Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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キリル・ペトレンコ
 2018年のサー・サイモン・ラトルの退任に対し、次期首席指揮者・音楽監督の選任にあたっていたベルリン・フィルが、6月22日に楽員投票によりキリル・ペトレンコを選出したと発表した。
 ペトレンコは1972年、ロシアのオムスク生まれ。父はヴァイオリニストで、母は音楽学の講師という音楽一家に育つ。1990年、一家はオーストリアに移り、ペトレンコはウィーン音楽大学などで研鑽を積み、マイニンゲン歌劇場、ベルリン・コーミッシェ・オーパーなどの音楽監督を歴任。2013年、バイエルン州立歌劇場の音楽監督に就任した。
 ベルリン・フィルは5月に投票を実施していたが、楽員の意見が割れて結論に達することはできなかった。そこで1年以内に再投票を行うと発表していたが、6月22日の段階でペトレンコに決まった。
 ペトレンコは日本人にはまだなじみが薄く、その音楽性や人間性はあまり知られていない。ただし、ヨーロッパでは天才肌として知られ、2013年からはバイロイト音楽祭の新演出「ニーベルングの指輪」の指揮も担当している。
 ラトルが退任するのが2018年だから、これから3年間、ペトレンコの演奏に注目が集まるのではないだろうか。録音も行われるに違いない。
 思えば、ラトルがベルリン・フィルのシェフに就任した2年後の2004年、フィルハーモニーに取材に行き、いろんな話を聞いた。
「このオーケストラは猛獣のような集団で、強くて大きくて才能豊かで、ひとりひとりがとてつもない意志と力をもっている。毎朝、リハーサルにくるたびに、猛獣がいるところの扉を開けるような怖さがあるんだ。一気に100人が私に飛びかかってくるわけだからね」
 ラトルは当時、オーケストラをこんなことばで評していた。やがて両者は互いのよさを存分に理解し、いまや一体となった演奏を聴かせているが、ベルリン・フィルとはそんなすごい集団なのである。
 さて、キリル・ペトレンコに世界の目が集まっているわけだが、ぜひナマの演奏を聴いてみたいと多くの人が願っているに違いない。ミュンヘンに出かける人も多いんじゃないかな。
 今日の写真は、2004年にラトルにインタビューしたときのワンショット。ふだんはジーンズにシャツというラフなマエストロ。人柄もとても気さくで、サーとか、マエストロと呼ばれることを好まず、「サイモンと呼んで」と笑っていた。

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