Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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樫本大進&エリック・ル・サージュ
 樫本大進とエリック・ル・サージュのオール・フランス・プロのリサイタルは、昨年ル・サージュにインタビューしたときから、非常に楽しみにしていた。
 昨日はサントリーホールでふたりのリサイタルが行われたが、松田華音のリサイタルと重なったため、大進&エリックの演奏は今日の東京芸術劇場に聴きにいくことにした。
 こちらの演奏会は、プログラムの原稿も書いている。エリック・ル・サージュがリサイタルをフルコースにたとえて話してくれたため、それを綴った。
 プログラムはフォーレのヴァイオリン・ソナタ第1番からスタート。ふたりは日本では初共演となるが、海外では何度も共演しているため、息はピッタリ。古典的な様式で書かれた軽妙さと優美さに彩られたソナタを、かろやか且つ粋なデュオで聴かせた。
 次いでプーランクのヴァイオリン・ソナタが登場。この夜の白眉で、ヴァイオリンもピアノも自由闊達で雄弁な音の対話を聴かせ、とりわけ第2楽章のガルシア・ロルカの詩の1節「ギターが夢を涙に誘う」が掲げられた間奏曲が印象深かった。
 後半は、フォーレの美質が存分に生かされた「ロマンス」からスタート。最後はフランクのヴァイオリン・ソナタで締めくくられた。
 大進の音楽は聴くごとに高い階段を駆け上がっていくような勢いを見せ、いまや自信あふれる演奏となっているが、デビュー当初から変わらないのは明朗で光輝で生き生きとした音色。その特質がもっとも現れていたのがフランクのソナタの終楽章だった。
 これは明るいロンド・フィナーレ。ヴァイオリンとピアノが丁々発止の対話を繰り広げ、クライマックスを築いていく。大進の迷いのない前進するエネルギーに満ちた奏法によく合う作品である。
 彼は常に作品に合うピアニストと共演している。ベートーヴェンではコンスタンチン・リフシッツと。そして今日のフランス・プロではル・サージュと。
 エリック・ル・サージュのピアノは、柔軟性に富み、ヴァイオリンを引きたてながらも、自身の優雅な音色をしっかり聴かせる術に長けている。いわゆる“大人”の音楽を奏でる人である。
 今日の写真は、終演後のふたり。いい演奏をしたあとは、いい表情をしているよねえ。
 大進は「こんな恰好でいいの?」といい、エリックは日本語で、「さあ、写真で〜す」といっていた。


 
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