Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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服部百音
 若い才能は、聴くたびにぐんぐん成長し、テクニックも表現力も増し、未来への大きな期待を抱かせる。
 14歳のヴァイオリニスト、服部百音もそのひとり。彼女の演奏は、2010年12月24日に聴いたが、今日は外山雄三指揮東京フィルハーモニー交響楽団のニューイヤーコンサートに出演するというので、オーチャードホールに出かけた。
 午後3時開演だったが、さすがにお正月の渋谷は混んでいる。駅からホールまで歩くのに、人をかきわけ、かきわけ、ようやく進むという状態だった。もちろんホールも満杯。祝祭的な気分に満ちていた。
 服部百音は、ワックスマンの「カルメン」幻想曲を演奏した。彼女はいま、ザハール・ブロンに師事しているが、この作品はブロン門下のヴァイオリニストがほとんどステージで演奏するもので、私もいろんな演奏家で聴いてきた。
 服部百音の演奏は、以前聴いたときとは格段に成長し、自信に満ちあふれていた。実は、彼女は数多くの国際コンクールのジュニア部門で優勝を果たしているが、以前にもニュースとして書いたように、2012年にロシアのノヴォシビルスク国際ヴァイオリンコンクールで17歳以上のシニアの部を飛び級で受け、見事グランプリを受賞している。そうした難関を経て培われた自信に違いない。
 終演後、楽屋を訪れると、にこやかな笑顔を見せてくれた。ノヴォシビルスクのコンクールのことを聞くと、一気に早口で話し出した。
「5月なのに、ものすごく寒かったんですよ。手が冷たくなってしまって、大変でした。順番を決めるくじを引いたら、私は1番最初になってしまって、朝8時くらいから演奏しなければならなくなったんです。本選はもっと遅い時間になりましたが、とにかく2週間すごい数の課題曲があって、大変な思いをしました」
 それでグランプリに輝いたのだから、すごいことだ。
 そんな彼女は、手が痛いといって「こんなになっちゃって」と手を見せてくれた。それを見て、私は大ショック。皮がむけ、豆ができ、手のひらはボロボロになっていて、指にはテープが貼られている。
 こんなになるまで練習しているとは…。思わず手を握り締めてしまった。
 ブロン門下のヴァイオリニストはみな過酷な練習に明け暮れ、コンクールで優勝や上位入賞を遂げ、国際舞台へと飛翔していく。服部百音も、その道を歩んでいる。
 百音ちゃん、体調に十分気をつけ、頑張ってね。あなたの音楽には、聴き手を幸せな気持ちにする力が備わっているのだから。
 今日の写真は楽屋での百音ちゃん。ふだん話しているときはキュートな笑顔がステキなのだが、写真ではちょっとお・す・ま・しかな(笑)。


 
| アーティスト・クローズアップ | 22:49 | - | -
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