Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

ブログ

<< 海老彰子 | main | バーミンガム市交響楽団 >>
エマニュエル・パユ
 フルーティストのエマニュエル・パユには何度かインタビューをしているが、いつもひとつの質問に対して真摯に、一生懸命ことばを尽くして話してくれる。
 今日は「家庭画報」のカルチャーページのインタビューで、宿泊先のホテルに出向いた。
 つい先ごろ、彼は「アラウンド・ザ・ワールド」(ワーナー)と題するアルバムをリリースした。これはパリ音楽院時代からの長いつきあいのギタリスト、クリスティアン・リヴェとの共演で、パユがこれまでの人生のなかでさまざまな土地に暮らし、そこで出合った曲や触発された曲、なつかしい思い出がある曲などが収録されている。
 パユは、いまようやくこうした作品の数々を録音する時期が到来したと感じたそうだ。
「ものすごくたくさんの候補曲があったんだけど、絞りに絞って約80分の1枚のCDに詰め込んだ。ここで吹いているひとつひとつの曲が自分にとって大切な人生の思い出であり、イマジネーションを歓喜されるものであり、宝物のような存在なんだ」
 ここではバルトークからラヴィ・シャンカール、ヘンデル、細川俊夫、ピアソラまで幅広い作品を網羅。聴き手もともに旅をしているような感覚を抱く。
 パユは、ベルリン・フィルでの演奏とソロ、室内楽、コンチェルトと多彩な活動をしていて、「ジャンルを超えてあらゆる音楽を演奏したい。ただし、いい音楽だけを選んでね。枠を決めたくないんだよ」と語った。
 これからのスケジュールを聞くと、コンチェルトの初演が複数あり、さまざまな仲間との室内楽がびっしり組まれ、その間にレコーディングも何枚か入っている。
「本当に時間に追われているよ。予定表を見るのが恐怖なんだ。そうそう、その合間にベルリン・フィルでも演奏しているしね(笑)」
 こうジョークを飛ばす。
 来年早々再び来日し、2014年2月25日から28日まで、「ベルリン・バロック・ゾリステンwithエマニュエル・パユ」のコンサートを行う。ここではテレマン、J.S.バッハ、C.Ph.E.バッハなどの作品がプログラムに組まれている。
「いま使っている新しいフルートがエレガントですばらしい響きなので、バロック音楽にとても合うんだ。ベルリン・バロック・ゾリステンは最近メンバーがかなり変わり、若いメンバーが増えた。また新たな方向性をもつ音楽を聴いてもらえると思うよ」
 パユは天才的なフルーティストとして知られるが、インタビュー後の写真撮影のときに、楽器をカメラマンに向けてバーンと撃つような仕草をした。
 そのときにインタビューに立ち会った人たちと私が「ウワーッ、007みたい!」と話していたら、急に007のテーマ曲をいくつか吹き出した。
 何でもすぐに吹けてしまうのはわかっていたが、私たちの雑談に耳を傾け、すぐそれに反応する才能にはホント、脱帽…。
 今日の写真はインタビュー後の1枚と、パユの黄金のフルート。
「昔からワーカホリックでさあ、休みがないんだよね」
 そりゃそうでしょう、スケジュールを聞いて唖然としたもの。でも、年末年始には家族全員(大人数)でスキーに出かけるそうだ。少しは休めるみたいね、うん、安心しました(笑)。
 さて、また新譜の「アラウンド・ザ・ワールド」を聴いて、心の旅をしようかな。




 
| 情報・特急便 | 22:09 | - | -
CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728    
<< February 2017 >>
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE