Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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エマニュエル・パユ
 ベルリン・フィルの首席フルート奏者、エマニュエル・パユは、完全なるワーカホリックである。
 自他ともに認める仕事人間の彼は、今回の来日でもベルリン・フィルの演奏のみならず、室内楽、マスタークラスとさまざまな活動を日々精力的に行っている。
 以前から、インタビューのたびにその超多忙さに驚き、「いつ休んでいるの?」と質問するのだが、「中学時代から1日も休んだことはないよ」とケロリ。
 でも、今日は「ストレス解消はどうしているの?」と聞いたところ、「ストレスって何?」と聞き返された。
 もちろん笑いながらだが、人間関係のストレスは感じている暇もないほど、演奏に没頭しているとか。
 いいよねえ、天才的な才能の持ち主で、性格は陽気で人なつこくて、常に前向きで研究熱心、フルートを吹くことがたまらなく楽しいなんて…。
 こういう人に会うと、爪の垢を煎じて…ということばが脳裏に浮かぶ。
 今日は、今秋リリースされるパユとトレヴァー・ピノック&カンマーアカデミーポツダムの新譜について、さまざまな角度から話を聞いた。
 というのは、このライナーノーツを担当することになっているため、作品について、録音の様子、ピノックとの共演、カンマーアカデミーポツダムの演奏などに関してあれこれ質問を試みた。
 パユは、いつも感じることだが、どんな曲でも楽々と演奏できる才能の持ち主であるにもかかわらず、練習魔であり、作品をとことん調べる探求派である。
 もう何年も前のことになるが、初めてピノックと共演することになったときの彼の喜びようったらなかった。
「トレヴァーは、すごい人なんだよ。あんなにすばらしいチェンバロの名手であり、バッハに精通しているのに、それをすごく自然に美しく、いま生まれた作品のようなみずみずしさで演奏する。彼と一緒に演奏していると、私のなかからどんどん新たな感覚や発見、奏法の創意工夫が湧き出てきて、流れる水は止まらなくなるんだ。トレヴァーは、共演者の内部に潜むものの扉を開け、その人が気づいていなかった新たな面を引き出してくれるんだよね」
 今日も、ピノックへの敬愛のことばが止まらなかった。
 カンマーアカデミーポツダムは古楽の合奏団だが、このグループとの共演も楽しくてたまらないそうだ。
 ピッチの話にもなったが、録音ではモダンピッチ(A=442)を採用しているという。
 また、新譜情報が解禁になったら、インタビューの内容を詳しく紹介したいと思う。 
 今日のインタビューは、「CDジャーナル」に書く予定になっている。リリースは秋になるため、11月締め切りの12月号になりそうだ。
 パユは、今秋の10月のレ・ヴァン・フランセのメンバーとしての来日が決まっており、このスケジュールがまたまたびっくり。
 10月21日から29日まで各地で9回の公演があり、休みなしで全国行脚を行う。
 う〜ん、さすが仕事人間!
「でも、私にとって、演奏は仕事じゃない。自己表現であり、大いなる楽しみであり、人生になくてはならないもの。いつも、“さあ、これから何をしようかな”と、次なる計画に目が向き、新たな企画で頭がいっぱい」
 ホント、いいよねえ、ポジティブで。やっぱり爪の垢煎じかな。
 今日の写真は、インタビュー後のワンショット。実は、「CDジャーナル」の編集担当のAさんが、「ぜひ、その写真、共有させてください」というので送ったら、惚れ惚れとして、パユの顔を穴があくほど見つめているとか。
 いいよねえ、そこまで女性に愛されて(笑)。


 
| アーティスト・クローズアップ | 22:07 | - | -
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