Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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練木繁夫
 今日は、ヤマハ銀座店の裏にあるピアノサロンに、ピアニストの練木繁夫のインタビューにいった。
 長年、アメリカを中心に各地で幅広い活動を行っている彼は、30年間にわたってチェロのヤーノシュ・シュタルケルと共演したことで知られる。
 私は以前も書いたが、シュタルケルの音楽性と人間性の両面に魅せられているため、その話で盛り上がってしまった。
 もちろん音楽の話を中心に聞いたのだが、ふだんのシュタルケルの様子や素顔をいろいろ聞くことができ、とても有意義だった。
 練木繁夫はソロ活動も多く、近年はヴァイオリンの漆原啓子とのデュオも活発に行っている。
 彼はとてもフランクで話しやすく、ひとつの質問に対してさまざまな考えを聞かせてくれるため、インタビューは2時間近くに及んだ。
 この記事はヤマハのWEB「ピアニスト・ラウンジ」に書く予定になっている。
 練木繁夫は、演奏も非常に緻密で緊迫感に富み、楽譜の深い読みを感じさせてくれるものだが、ベートーヴェンの楽譜に書かれた強弱記号の話題になった途端、すっくと立ってピアノのところにいき、「ほら、いまのところはこう書かれているけど、実際に弾いてみるとこうでしょう」と、その箇所の違いをこまかく弾き分けて聴かせてくれた。
 ああ、まるでレッスンを受けているようだわ、と一瞬錯覚を覚えてしまったほどだ。
 話題は、オール・ショパンで組み立てた先日のリサイタルから、ベートーヴェンのソナタの話、J.S.バッハが常に自身の根幹にあること、今後はシューベルトの後期のソナタを弾いていきたいことなど多岐にわたった。
 もっとも興味深かったのは、自分で自分を「悪い性格の人間」だと評したこと。音楽を聴く限り、とてもそうは思えませんよ。これはきっと、シュタルケルのちょっと自虐的なユーモア精神がうつったんじゃないかな(笑)。
 このインタビューでは、最後にWEBの読者のために色紙にメッセージを書いてもらうのが恒例なのだが、なんと彼は「インタビューがとても楽しかった」と書いてくれた。
 こういうのは初めてである。お礼をいわれたり、「すごく楽しかった」といわれることはあるものの、それはある程度の社交辞令だと思っている。
 でも、練木繁夫は文字にして残してくれた。ああ、なんという幸せ。この仕事をしてきてよかったと思える瞬間だ。
 ただし、まだ原稿を書いたわけではない。浮かれていないで、彼が納得する、内容のあるいい原稿を書かなくては…。
 今日の写真は、ピアノを演奏している様子を撮影中の1枚。その感動的なメッセージを書いているところ。そして、最後に笑顔の1枚をいただきました。
 練木さん、頑張って、いい原稿書きますからね!!





 
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