Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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ミロシュ
 今日は、ミロシュのギターを聴きに王子ホールに出かけた。
 プログラムは、前半がJ.S.バッハの「パルティータ ハ短調 BWV997」、グラナドスの「スペイン舞曲集」より第2曲「オリエンタル」、バリオスの「森に夢見る」という、私が大好きな作品ばかり。
 ミロシュはトークを交え、曲の説明をして演奏に移るという方法をとっていたが、グラナドスはアリシア・デ・ラローチャの演奏をよく聴いていたとか。
 いずれの作品もミロシュの個性である弱音の美しさが際立ち、全編に静謐な空気がただよう。こうしたギターをアットホームなホールで聴くと、まさに親密的な響きに全身が満たされ、至福のときを過ごすことができる。
 後半は新譜「ミロシュ〜ラテンの哀愁」(ユニバーサル)に因み、南米の音楽が次々に登場。なかでも、アルゼンチンのホルヘ・カルドーゾの「ミロンガ」が民族色豊かな色彩で紡がれ、心に深く響いてきた。
 ギターは、こうして指の見える会場で聴くと、感動が新たになる。そのフィンガリングの妙が味わえたのは、アンコールで演奏されたタレガの「アルハンブラの思い出」。これは主旋律とトレモロを同時に演奏せねばならず、親指のメロディと他の指によるトレモロが鮮やかな動きを見せる。
 今日は、そのフィンガリングをたっぷり味わうことができ、さらにグラナダ好きの私は、ミロシュのギターでアルハンブラの散策をしている気分に満たされた。
 なんという至福のひとときだろうか。
 音楽は、イマジネーションを喚起し、旅心を刺激する。ミロシュの演奏で、私はまたたまらなくグラナダに旅をしたくなった。
 来週は、ミロシュのインタビューが組まれている。「あなたのギターは私の旅心に火をつけた」といってみようかな(笑)。
 今日の写真は終演後の楽屋でのミロシュ。実は、私のブログはいつのまにか市民権を得ていて、レコード会社の方たちが「伊熊さんのブログ用の写真撮らなくちゃ。ほらほら、ミロシュ、そこにすわって」といってくれ、ミロシュも「ハイハイ、ブログね」とポーズをとってくれた。
 今日はレコード会社のKさんに「私、いつも伊熊さんのブログで情報を得ているのよ」といわれた。おおっ、これは責任重大、もっと広くアンテナを張り巡らさなくては…。
 レコード会社の方からよく電話がかかってきて、いろんなアーティストのことを聞かれるが、彼らは自社のアーティストのことで手いっぱいで、他社のことまで調べきれないのだろう。
 でも、そのためにはもっといろんなことを調べて書かなくてはいけないのかな。お気楽にやっているから続くので、まあ、なんとかこのくらいで許してくださいな(笑)。

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