Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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若林顕
 いま発売中の「レコード芸術」12月号に、先日行った若林顕のインタビューが掲載されている。
 若林顕とは、1987年のエリザベート王妃国際コンクール以来のおつきあいで、そのときに優勝したロシア出身のアンドレイ・ニコルスキーの話に花が咲いた。彼がニコルスキーから大きな影響を受けたと語ったからだ。
 このインタビューは、若林顕が長年研究を重ね、ようやく録音にこぎつけたラフマニノフのピアノ・ソナタ第2番の原典版の話題が中心となった(オクタヴィア)。彼は最初は改訂版を弾いていたが、やがて原典版の演奏を行い、高い評価を得たため、以後この版の研究を進めてきたからだ。
 実は、若林顕は数年前に原因不明の病にかかり、右手が動かなくなってピアノがまったく弾けない状況に陥った。その間、壮絶な戦いがあり、ようやく完治してこの録音にこぎつけたわけだ。
 彼はけっして雄弁なタイプではないが、久しぶりに会った私と亡くなったニコルスキーの思い出話などをしていたためか、この故障に関しても率直に心情を語ってくれた。
 録音を聴く限り、ダイナミックでスケールの大きな自信に満ちあふれた演奏ゆえ、病気をしたとは信じられないほどだが、きっと感無量なのだろう。ラフマニノフに関して、ことばを尽くして話してくれた。
 2014年1月17日(金)には、サントリーホールでこの作品をプログラムのメインに据えたリサイタルを開く。きっと病を克服した人だけがもつ特別な感情が宿る演奏になるに違いない。ナマを聴くのが楽しみである。
 今日の写真はインタビューのときの1枚。晴れ晴れとした表情をしていて、なんだか私までうれしくなってしまった。

| 親しき友との語らい | 22:19 | - | -
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