Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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広瀬悦子
 パリで学び、1999年マルタ・アルゲリッチ国際コンクールで優勝の栄冠に輝いたピアニストの広瀬悦子が、あこがれの存在だというシプリアン・カツァリスと組んでピアノ・デュオ・リサイタルを開くことになった(12月1日、かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール)。
 プログラムはチャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」より、ストラヴィンスキーのバレエ音楽「火の鳥」(世界初演)、ベートーヴェンの交響曲第5番より第1楽章(広瀬)、同交響曲第7番より第2楽章(カツァリス)、同交響曲第9番より第4楽章(2台ピアノ)他が組まれている。
 この「火の鳥」はギリシャ系の作曲家に編曲を依頼した作品で、すでにカツァリスと広瀬悦子はパリで録音を行っている。
 その録音の話を中心に、今日は「CDジャーナル」のインタビューを行った。
 カツァリスとは、私が「ショパン」にいたころからのお付き合いで、パリの自宅まで取材に訪れたことがあり、「Hanako」のクラシックの連載を書いていた時代に、この雑誌の特別イヴェントで彼を招待し、演奏してもらったこともある。
 このときは、1日だけの演奏のためにパリから飛んできてくれ、成田から練習場に直行、練習魔、完璧主義者の一面を見せ、「Hanako」の関係者を驚かせたものだ。
 そんな完璧主義者のカツァリスとの録音は大変だったそうで、広瀬悦子は6日間におよび、全神経を集中させ、「ボロボロになりました」と、苦笑していた。
「でも、あらゆる面でものすごく勉強になり、すばらしい経験でした」と、初共演を述懐していた。 
 なお、カツァリスは10月に来日し、10月14日に浜離宮朝日ホールでリサイタルを行う。
 彼のプログラムへのこだわりは相当なものだが、今回もよく知られた作品からあまり演奏される機会に恵まれない作品まで多岐に渡っている。
 このときに、今度はカツァリスに会い、ピアノ・デュオの話を聞くことになっている。
 もうひとつ、12月7日には東京オペラシティコンサートホールで11時30分からの「ポーズ・デジュネ(フランス語で昼休憩)」と題された約60分のコンサートが組まれ、ここではカツァリスと広瀬悦子がチャイコフスキーの「白鳥の湖」、「くるみ割り人形」から何曲か演奏する。
 広瀬悦子は、もうパリに住んで15年になるという。とても暮らしやすいと感じていて、仲間とさまざまな室内楽を楽しんでいるようだ。
 来月は、エカテリンブルクでドミトリー・リス指揮ウラル・フィルとチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番をライヴ収録するそうで、カツァリスとの録音が終わってホッとするのもつかの間、いまはそちらに気持ちが向いているようだ。
 彼女には長年に渡って話を聞いているが、演奏同様、性格も主張が明確で芯の強さを感じさせるようになってきた。
 やはり、海外で活動している人は強くなっていくのだと実感。そうでないと、生き残れない世界だから。
 この「火の鳥」のほんの一部を聴かせてもらったが、まさにふたりの火花が散るようなエキサイティングな演奏。これから音源の編集に入るそうで、これまた大変だと彼女は笑っていた。
 今日の写真は、スリムながらたくましさを身に付けた雰囲気の広瀬悦子。どんな難題もバシッ、バシッと切り抜けていくんだろうな。あやかりたいものだワ(笑)。


 
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