Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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川畠成道
 ヴァイオリニストの川畠成道とは、もうずいぶん長いおつきあいになる。
 2000年9月24日に初めてロサンゼルス公演を行ったときは現地に取材に行き、その熱いステージをいろんなところで紹介したものだ。
 その後も、ライナーノーツを担当したり、さまざまなインタビューをするなど、親交を深めてきた。
 そんな彼が、初めての無伴奏作品アルバムを録音した。題して「無伴奏の世界/川畠成道」(ビクター 8月19日リリース)。
 今日は久しぶりにインタビューをし、新譜のことから近況、来年の予定まで、いろんな話を聞いた。
 このアルバムは、パガニーニ、ミルシテイン、エルンストらの作品に加え、新垣隆の書下ろしである新作「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」が収録されている。ふたりは桐朋学園大学で学んだ友人同士で、川畠が1歳下。学生時代はよく一緒に演奏したり、新垣の作品を演奏したりしていた。
 昨年2月、新垣隆の問題が明るみに出たときは、本当に驚いたという。その後、本来の作曲家としての仕事で立ち直ってもらいたいと考えた川畠は、新垣に無伴奏作品を委嘱した。それが今回の作品である。
 今日は、その作品が生まれる経緯、新垣との密度濃い話し合い、初演のぎりぎりのタイミングに出来上がってきた新作、壮絶な練習の日々、昨年9月13日の初演時のことなど、あらゆることを聞いた。このインタビューは、来週木曜日アップのヤマハのWEB「音楽ジャーナリスト&ライターの眼」で紹介するつもりである。
 いつ会っても、どこで会っても、川畠成道は真摯で前向きで、自分の目指す方向をしっかり見据えている。現代作品というのは、初演が終わると、その後他の人に弾いてもらえず、作品が埋没してしまうことが多い。川畠はこの無伴奏作品がそういう運命をたどることなく、いろんなヴァイオリニストに弾いてもらえるよう、そしてひとりでも多くの人に聴いてもらえるよう、作曲家とふたりで尽力していきたいと熱心に語った。そのためにはCDだけではなく、楽譜出版も望んでいるという。
 いまは11カ月の男の子がいるため、とても忙しいそうだが、「でも、ぼくは何もやっていないんですよ」と笑っていた。
 今年の夏は、アルバムのリリースに関していろんな行事が盛りだくさん。秋にはコンサートも組まれ、約30分におよぶ新垣隆の無伴奏作品がステージを彩る。
 今日の写真は、真面目な表情の川畠成道。「もう、デビューから15年経ったんですよ」というのを聞き、改めて月日の経つ早さを思い知った。
 彼に会うと、いつも私の脳裏には、あのロス公演のなんともいえない高揚した会場の空気が蘇ってくる。


 
 
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