Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

ブログ

<< 岡崎慶輔 コンサート | main | ピーター・ゼルキン >>
ダニエル・ロザコヴィッチ
 いま、ヨーロッパを席巻している若きヴァイオリニストがいる。2001年、ストックホルム生まれのダニエル・ロザコヴィッチである。
 7歳になる前から自身の希望でヴァイオリンを始め、1年半後にはウラディーミル・スピヴァコフ指揮モスクワ・ヴィルトゥオーゾ室内管弦楽団と共演を果たし、以来ヨーロッパ各地のオーケストラと共演を重ねている。
 芸術監督のワレリー・ゲルギエフの抜擢により、今年のPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)に初出演し、マエストロとの共演でブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番を演奏した。これが日本デビューとなる。さらに今日は東京文化会館でもゲルギエフと共演し、そのブルッフを披露した。
 今日の本番前、そのダニエルにインタビューをすることができた。彼は2018年6月、アンドレス・オロスコ=エストラーダ指揮フランクフルト放送交響楽団との日本ツアーが予定されており、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を演奏することになっている。
 今日は、そのオロスコ=エストラーダとの共演について、今回のゲルギエフとの共演について、そして幼少時代から現在にいたるまでのヴァイオリンとのかかわりなどを聞いた。
 ダニエルはとても知的なタイプで、真の天才といえるような実力派なのに、素直で率直で感じがいい。
「ぼくはスウェーデンで生まれているけど、7つのルーツをもっている」と語る。ちなみに一緒にインタビューに参加してくれたお母さんは、キルギス共和国の出身とか。
 7つの民族の血を受け継ぎ、4カ国語を操り、幼少時代からチェスのコンテストで入賞に輝き、テニスとサッカーと柔道をこなす。
「両親はアスリートになってほしかったようだけど、ぼくはヴァイオリニストになりたかった。ロシアの学校に通っていたとき、7歳でヴァイオリンを始めるのは遅いといわれ、プロにはなれないといわれたけど、ぼくは90歳まで弾けると思い、ヴァイオリニストの道を選んだ」
 その後の快進撃はすさまじいものがあり、国際コンクールを受けることなく、世界中の著名な指揮者とオーケストラからのオファーが絶えない人気ヴァイオリニストに成長。
 現在は、カールスルーエ音楽大学のヨーゼフ・リッシンとエドゥアルド・ウルフソンの両教授に師事し、一般学科はジュネーヴのコレージュ・デュ・レマン(インターナショナル・スクール)で学んでいる。
 ふたつの学校の行き来だけでも大変なのに、スポーツをする時間も捻出している。
「ぼくはスポーツをしないと、頭がすっきりしないんだ」とのこと。テニスのロジャー・フェデラーのファンと聞き、フェデラー好きの私は、がぜんダニエルを応援したくなった(笑)。
 自分の意志で始めたヴァイオリン、「もう演奏するのが楽しくてたまらない」と熱く語る。だが、いまはレパートリーを増やすことに集中し、語学もさらにフランス語をマスターしたいという。
 このインタビューは、音楽事務所のジャパン・アーツのマスターインタビュー。これからさまざまなところで記事を紹介していきたいと思う。
 ユニークな話がたくさん飛び出し、本当に稀有な存在。記事では、ダニエルが「ねっ、おかしいでしょ」といって話してくれた、ヴァイオリンにまつわるストーリーを紹介していきたいと思う。
 今日の写真は、インタビュー後の1枚。いろんなルーツをもっているというだけあって、ちょっと中央アジアやロシアなどが混じった、複雑な顔の表情をしているよね。一度会ったら忘れられない、印象的な風貌の持ち主である。
 すごく人なつこくて、感じのいいナイスガイ。しかも、演奏は天才的。著名な指揮者がみんな共演したいと願うのもわかるよね。来年の日本ツアーが楽しみである。

| 情報・特急便 | 22:44 | - | -
CALENDAR
S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< August 2017 >>
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE