Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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リーズ・ドゥ・ラ・サール
 今日は、フランスの若手ピアニスト、リーズ・ドゥ・ラ・サールのリサイタルを聴きに紀尾井ホールに出かけた。
 前半はラヴェルの「鏡」とドビュッシーの「前奏曲集より」というフランス作品でスタート。
 響きがとてもクリアで、ペダルのこまやかな使用が功を奏し、あいまいな音がまったくない。打鍵も深く、リズムも明確で、ときおり強靭さが際立つ。
 ホールが小さすぎると思えるほどの音量も披露し、とりわけ高音のカーンという鋭いタッチが印象に残った。
 彼女のピアノは、もやもやした響きや淡い色を前面に押し出すピアニズムとは一線を画し、確固たる信念に貫かれたフランス作品を打ち出していた。
 後半は、プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」から10の小品。彼女はこの作品を得意としていて、録音も行っているが、まさにロシア作品が向いているという奏法。ドラマを浮き彫りにし、音量豊かに物語を強靭なテクニックと鍛え抜かれたリズム表現で鮮やかに生み出していく。
 しかし、25歳というのが信じられないほど、古典的なピアニズムが随所に顔をのぞかせている。
 今日は、男性ファンが圧倒的に多く、CD発売のデスクの前には男性がずらり。終演後はサイン会があるということで、そこでも男性陣が長蛇の列になるのだろう。
 この公演評は、次号の「モーストリー・クラシック」に書く予定になっている。
 フランスはピアニストが多く生まれる国である。しかも、個性派が際立つ。最近は男性ピアニストが多いが、リーズがそのなかに大きな花を咲かせるのはまちがいない。
 こういうピアニストは、長く聴き続けていくことに価値がある。また、次回を楽しみにしたい。
| クラシックを愛す | 23:08 | - | -
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