Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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岡崎慶輔
 ヴァイオリニストの岡崎慶輔には、長年会う機会がなかった。
 彼のCDデビューは2000年12月。「岡崎慶輔デビュー!」と題したアルバムで、R.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタ他が収録され、このライナーノーツを担当した(コロムビア)。
 2005年、難関で知られるミュンヘン国際コンクールで優勝。2008年からはピアニストの伊藤恵とコンビを組み、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタをメインに据える録音シリーズを開始した。
 その最新録音のライナーノーツも担当したことから、なんとかご本人に会えないかと願っていたのである。伊藤恵からは、「慶輔くんが帰国したら、すぐに連絡するから」といわれていたのだが、なかなか帰国はかなわなかった。
 というのは、2010/2011年シーズンからチューリッヒ歌劇場のコンサートマスターに就任し、その仕事が非常に忙しくなったからである。
 ところが、願いはかなうもので、7月30日に昭和音楽大学テアトロ・ジーリオ・ショウワで行われる「3つの協奏曲」(伊藤翔指揮神奈川フィル)のソリストのひとりとして帰国。ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番を演奏することになったのである。
 今日は、この公演のために帰国している岡崎慶輔に滞在先のホテルで会うことができた。
 ふたりで、「ようやく会えましたね」とあいさつ。ヤマハの「WEB音遊人」のためのインタビューを行った。
 いまのチューリッヒ歌劇場での仕事から話は始まり、留学時代のこと、国際コンクールについて、子ども時代のこと、恩師から得たもの、今後の夢まで、ゆったりとした口調でひとつずつていねいに話してくれた。
「ぼく、山羊座のA型で、ひとつずつきっちり取り組まないと次に進めない性格なんですよ。コンサートマスターに就任したときは、一度にいろんなことをしなくてはならず、本当に大変でした」
 以前は、ずっと緊張していたが、ようやくいまは少しだけ余裕が出てきたとか。精神的に非常に大変なポストのようだ。
 岡崎慶輔の音楽は、美しい音色と情感あふれる表現、うたうような響きが特徴。その演奏は、彼のおだやかな語り口と同質のものを備え、聴き手の心を自由に開放させる。
 ようやく会えた彼は、音楽から想像していた通りの人だった。真摯で率直で気負いがない。
 実は、今回は伊藤恵との対談を予定していたのだが、この時期、彼女は渡欧中である。ご本人も「せっかくの機会なのに、すごく残念」といっていた。
 明日はブルッフを聴くことができる。本当に楽しみだ。
 今日の写真は、インタビュー後の1枚。
 もう1枚は、2016年にリリースされた岡崎慶輔&伊藤恵「Duo5」(フォンテック)。このアルバムは2016年のレコード・アカデミー賞「室内楽部門」を受賞した。ライナーノーツを担当した私は、「バンザーイ!」と叫んだものだ。そのジャケット写真。




 
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