Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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ウラディーミル・アシュケナージ
 マエストロ・アシュケナージに会うのは、本当に久しぶり。
 今日は「レコード芸術」の仕事で、アシュケナージにインタビューするため、赤坂に出かけた。
 アシュケナージは私の顔を見るなり、「いやあ、久しぶりだねえ。元気かい?」と笑顔で聞き、しばし雑談となった。
 つい先ごろリリースされた新譜は、「ラフマニノフ:悲しみの三重奏曲第1番・第2番、ヴォカリーズ、夢」(ユニバーサル)で、長年の友人だというヴァイオリンのツォルト=ティハメール・ヴィゾンタイ、チェロのマッツ・リドストレームとの共演。その録音を中心に話を聞いた。
 アシュケナージがラフマニノフのこれらの三重奏曲を録音するのは、実は初めてのことで、レコード会社のプロデューサーからオファーされたそうだ。
「でも、3人のスケジュールがなかなか合わず、録音までに2年以上もかかったんだよ」
 ただし、録音会場に集まったのは1日半前で、すぐにリハーサルを行い、本番となったそうだ。その素早さに驚いた表情をすると、「だって、私たちはプロなんだよ。驚くことはないさ。準備はできているから」とさらり。
 アシュケナージは、いつも録音のときに1回通すか、もう一度念のために弾き直すか、とにかく録音の速いことで知られる。それにしても、友人同士とはいえ、アンサンブルの録音でこの速さとは、本当に驚きだ。
 そんなプロフェッショナルの3人によるラフマニノフは、まさに作曲家の魂に寄り添う演奏。深い哀愁と濃密なアンサンブルが印象的で、作品に込めたラフマニノフの心情が色濃く描かれている。
 今日は久しぶりに会ったからか、いろんな方向に話題が飛んでいき、ラフマニノフの話からリヒテル、ソフロニツキー、クライバーン、辻井伸行へと話が進み、いつになく雄弁に語ってくれた。
 次なるレコーディングはスクリャービンを考えているそうだ、モスクワにあるスクリャービン博物館の話も登場した。
「スクリャービンが好きなら、ここはぜひいってみるといいよ」といっていた。
 アシュケナージは2014年3月、息子であるピアニストのヴォフカとピアノ・デュオで来日し、全国11公演が予定されている。
 プログラムはストラヴィンスキーの「春の祭典」他。親子ならではの息の合ったデュオが堪能できそうだ。
「ウチは私も妻もピアニスト、家系を見てもピアニストばかり。でも、ヴォフカは本当にいいピアニストなんだよ」
 最後は父親の顔がのぞいた。
 今日はブログ用に写真を撮ろうとしたら、絶対に私とツーショットでないと嫌だといわれ、やむなく一緒に撮ったが、アップするのは彼の分だけ。というわけで、細長くなっています(笑)。
「本当にきてくれてありがとう。また会おうね」といわれたが、なんとも不思議。以前はブラックジョークやシニカルなことばが多く、インタビューの答えにならないことばかりで困り果てたものだが、どうして今日はこんなににこやかなんだろうと首をかしげてしまった。
 でも、最終的に仕事がうまくいったのだから、深く考えるのはやめようっと(笑)。写真にも、感じのよさが出ているでしょ。

| 終わりよければ…取材奮闘記 | 22:25 | - | -
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