Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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吉川隆弘
 インタビューの場合、そのアーティストが部屋に入ってきた瞬間、「今日のインタビューはうまくいくな」と、直感するときがある。
 今日は、ミラノ在住のピアニスト、吉川隆弘のインタビューが音楽之友社で行われた。この記事は「レコード芸術」に書く予定である。
 彼が入ってきたとき、この直感があった。
 まず、あいさつを交わし、名刺交換をしてインタビューに入ろうとしたら、彼が「伊熊さんのブログを読んだら、オリーブオイルがお好きと書いてあったので、これをもってきました」
 なんと、ワイナリーをもっているイタリアの友人がいて、そこはオーガニックのワイナリーだそうだが、オリーブオイルも収穫できるという。
 ふつうは、オリーブオイルというと、割に小さめのボトルに入っているが、いただいたオイルはワイン用のボトルに入っている。
「おおっ、これは!」
 私は、一瞬絶句。
 エクストラヴァージンオリーブオイル、オーガニック、イタリアと聞いただけで、ワナワナ震えがきてしまった(笑)。
 インタビューは、吉川隆弘がミラノに留学したいきさつ、当地で受けた指導法、大好きだというコルトーとミケランジェリのこと、ミラノ・スカラ座でのオーケストラとの共演など、さまざまな話へと広がっていった。
 もちろん「レコード芸術」のインタビューゆえ、これまでの録音について聞き、新譜のベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番「悲愴」、第13番「幻想曲風ソナタ」、第26番「告別」、第31番についてもあれこれ聞いた。
 この新譜は、彼が設立したレーベル「イプシロン」の制作による第1弾である。
 吉川隆弘は昔からFM放送をエアチェックし、CDも山ほどもっていて、「レコード芸術」の愛読者だったとか。
「ですから、この場所で、その雑誌のインタビューを受けるなんて、本当に光栄です」
 と、感慨しきり。
 音楽の話からやがてミラノの話に移り、いろんな話題が出た。私もミラノは大好きな都市だが、ひとつ新発見があった。
 私は旅に出たり、出張にいったりすると、寸暇を惜しんでその土地の美術館に足を運ぶ。ミラノでは、もっとも優雅な邸宅美術館と称されるポルディ・ペッツォーリ美術館が大好きである。
 ここはミラノの貴族、ジャン・ジャコモ・ポルディ・ペッツォーリの美術収集を一般公開しているところ。ピエロ・デル・ポッライオーロの「若い貴婦人の肖像」、サンドロ・ボッティチェリの「聖母」などが有名だ。
 その話をしていたら、彼に「アンブロジアーナ図書館&絵画館は、行きましたか」と聞かれた。
 実は、このドゥオーモから徒歩圏にあるところには、残念ながらまだ行ったことがない。ここにはラファエロの有名な、バチカンのラファエロの間を飾っている「アテナイの学堂」の原寸大の下絵があり、とても見事だそうだ。
 レオナルド・ダ・ヴィンチのデッサンや書物、「楽師の肖像」もあり、私がとりこになっていて、その絵が見られればどこにでも行く覚悟はある、カラバッジョの「果物かご」も展示されている。
 さて、また1枚の絵を求めて行くという、旅の構図が出来上がってしまった。
 音楽と美術の話は尽きるところがないが、やがて話はおいしい食の話へと移り、これまたイタリアならではの話をいろいろ聞くことができた。
「とても楽しかったです。ぜひ、コンサートにもいらしてください」
 こういわれ、インタビューは無事に終了。なんだか、イタリアの空気を全身にまとった気分がした。
 今日の写真は、インタビュー後の吉川隆弘。話しているときは、とてもリラックスしたいい表情をしていたのだが、写真を撮るとなったら、ちょっと真面目な顔付きになってしまった。
 いや、これが彼の真の表情かも。音楽もそうだが、真摯でまっすぐに進んでいくタイプ。さて、また彼のベートーヴェンをじっくり聴きますか。
 もう1枚は、とっておきのオリーブオイル。いやあ、見ているだけで幸せな気分になれますなあ(笑)。グラーツィエ!
 なお、吉川隆弘のピアノ・リサイタルは、関西公演 5月25日(水)19:00 西宮市プレラホール、東京公演 6月3日(金)19:00 イタリア文化会館アニェッリホールで行われる予定だ。




 
 
 
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