Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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辻井伸行
 毎月、「家庭画報」のカラーページの連載で辻井伸行の記事を書いているが、そのインタビューのなかで、いつも彼は「次にレパートリーにしたい作品はこれです」という話をしてくれる。
 それがあっというまにステージに登場するのである。
 練習に対する集中力、忍耐力、記憶力などには驚くべきものがあり、音楽における情熱には頭が下がる思いだ。
「昔から、ベートーヴェンの後期のピアノ・ソナタは絶対に演奏したいと思ってきました。まず、第30番作品109から始めたいと思います。それからもうひとつ、リストの《超絶技巧練習曲》の《鬼火》も、カッコいい作品なので大好きなんです。これもそろそろ勉強したいなと思っています」
 こう語っていたのは、つい最近のことである。
 ところが、7月2日から7月28日まで行われた「プレミアム・リサイタル」で、ベートーヴェンの作品109と「鬼火」がプログラムに入っていたのである。
 昨日は、紀尾井ホールにこのリサイタルを聴きにいった。前半は、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第8番「悲愴」と同作品109。後半は、ドビュッシーの「映像」第1集と「喜びの島」、リストの「超絶技巧練習曲」より「鬼火」「夕べの調べ」「マゼッパ」。
 ベートーヴェンの作品109とリストの「鬼火」は、短期間で習得したとは思えない完成度の高さで、ただ頭を垂れて聴き入ってしまった。
 終演後、楽屋を訪れ、「この2作品、ついこの間お話を聞いたばかりだったのに、もう登場してすごいですねえ。今日はこの2曲が聴けると思って出かけてきましたが、すごかった!」というと、「いやあ、大変でしたけど、喜んでいただけてよかったです」と、にこやかな笑顔を見せていた。
 いやはや、本当に、辻井さんの類まれなる努力には勇気をもらいます。
 今日の写真は、終演後に着替えをしたばかりなのに、まだ汗びっしょりの辻井さん。熱演でした!


 
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