気丈なUさんは「ない、ない、大丈夫。ヘルパーさんもきてくれるし、コーヒーもタバコも復活したのよ」と笑っていた。
 そうだ、彼女はコーヒーに目がないんだったけ。そこでいまはどんなコーヒーが好みかを聞き出し、すぐに家の近くのコーヒー専門店に飛んでいった。
 Uさんは「モカ」が大好きだといっていたため、いろんな種類の「モカ」の説明を聞き、結局エチオピア産の「モカ」を焙煎、中挽きにしてもらった。
 それを明日送ることにした。
 Uさんは、ちょっとハスキーな、ドスの効いたような個性的な声の持ち主。その声を聞き、無性に会いたくなった。
「あなたの活躍をすごくうれしく思っているの。陰ながら応援しているから、からだに気をつけて頑張ってね」
 このことばを聞き、胸が熱くなり、つい涙が出てしまった。
 Uさん、ありがとう。私のほうが「からだに気をつけてね」、といわなくてはならない立場なのに、逆になってしまった。
 こういう人がいてくれるから、どんなに人間関係でストレスがたまろうが、仕事がきつかろうが、乗り越えることができる。
 辛いときや苦しいときには涙なんか出ないのに、どうも優しくされると弱い。困ったもんだ。ああ、テレビ電話じゃなくてよかった、グシュン(笑)。
 

 
| 親しき友との語らい | 21:47 | - | -
CALENDAR
S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< August 2017 >>
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE