Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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ミロシュ
 ミロシュは、本当の意味のナイスガイ。
 いまや国際舞台で大活躍するギタリストに成長したが、性格はデビュー当初からまったく変わらず、いつ会ってもその実直でおだやかで自然体のキャラクターに、心がなごむ感じを抱く。
 そのミロシュが、待望のロドリーゴの「アランフェス協奏曲」をリリース(ユニバーサル)。いま指揮界の若武者のひとりに数えられているヤニック・ネゼ=セガンとの共演で、オーケストラはミロシュが「とても演奏しやすい」と語るロンドン・フィル。
 このアルバムには、ファリャの「クロード・ドビュッシーの墓碑銘のための讃歌」「粉屋の踊り(《三角帽子》から)、ロドリーゴの「祈りと踊り」「ある貴神のための幻想曲」が収録されている。
 実は、このアルバムにはもうひとつの大きな話題がある。いま、スタジオジブリの最新作「思い出のマーニー」が公開中だが、この音楽を作曲した村松崇継が自身の作品に合うギタリストを探していて、ミロシュのデビュー作を聴いて感激し、映画への参加を打診したという。
 先日のミロシュへのインタビューは、この録音のために来日したときのもの。「アルハンブラの想い出」を演奏し、その新たな録音が今回のアルバムではボーナストラックに収録されている。
 映画音楽の場合、映像を見ながら演奏するためとても大変だったと語っていたが、慣れるに従い、「すごく楽しんで演奏することができた」そうだ。
 ミロシュのギターは静けさただよう美しい響きのなかに、多種多様な感情が息づき、聴き手の耳を開き、集中力を促す。
 私は「アランフェス協奏曲」を聴くと、以前アランフェスで村治香織、セビーリャで木村大の録音が行われたときに取材にいったことを思い出す。音楽は、ある曲を聴いたときの思い出を瞬時に蘇らせる不思議な力を有していると思うが、このコンチェルトも、聴き込むほどにさまざまなシーンが脳裏に浮かんでくる。
 有名な作品が詰まった今回のミロシュの新作は、何度も繰り返して聴きたくなる引力の強い録音。スペインに強く惹かれるという彼の熱い思いが音から伝わり、スペイン大好き人間の私は胸がいっぱいになってしまうほど、音楽にのめり込む。
 今日の写真は「アランフェス協奏曲/アルハンブラの想い出」のジャケット写真。私の久々の愛聴盤になりそうだ。



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