Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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イリヤ・ラシュコフスキーのリサイタル
 今日は14時からヤマハホールで行われた、イリヤ・ラシュコフスキーのリサイタルを聴きにいった。
 まず、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第23番「熱情」からスタート。このホールはすべての音が非常にクリアに聴こえてくるため、ラシュコフスキーのけっして鍵盤を叩かないやわらかな奏法でも、強音が胸に迫りくる感じだ。特に第3楽章における減7和音の強音の連打音が迫力十分、疾走するようなフィナーレを形成していた。
 次いでブラームスの「3つの間奏曲」が登場。「熱情」とはまったく趣を異とする雰囲気を生み出し、ブラームス特有の滋味あふれる世界へと聴き手をいざなった。こういう作品における透明感に満ちた響きは、ラシュコフスキーの大きな特質である。
 後半は、新譜にも収録したショパンの「エチュード作品10」の12曲が演奏され、弾き込んだ作品に対する自信をうかがわせた。
 そして先日インタビューでも語っていた、これから取り組んでいくというスクリャービンが3曲演奏された。「左手のための2つの小品より第1番」「8つの練習曲より第5番」「炎に向かって」。
 スクリャービンの音楽は、響きの美学とも呼ばれる音楽で、いずれの作品も特有の神秘的で瞑想的で法悦の世界を暗示するような作風が印象深い。ラシュコフスキーは、これからピアノ・ソナタ全曲をレパートリーにしたいと語っていたが、今日の演奏はその前哨戦とも受け取れる。
 構成も主題も演奏効果も作曲年代も異なる3曲を、スクリャービンの美質を前面に押し出しながら、作曲家の多面性を示唆した。
 終演後、CDのサイン会が行われ、それが終了してからラシュコフスキーを囲んで懇親会が行われた。
 今日は、第8回浜松国際ピアノコンクール優勝記念の日本ツアーの最終日。ラシュコフスキーのトークによれば、また来年も来日公演が予定されているそうだ。
 きっと、さらに大きくなって戻ってくるに違いない。
 今日の写真は懇親会でのイリヤ。彼はすごく人あたりがよく、にこやかで感じがいいナイスガイなんだけど、笑うとクシャッと表情が崩れる。そこがまた親しみやすくていいんだよね。


 
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