Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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マニュエル・ルグリ
「バレエ界の至宝」と称されるマニュエル・ルグリは、パリ出身。
 1980年、16歳でパリ・オペラ座バレエ団に入団し、86年ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場におけるパリ・オペラ座公演でルドルフ・ヌレエフ版「ライモンダ」のジャン・ド・ブリエンヌを踊った後、エトワールに任命される。
 その後の破竹の勢いを感じさせる活躍は有名で、世界各国のバレエ団に招かれるほか、自身のプロデュースによる公演も多数開催してきた。
 来日公演も多く、日本のファンからも圧倒的な支持を受けている。
 2009年にパリ・オペラ座バレエ団を引退し、翌年ウィーン国立バレエ団の芸術監督に就任。ルグリがこの要職に就いてから、同バレエ団の集客率は格段に伸びたという。
 そんな彼が、世界各国の精鋭ダンサーたちとともに来日し、いま東京文化会館で「ルグリ・ガラ」を行っている(8月22日〜25日)。
 昨日はその公演を観にいったが、ウィーン国立バレエ団、パリ・オペラ座バレエ団、英国ロイヤル・バレエ団、ボリショイ・バレエから選ばれたルグリの愛するダンサーたちは、各々最高の踊りを披露し、ルグリの最終章といわれる公演を盛り上げた。
 昨日はBプロだったが、ルグリももちろん踊りを披露し、前半ではイザベル・ゲランと「ランデヴー」を、後半では同じくゲランと「フェアウェル・ワルツ」を踊った。
 もっとも印象的だったのは、フィナーレに登場した滝澤志野(ウィーン国立バレエ団専属ピアニスト)のピアノとの「Moment」。これはルグリのソロで、世界初演にあたる。
 音楽はJ.S.バッハの「プレリュード ハ短調 BWV999」とバッハ/ブゾーニの「トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564」を用い、振付はナタリア・ホレツナ。
 ルグリは舞台に出てくるだけで存在感を放ち、いずれの演目も圧倒的な美しさを示した。ひとつひとつの動きがエレガントで情熱的で完璧な美を探求している。そのストイックなまでの表現は、手の美しさにまで現れ、私は指先まで神経が張り巡らされたそのこなやかな動きに目が釘付けとなった。
 やはりひとつの時代を築いた人、最高級の芸術を追求する人、いまなお鍛錬を惜しまない人の芸術は、人の心に深い感動をもたらす。まさに、精神性の高さが伝わってくる舞台だった。
 今日の写真は、プログラムの表紙。18時半から始まり、終演は22時を回っていた。この公演は、今日が最終日である。

| アーティスト・クローズアップ | 11:49 | - | -
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