Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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再びバーミンガム市交響楽団
 先日のアンドリス・ネルソンス指揮バーミンガム市交響楽団の演奏があまりにもすばらしかったため、今日もまた東京芸術劇場に聴きにいった。
 前回のソリスト、エレーヌ・グリモーのブラームスもまだ心に強烈な印象が残っているが、今日のソリスト、ヒラリー・ハーンのシベリウスのヴァイオリン協奏曲も作品の魂に寄り添う演奏で、彼女がいま心身ともに充実した時期を迎えていることが伝わってきた。
 ヒラリー・ハーンは以前インタビューをしたとき、「私はひとつのステージで、必ずバッハを弾かないと気がすまないくらいバッハが好きなの」と語っていたが、今日もアンコールにJ.S.バッハの「無伴奏パルティータ」第2番から「サラバンド」を演奏した。
 このバッハのなんと美しく敬虔で高雅だったことか。やはり本当に心から愛する作品を演奏すると、奏者の強い思いがまっすぐに聴き手に迫ってくる。
 今日のプログラムは、ワーグナーの歌劇「ローエングリン」から第1幕への前奏曲からスタート。そしてシベリウスへと続き、後半はチャイコフスキーの交響曲第5番だった。
 冒頭のワーグナーから、指揮者とオーケストラとの一体感が見事で、細部まで神経の行き届いた非常に精緻な音楽が紡ぎ出された。
 チャイコフスキーの第5番はこれまで何度もいろんなオーケストラで聴いてきたが、まったく新しい作品を聴くような新鮮さが全編に宿り、ネルソンスのひとつのドラマを描き出していくような表現力豊かな音作りが際立っていた。
 アンコールは日本語が話せる楽員が説明し、会場の笑いを誘った。エルガーの「朝のうた」が登場し、これもまた流麗で幻想的な演奏。
 こういう演奏に触れると、寒さも忘れ、疲れも吹き飛び、からだの奥からエネルギーがふつふつと湧いてくるのを感じる。なんという強いエネルギーなのだろうか。これが音楽のもつ力なのだろう。
 さて、ネルソンスはボストン交響楽団に移ることが決まったし、バーミンガム市交響楽団の次期音楽監督はだれになるのだろうか。このオーケストラは先見の明があるから、きっとまたみんなをあっといわせる指揮者の名を発表するに違いない。早く知りたいなあ(笑)。
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