Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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アルテミス・カルテット
 弦楽四重奏の大好きな私は、今日のインタビューをとても楽しみにしていた。
 いま、欧米で大きな話題となっているアルテミス・カルテットに話を聞くことができるからだ。
 アルテミス・カルテットは、1989年にリューベック音楽大学の学生4人によって結成され、ラサール四重奏団のワルター・レヴィン、アルバン・ベルク四重奏団に師事し、エマーソン弦楽四重奏団やジュリアード弦楽四重奏団からも大きな影響を受けている。
 1995年以来国際コンクールで好成績を上げてきたが、もっとも印象的なのは1996年に弦楽四重奏団にとって最高峰の賞であるミュンヘン国際音楽コンクールで優勝したこと。このコンクールは第1位を出さないことで知られるが、アルテミス・カルテットの場合も、1970年に東京クヮルテットが優勝して以来25年ぶりの快挙となった。
 さらに翌年にはイタリアのプレミオ・パオロ・ボルチアーニ弦楽四重奏国際コンクールで第1位を獲得している。
 以来、世界各地で活発な活動を展開していたが、2012年に第1ヴァイオリンがラトヴィア出身のヴィネタ・サレイカに変わり、さらなる飛躍のときを迎えている。
 彼らの新譜は、メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲集(ワーナー)。全編に勢いが満ちあふれ、新しいメンバーとなって初録音ゆえ、これから大海原に漕ぎ出していくような、前進するエネルギーが伝わってくる演奏だ。
 インタビューの冒頭、その感想を述べたら、4人がキャーッと喜びの声を上げ、「それ、すごくいい表現だねえ。そのとおりだよ、このメンデルスゾーンは新鮮さと活力、情熱を表現したかったんだ」と、一気になごやかな雰囲気になった。
 彼らは世界中のすばらしいヴァイオリニストのなかから6人に絞ってオーディションを行い、3人の意見が即座に一致したヴィネタに決めたそうだ。
 彼女はトリオを多く演奏していたそうだが、このカルテットは以前から大好きで、よく聴いていたため、ごく自然に溶け込めたという。ただし、いい音楽を作り上げていく彼らの姿勢はとてもきびしいもので、日々挑戦と研鑽を続けているという。
 メンバーに評してもらったら、第2ヴァイオリンのグレゴール・ジーグルはみんなのよきまとめ役で、緩和剤の役目を担っているとか。ヴィオラのフリーデマン・ヴァイグルは知性派でアイディアに富む。チェロのエッカート・ルンゲは、このカルテットになくてはならない存在で、ユーモアがあり、リーダーシップにも長けている。そこにヴィネタが加わり、個性的な4人のカルテットが再編成されたというわけだ。
 アルテミス・カルテットのコンサートは明日、紀尾井ホールで行われる。ブラームスとクルタークとベートーヴェンというプログラムだ。
 彼らはさまざまな音楽家と共演し、音楽以外の分野の人々との交流も活発に行い、視野を広めている。4人ともとても個性的で、その個性のぶつかりあいを楽しんでいるそうだ。その違いが刺激的で新鮮な音楽を生むからと。
 今日の写真は、インタビュー後の4人。左からグレゴール、エッカート、ヴィネタ、フリーデマン。終始、笑いの絶えないインタビューとなった。
 このインタビューは、次号の「intoxicate」に掲載される予定である。

| アーティスト・クローズアップ | 22:46 | - | -
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