Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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ラルス・フォークト
 以前から、ずっとナマを聴きたいと思っていたのが、ドイツのピアニスト、ラルス・フォークトである。ようやくそれがかない、今夜は12年ぶりというリサイタルを紀尾井ホールに聴きにいった。
 プログラムは前半がシューベルトのピアノ・ソナタ第19番、後半がシェーンベルクの「6つのピアノ小品」、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第32番だったが事前に告知がなされ、シェーンベルクの「6つのピアノ小品」を冒頭にも演奏するとのことだった。
 フォークトは、それに関してプログラムに自身のことばを挟み込んでいる。
「この作品を2度聴くことはそれぞれ違った鑑賞体験になると思いますので、それは価値あることだと考えていますし、この作品をそれぞれシューベルトとベートーヴェンの直前に演奏することでこれら二つのソナタが実にどれだけ幻想性に富んでいるかを、より強く感じていただけると思います」
 フォークトの演奏はとても雄々しく壮大で、楽器を豊かに鳴らし、しかもそれぞれのソナタの細部まで神経が行き届いた奏法だった。
 実は、つい先ごろ、彼はショパンのピアノ・ソナタ第2番、バラード、スケルツォ、ノクターンなどを収録したアルバムをリリースしている(キングインターナショナル)。ようやくショパンを録音する時期になったのだろうか。その演奏は、弱音の美しさが際立ち、情感あふれ、とりわけノクターンの嬰ハ短調(遺作)が涙がこぼれそうになる美音に包まれている。
 それを聴いたからか、今夜の男性的で示唆に富む、ソナタ全体を大きく俯瞰する演奏は、彼の異なる面を見る思いがした。
 明日は、フォークトのインタビューが組まれている(intoxicate)。素顔はどんな感じだろうか。人間性を引き出すようなインタビューを行いたいと思う。
 
| 日々つづれ織り | 22:32 | - | -
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