Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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ピアノ三昧
 今日は、若手ピアニストの演奏を堪能する日となった。
 まず、午後は原宿に出来た新しいスタジオで松田華音のコンベンションが開かれたため、そこで彼女の演奏を初めて聴くことができた。
 曲は、ショパンのバラード第1番、スクリャービンのワルツ作品38、ラフマニノフの「音の絵」より「赤ずきんちゃんと狼」、パッヘルベル理「カノン」という4曲で、新譜「松田華音デビュー!(仮)」(ユニバーサル)に収録されている作品である。
 最初のショパンから、まさにロシア・ピアニズムを身に付けていることが明確に伝わる演奏だった。
 先日も書いたが、彼女は6歳からロシアで勉強している。12年間に学んだ奏法は、力強く楽器を大きく鳴らし、旋律を豊かにうたわせるもので、説得力がある。
 新譜のライナーノーツを書く準備がこれで整った感じがした。書きたいことが次々に脳裏に浮かんできたからである。
 よく、アーティストは「ことばで音楽を伝えるよりも、演奏で伝える方がずっと楽に自然にできる」というが、まさに松田華音も先日インタビューで話していたときとは打って変わって、自分のいいたいことを音楽で伝えた。
 そして夜はオーチャードホールに「辻井伸行 ラヴェルを弾く」を聴きにいった。
 マルク・ミンコフスキ指揮オーケストラ・アンサンブル金沢との共演予定だったが、ミンコフスキが急病のためパスカル・ロフェに変更された。
 辻井伸行は「ソナチネ」「亡き王女のためのパヴァーヌ」「水の戯れ」を演奏し、ピアノ協奏曲ト長調でオーケストラと共演。ラヴェルのきらめくような美しい響きと特有の浮遊感をたっぷり堪能させてくれた。
 いつも辻井伸行の演奏を聴いた後に感じることだが、胸の奥が熱くなり、やがてほんのりとした温かさに変わり、それがずっと続く。不思議なピアニズムである。
 今日の写真は、コンベンションで演奏を終えたときの松田華音。華奢なのに、音の深さと強靭さは格別。インタビューのときにロシアの教育は最初にからだを作ることといっていたが、完全に脱力ができ、自然な奏法だった。

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