Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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モディリアーニ弦楽四重奏団とエリソ・ヴィルサラーゼ
 同じ日にどうしても行きたい昼公演と夜公演があると、大変だ。
 今日は、神奈川県立音楽堂の15時開演のモディリアーニ弦楽四重奏団のコンサートに行き、すみだトリフォニーの19時開演のエリソ・ヴィルサラーゼのリサイタルの両方に出かけることになった。
 モディリアーニ弦楽四重奏団は、公演チラシの原稿とプログラムの原稿を書き、新聞などでも紹介したため、外せないコンサートとなった。
 彼らの演奏は何度も東京やナントで聴いているが、今日も非常にみずみずしく緊迫感あふれる演奏で、心が洗われるような思いを抱いた。
 プログラムは前半がモーツァルトの弦楽四重奏曲第15番とショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第1番。後半がベートーヴェンの弦楽四重奏曲第11番「セリオーソ」。
 いずれも4つの楽器が対等に丁々発止の音楽を奏でる緊密なアンサンブルで、とりわけ「セリオーソ」のドラマティックで熱情的な演奏が胸の奥に深く響いた。
 桜木町から錦糸町に移動し、大好きなヴィルサラーゼの演奏に駆け付けた。
 今夜のプログラムは、モーツァルトのピアノ・ソナタ第13番からスタート。いつもながらのまったく力まない自然体の響きが奏でられ、ヴィルサラーゼを聴く幸せに包まれた。
 続くベートーヴェンのピアノ・ソナタ第23番「熱情」は、圧巻の演奏。すべての音、リズム、フレーズ、強弱、テンポがあるべきところにあるという必然性に満ちたベートーヴェンで、1音たりとも聴き逃せない演奏。ベートーヴェンが人生のドラマを描き出した作品に寄り添い、深く内奥に迫り、洞察力に富み、そのすべてを聴き手へと真摯な形で伝える。
 後半はモーツァルトのピアノ・ソナタ第11番「トルコ行進曲付」が登場。ヴィルサラーゼは、ステージに現れ、ピアノの前のすわると、さっと弾き出す。ステージに登場したときから、すでに音楽は始まっているようで、自然に音楽が流れ出す。
 そこには気負いも気取りも、構えもない。即座に音楽に集中する。特に印象的なのが、微動だにしない上半身と、手首のしなやかさと、自然なからだの使い方。それらが混然一体となって、ロシア・ピアニズムの伝統を担う、こよなく美しいピアニズムが生まれる。
 ふたつのコンサートを聴き、長い移動もあり、とても疲れたはずなのに、いまだにすばらしい音楽が頭のなかで鳴っている。なんと幸せな時間だろうか。
 実は、今日は結構寝不足気味だった。
 というのは、昨夜、原稿を書いていたら、親しいフリーの編集者のIさんから電話が入り、「いま、お宅の前の沖縄料理店で食事しているんですよ」というではないか。レコード会社に勤めている奥さまのWさんと一緒に、もうデザートタイムだという。
 そこであわててパソコンから離れ、彼らに合流。お茶だけつきあったが、もちろんこれで終わるわけもなく、もう一軒行こうということになり、深夜まで開いているお店を探した。
 最近、Iさんとは仕事で組んでいるためよく話をするが、Wさんとは本当に久しぶりだったため、いろんな話をし、夜更けになってしまった。
 深夜に原稿の続きを書き、今日はコンサートをはしご。こりゃ、疲れないわけないか(笑)。
 でも、親しい友人とのおしゃべりも、すばらしい音楽も、心身を活性化させてくれる。しかも今日は、コンサートで親友のKさんに会い、彼女の友人を紹介してもらったのだが、その男性に「いつもブログ拝見しています。私、伊熊さんのファンなんです」といわれ、びっくりするやら、うれしいやら、恥ずかしいやら。
 いろんなことがあった一日でした。
 
 
 
 
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