Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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グリーンピースごはん
 この季節になると、ナマのグリーンピースがお店に並ぶ。これを逃す手はない。早速、「グリーンピースごはん」を作る。
 本当はさやつきがいいけど、むき青豆として売っているものでも大丈夫。
 さやつきの場合は250グラム〜300グラムほど、むいてある場合は100グラムほどを用意する。
 米2カップはふつうに洗い、ざるに30分ほど上げておく。炊飯器に米と通常の量の水を入れ、だし昆布を5センチ入れる。私は利尻昆布を使っている。
 ここに酒大さじ1、塩少々を加え、ざっくり混ぜてふつうに炊く。
 グリーンピースの色が鮮やかに出るほうがいい場合は、先に塩少々を入れた湯でゆで、ごはんが炊きあがった後に混ぜることもあるが、家庭の味だから気にせずに最初から混ぜて炊いてしまう。このほうが豆の香りがごはんに移って美味。しかも、簡単。
 今日の写真は適度にグリーンピースがクシャッとし、おいしく炊けた「グリーンピースごはん」。海苔をまぶしてもいいし、浅漬けやつくだ煮などがあれば、一緒に並べるとごはんが進む。
 実は、これでおにぎりを作ると、また格別。この時期ならではのみずみずしいナマのグリーンピース、初夏の味わいが楽しめますよ。ぜひ、おためしあれー。



| 美味なるダイアリー | 21:45 | - | -
単行本の打ち合わせ
 先日以来、頭がいっぱいになっている単行本の打ち合わせに出版社に行ってきた。
 編集担当のかたとプロデュースをしてくれたかたと、3人で具体的な内容、進めかたをじっくりと話し合い、最終的に今年12月出版、原稿締め切りは10月末ということに決まった。
 その前に私は調べたいことがあるので、パリに行こうと思っている。それに関しても、いまは雑誌とのタイアップが計画されているため、それ次第ではその取材で自分が調べたいところ、まわりたいところの企画を出す必要がある。
 ただし、これはまだ時間がかかりそうだ。相手次第の要素が多いから。
 こういう場合は、まず自分ができるところから始めるのが一番だ。
 この日の打ち合わせで感じたことだが、いろんな話が次から次へと出てくるなかで、最後はふたりとも「伊熊さんが一番好きな形で、自由に書いてくれればいい」「あなたがもっとも書きやすい方法で、肩の力を抜いて、読みやすい本を書いてくれればいいんだから」と、すべてを任せてくれたのが印象に残った。
 でも、すべてを任されるというのはすごくうれしい反面、大きな責任を伴う。はてさて、どうしたものかと悩みつつ、私のいつもの性格が顔を出し、「エーイッ、ここまできたら、もうやるっきゃない」と開き直ってきた。
 これから5カ月、休み返上、夏休みもどこかに飛んでいき、ついでに暑さも忘れ、ひたすら集中しよう。
 なあんて考えている矢先、ローランギャロスのフェデラーが今日は2回戦だ。さて、応援しなくちゃ。やっぱり、まだ集中度、低いなあ(笑)。
 
 
 
| クラシックを愛す | 22:34 | - | -
トーマス・ヘンゲルブロック
 今日はトーマス・ヘンゲルブロック・デーとなった。
 11時に彼の宿泊先のホテルでインタビューを行い、19時にサントリーホールでコンサートを聴いた。
 ヘンゲルブロックは1958年ドイツのヴィルヘルムスハーフェン生まれ。最初はヴァイオリニストとしてキャリアをスタートさせ、アーノンクール率いるウィーン・コンツェントゥス・ムジクスのメンバーとしても活躍。その後、自身の理想とする音楽の実現のためにバルタザール=ノイマン合唱団とアンサンブルを設立し、指揮者を務める。
 オペラ指揮者としても活動し、各地のオペラハウスに定期的に招かれている。
 そしてバロック・オーケストラの指揮者として確固たる地位を築いていたが、2011/12年シーズンからハンブルク北ドイツ放送交響楽団の新しい首席指揮者に就任。古楽器の専門家だと思われていたため、この人事はドイツ中を驚かせ、世界のオーケストラ・ファンの注目も集めた。
 そんなヘンゲルブロックのうわさはだいぶ前から聞いていたが、つい先ごろ同オーケストラとの新譜、メンデルスゾーンの交響曲第1番、同八重奏曲〜スケルツォ、シューマンの交響曲第4番がリリースされ、そのみずみずしい音楽性に触れ、ぜひインタビューをしたいと思った。
 ようやくその願いが実現し、今日はごく短時間だったが、ヘンゲルブロックに話を聞くことができた。
 190センチはあろうかという長身で、非常ににこやか。どんな質問にも一生懸命ことばを尽くして答えてくれ、ユーモアも交える。彼自身が「私は小細工をするタイプではなく、自然体でオープンで率直」といっている通り、話はとてもストレートでわかりやすく、気取りがない。
 このオーケストラとは出会ったときから相性がすこぶるよく、いわゆるいい化学反応が生まれると直感したそうだ。
 このインタビューは来週木曜日アップのヤマハWEB「音楽ジャーナリスト&ライターの眼」と、7月6日発売の「婦人公論」に書く予定である。
 今夜はまさにそのすばらしい化学反応が発揮され、久しぶりに心が高揚するコンサートとなった。まず、モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」序曲がみずみずしいテンポと浮き立つ音楽で奏でられ、次いでクリスティアン・テツラフのソロでメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲が演奏された。
 テツラフは昨年トッパンホールですばらしい無伴奏のリサイタルを聴かせてくれたが、今日も聴き慣れたコンチェルトに新たな光をあてるような新鮮な演奏を披露した。 
 後半はブラームスの交響曲第1番。一瞬たりとも耳と目が離せない緊迫感と集中力に富んだ演奏で、ヘンゲルブロックが語っていた「長い伝統を備えたオーケストラに新風を吹き込む」様子が明確に伝わってきた。
 彼は来週にはもう次なるレコーディングが待っていて、ドヴォルザークの作品を録音するといっていたが、今日のアンコールはドヴォルザークの「チェコ組曲」より「フィナーレ」だった。まるで踊るように指揮するヘンゲルブロックを見ていたら、次なる録音への期待が高まった。
 彼の趣味はヨットでセーリングすることだそうだが、「残念ながら、いまは時間がなくてね」と本当に残念そうな顔をしていた。
 演奏も性格も両方すばらしい。早速、アーティストレシピに加えちゃおうかな(笑)。
 今日の写真はインタビュー時のマエストロ。午前中の日差しがさんさんと降り注ぐ窓際で撮ったのに、またもや携帯のカメラがイマイチ。ボケボケで残念…。というわけで、ジャケット写真を入れてみた。とっても笑顔が魅力的なので、こちらでそれを味わってくださいな。



| 終わりよければ…取材奮闘記 | 23:47 | - | -
みずみずしいルッコラ
 今朝は、先日も書いた私の「メンター」と呼んでいる人からまたもやすばらしい野菜をいただいた。
 その人は鎌倉在住なのだが、以前イタリアの種からみずみずしいルッコラを育て、近所の農家のかたたちに分けたところ、いまやそれがたくさん育っているのだという。
 いただいたルッコラは、まず強烈な香りを備えていた。さらに葉が強くて肉厚、茎はがっしりとしている。
「これは牛肉の赤身のひき肉を使ったミートソースの上にたっぷり乗せると、パスタがすごくおいしいんだよ」
 彼はそういってドサッとルッコラを渡してくれた。
 いつもはほんの数本のやわらかいルッコラを買っている私は、その存在感にびっくり。お店のルッコラはほとんどが温室育ちだそうだ。
 やはり太陽をガンガン浴びて育ったルッコラは違うなあ。
 さて、これはミートソースを作る前に、まずシンプルなサラダとして食したい。ルッコラを水洗いしてしっかり水気を切り、サラダボールに入れたら、パルメジャーノ・レッジャーノのかたまりをピーラーでそいで何枚か加える。味付けはいたってシンプル。バルサミコ酢とホワイトワインビネガーを各少々とエクストラバージンオリーブオイルをたっぷりかけるだけ。
 これはイタリアでランチを食べたときに覚えたレシピ。そういえば、イタリアのルッコラはものすごく葉も茎も立派で、太陽の恩恵を受けた感じがしたっけ。
 今日はたくさんいただいたから、これからいろんなレシピを考えて楽しめそう。
 このルッコラ、歯ざわりがすごく、噛むほどに香りが口中に広がっていく。野性の力のすごさに脱帽だ。
 今日の写真は新鮮なルッコラ。でも、こういうの食べると、やわらかいルッコラが物足りなくなってしまうから困るなあ。私もイタリアの種を蒔いて育ててみようかしら…。いやいや、そんな時間はないゾ。やっぱりいただいて味わうのが一番だワ(笑)。


 
 
 
| 美味なるダイアリー | 14:53 | - | -
ルドルフ・ブッフビンダー
 2010年4月、東京オペラシティコンサートホールでルドルフ・ブッフビンダーの「オール・ベートーヴェン・プログラム」を聴いたときの感動は、いまだ胸の奥に熱いマグマのように燃えたぎっている。
 このときはピアノ・ソナタ第8番「悲愴」とほぼ同時期に書かれた愛らしい曲想をもつピアノ・ソナタ第10番からスタート。次いで第23番「熱情」、最後に第29番「ハンマークラヴィーア」が演奏された。
 いずれも精神性が高く、作曲家の魂に近づく一途な演奏だったが、ウィーン人らしい踊りと歌の要素が随所に顔をのぞかせ、堅苦しさや真面目一方の演奏とは一線を画した人間性あふれるピアニズムだった。
 そのブッフビンダーが、2010年から2011年にかけてドレスデンのゼンパーオーパーで行ったベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会のライヴ・レコーディングから、特に日本の音楽ファンのために選んだ4曲がリリースされた。「悲愴」「月光」「熱情」「告別」である。
 ここに聴くブッフビンダーの演奏は、2年前にリサイタルで聴いたときと同様の深い洞察力に富み、真摯で誠実で作曲家への敬愛の念を感じさせる。
 彼は今年6月、再び来日し、すみだトリフォニーホールで演奏する。6月16日はリサイタルで、ベートーヴェンの「悲愴」「熱情」、シューマンの「交響的練習曲」を。6月19日は協奏曲で、アルミンク指揮新日本フィルとの共演でブラームスのピアノ協奏曲第1番、第2番を演奏する予定。
 ブッフビンダーはこれまで日本では知名度が高いとはいいがたく、ヨーロッパの評価に後れを取っていたが、ようやくその真価が認められるようになった。
 彼は派手なことはいっさいせず、自分が表に出る演奏は決してしない。あくまでも作曲家の意図に寄り添う。前回の来日公演では、「ハンマークラヴィーア」の途中で弦が切れるアクシデントに見舞われた。だが、調整後、何事もなかったかのように、自然で美しい伽藍を思わせるような演奏を聴かせた。
 あの心に染み入るピアノをまた聴くことができると思うと、早く6月にならないかなあと思ってしまう。本当はもう5月が終わってしまうと思うと「なんと月日のたつのは早いことか」と焦る気持ちになるが、ブッフビンダーの演奏が目の前に迫っていることはうれしい限りだ。
 今日の写真は新譜の「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ名曲集」(ソニー)。これから各誌のCD評を書く時期だが、これは絶対に欠かせないな。
 それにしてもユニークなジャケット写真だ。よくテニスの選手が試合に勝った後にテレビの前のガラスにサインをすることがあるが、それと同じ。よく見ると、ピアノから音符が湧き出てくるような絵なんだよね。彼はアマチュア画家であると自負しているそうだが、このジャケット、それをリアルに表現している。こういうのって、ぜひ本物の絵を見たくなるよねえ(笑)。



  
 
| 情報・特急便 | 22:53 | - | -
白いブラウス
 私の大好きな白いブラウスの季節が到来した。
 さまざまなスタイルやテイストの白いブラウスをもっているが、これ1枚で過ごせる季節というのは意外に短い。すぐに梅雨に入り、レインコートが必要になったり、その後には冷房用のジャケットやカーディガンをはおってしまうからだ。
 今日は、仕事用の白いブラウスを買いに出かけた。来週から打ち合わせやインタビューなど、人に会う機会が多いためである。
 2枚ほど気に入ったブラウスを見つけたが、ひとつはサイズが合わないため、お取り寄せになってしまった。来週またそのお店に行かなくては。
 もうひとつ、麻のロングワンピースも見つけた。これもこの夏には何度も登場しそうな、便利なアイテムとなりそう。
 先日、ミュールとカゴのハンドバッグも見つけたし、夏の準備は整った。というわけで、装いは万全だが、肝心の仕事のほうは…。
 実は、数日前かられいの単行本のことで頭がいっぱいになっていたら、ひとつ大きなミスを犯してしまった。デジカメを床の上に落とし、レンズをダメにしてしまったのである。
 ああ、このカメラ、すごく気に入っていたのになあ。一緒に各地を旅し、いろんなところで活躍してくれたのに、ほんの一瞬の気のゆるみから壊してしまうなんて、本当に悔やんでも悔やみきれない。ホント、ガッカリ。
 私はひとつのことを考えていると、他のことが抜けてしまうタイプ。いろんなことを考えながらカメラを使っていたため、こんなことになってしまった。
 すいぶん前、ハンブルクで、アシュケナージにインタビューするため彼を追いかけていたとき、ホールの石の階段ですべってテレコを落としてしまい、動かなくなってしまった。それ以来のミスである。
 まあ、仕方がないと割り切って、あきらめますか。器用ではない自分と上手につきあっていかないといけないのだから、しょうがないよね。
 白いブラウスを着て、いい打ち合わせやインタビューができるよう、気を取り直して頑張ろうっと。

 
 
| 日々つづれ織り | 22:10 | - | -
友人とフィットネス
 今日は親しい友人が、私の通っているフィットネスのクラスを訪れ、「無料体験レッスン」を受けた。
 彼女も仕事に追われ、忙しい日々を送っている。そして私と同様に運動不足に陥っている。それを解消するためと、ダイエットのために、フィットネスに通いたいという。
 体験レッスンでは自分のからだの硬さを実感したようで、「ふだん使わない筋肉が伸びてすごく気持ちがよかったから、なんとか続けたいと思う」といっていた。
 だが、当分は仕事が目いっぱい入っているため、通えないようで、6月の上旬以降になってしまうとか。ああ、本当に忙しいのね。
 彼女とレッスン後にお茶を飲みながら仕事の近況報告をし合い、「体調に気をつけて頑張ろうね」と互いを気遣った。
 さて、月末の締め切りは目の前に山積み状態だ。週末も休日も関係なく、一気に飛ばしていかなくてはならない。
 でも、来週は待望のアーティストのインタビューがとれそうだ。短時間ではあるが、時間をとってくれそうな気配。これを楽しみに突っ走ろう。いまや馬にニンジンの気分になってきたゾ(笑)。
 

 
| 親しき友との語らい | 21:48 | - | -
新しい仕事
 お世話になっている人の紹介で、またもや単行本のオファーが入ってきた。これは大きなプロジェクトの一環で、私は本を1冊書くのが役目である。
 先日、楽しく仕事ができそうな単行本のことを綴ったが、これで今年は2冊書かなくてはならなくなった。
 さて、どうしたものか…。
 時間をどう作り出すか、どんな内容にしたら多くの人が読んでくれるのか。もう朝からそのことで頭がいっぱいで、目の前の原稿が手につかない。なんと情けないことか(笑)。
 もっとちゃんと地に足を着けてひとつずつ考えていかなくてはならないのに、なんだか浮足立っている自分に無性に腹が立つ。
 こういうときは、まったく視点を変えて、違うことを考えたほうがいいのだろうか。あるいは、頭をからっぽにすることをしたほうがいいのだろうか。
 でも、やらなくてはならないことが山積み状態。ムムム、私って、こんなにもキャパシティが小さかったのね。ホント、情けない。
 これからは資料や本などをたくさん読まなくてはならないし、集中力も必要。それには体力も気力も充実させなくてはならない。
 そんなことがぐるぐる頭のなかをめぐっているばかりで、一向に物事ははかどらない。月末だというのに、どうしよう。
 えーいっ、もう今日はおいしいものを作って、ワインを飲んで、思いっきりからだに楽をさせてしまおうか。と、またまた自分に甘いワタシ(笑)。
 明日から心を入れ替えて頑張ろうっと。
| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 22:19 | - | -
リチャード・ストルツマン
 アメリカ出身のクラリネット奏者リチャード・ストルツマンは、ブレスのすごさで知られるが、実際に会ってみてその胸板の厚さにびっくりしてしまった。
「からだを鍛えるためのスポーツ? 特に何もしていないね。ただ毎日呼吸法の訓練をしているだけだよ」
 こういってストルツマンは思いっきり息を吸い、それを少しずつ楽器のなかに出していく方法をじかに見せてくれた。顔は真っ赤、あごから首にかけては目いっぱい息をためているのがわかるような力の入れかただ。1回が30秒ほどで、これを毎日5分ほど行うのだそうだ。
 この呼吸法でジャズもクラシックもジャンルを飛び越えてどんどん演奏し、人々にハッと息をのませている。インタビューのときに楽器を演奏する人はまれだが、ストルツマンは積極的に吹きながら説明をしてくれる。
 インタビュー・アーカイヴの第37回はそのストルツマンの登場だ。

[FM fan 1998年1月12日〜1月25日 No.3]

私はクラリネットの音で世代のギャップを埋めたい。音楽にはその力があると確信しているんだ

あまりオペラは聴かないんだけど、妻のアドヴァイスを受けるうちに曲の美しさにすっかりハマッて… 

 以前、「ヴィジョンズ」というアルバムのなかでプッチーニの「私のお父さん」のクラリネット版を披露したストルツマンが、オペラ・アリアだけを集めて1枚のディスクを完成させた。これは「カルメン」の「セギディーリャ」や「ポーギーとベス」の「サマータイム」などの耳慣れたアリアを、ストルツマンのフィルターを通してクラリネットで歌い上げたもの。ジャンルを超えて幅広く演奏している彼のオープンな気持ちが音楽に全面的に現れ、聴き込むほどに心が解放されていくような絶妙の味わいを醸し出している。
「正直いうと、私はあまりオペラは聴かないんだよね。あの高音を張り上げる声というのがどうも苦手でさ。それでこの企画が持ち上がったとき、まず頭に描いたのは聴きやすい曲を選ぶこと。私自身その歌が好きで、クラリネットで吹いても十分に歌のよさが表現できるようなものを選曲すること。それでレコード会社のほうから資料を提供してもらい、さまざまな曲を聴いたり楽譜を検討したりして、ようやく18曲に絞ったんだ」
 もちろん膨大な曲を調べていくうちに、いい曲ではあるがクラリネットに向かないというものも出てきた。アリアは人間の声のために作られた曲であり、楽器で演奏すること自体が所詮無理というものもあった。
「妻のルーシーは私よりオペラに詳しいんだよ。彼女の父親はヴァージニアの小さな町でオペラのディレクターをしているんだけど、家ではいつも歌手にレッスンをしていたんだって。それを聴いて育ったからほとんどのオペラの内容や配役が頭に入っている。それで私は彼女のアドヴァイスを受けながら役柄を把握し、歌に結びつけていったというわけ。そのうち徐々に曲の美しさにハマッてきて、削る曲が少なくなってしまって困った(笑)」
 次なる挑戦はブラジルの音楽を主体とした南米の曲を集めた録音。ストルツマンは踊りの音楽が何よりも好きなのだという。
「映画も好きでね、日本の《シャル・ウィ・ダンス》は2度も見にいったくらい。音楽に合わせてからだが自然に動くというものが好きなんだ。からだが自由になると気持ちも解放されて、自分が変わっていくような気がするから。そういう音楽を演奏していきたい」

私と子どもたちの中間の世代に、クラリネットのよさを知ってもらう、これが私の生涯の課題さ!

 ストルツマンは常にクラリネットで何ができるかを模索している。いろんな音楽を吹くのも、クラリネットに縁のなかった人がどこかの入口からスッと入ってきてクラリネットに自然に親しんでくれればと願うからだ。
「いまの子どもたちは学校でこの楽器に親しむことができるけど、その少し上の世代はまったく聴く機会がない。私たちはベニー・グッドマンやビッグバンドで音色はいつも聴いていたんだけどね。その中間の世代にクラリネットのよさを知ってもらうためにはどうしたらいいか、これが私の生涯の課題さ。日本にくるとすごく若い世代の人たちが演奏を聴きにきてくれ、彼らと音楽を通して密接なコミュニケーションがとれる。欧米ではこうはいかない。私はクラリネットの音というものと、その楽器が生み出す音楽で世代のギャップを埋めたいと考えている。音楽にはそれを可能にする力があると確信しているから」
 ストルツマンの趣味はケーキ作り。アメリカの子ども用のテレビ番組でも自慢のケーキを紹介した。その後、子どもたちは親しみをもって音楽を聴いてくれたという。これも音楽導入へのひとつの方法かもしれない。

 今日の写真はその雑誌の一部。彼は天才的な音色の持ち主なのに、ステージでは90度腰を折って深々とおじぎをし、出入りはせわしなく小走り。そこがまた魅力的だ。

| インタビュー・アーカイヴ | 21:03 | - | -
ミッシャ・マイスキー
 今日は、サントリーホールにマイスキーのチェロ・リサイタルを聴きにいった。プログラムはJ.S.バッハの「無伴奏チェロ組曲」第3番、第2番、第5番。
 音楽事務所からの依頼でプログラムの原稿を書いていたため、非常に楽しみにしていたのだが、ミュンヘン出張と重なり、本来は聴きにいくことができない状況だった。
 しかし、出張がなくなり、今日は久しぶりにマイスキーのソロをじっくりと聴くことができた。
 彼の演奏は年々自由で開放的になっていく。今夜の3曲ともテンポは以前よりも速く、表現は自由自在、バッハとの対峙が楽しくてたまらないといった嬉々とした響きが全編にみなぎっていた。
 圧巻はアンコール。鳴りやまない拍手に応えてバッハの「無伴奏チェロ組曲」の第1番「プレリュード」を弾き始めたのだが、何度かステージに登場し、ついに全曲弾いてしまった。
 やはり、バッハとマイスキーは切っても切れない強い絆で結ばれていると実感した。
 終演後、楽屋を訪れると、笑っちゃうほどユニークなTシャツを着ていた。中央にミッシャがいて、周囲をぐるりと作曲家が取り囲んでいる。すべて彼が愛する人たちで、長年その作品を弾き続けている作曲家ばかり。
「このシャツ、メイドインジャパンだよ」
 こういってポーズをとってくれた。
 今日の写真は、その笑っちゃうシャツ姿のミッシャ。直前まで非常にシリアスな表情でバッハを弾いていたのに、このお茶目な笑顔。あまりにもギャップが大きいよなあ(笑)。
 楽屋を出たら、CDのサイン会の列に100人以上が並んで待っていた。ミッシャはとてもていねいにひとりずつサインをするから、きっと長時間かかるだろう。サインをしてもらう人も、きっとこのシャツを見て大笑いするのではないだろうか。



 
 
| 親しき友との語らい | 22:44 | - | -
牡羊座の会
 昨日は、いつもの仲よし3人組の「末っ子トリオの会」のひとりが仕事の関係で参加できなかったため、ふたりで食事会&おしゃべり会を行った。私たちふたりはともに4月生まれゆえ、「牡羊座の会」となった。
 お互いに仕事でストレスがたまっていたため、いつものようにほとんどしゃべりっぱなし。おかげでずいぶん気持ちが楽になり、ストレスのためにできた口内炎の薬も教えてもらい、すぐに買いに行った。
 今回は銀座でイタリアンだったが、そのデザートがとても美味だった。モンブランのような栗を使ったスイーツで、「モンテビアンコ」という名前。今日の写真はそのおいしい栗のデザート。
 さて、目いっぱいおしゃべりして、心のもやもやを発散したから、次なる仕事に自分を向けていかなくちゃ。
 今日はベランダの花を植えかえたり庭の雑草をとったり、たまっていた庭仕事をして、外回りを少しきれいにした。
 さて、これから夜中に向かってというか、明け方に向かって、ロジャー・フェデラーのローマ・オープンの準決勝があり、ほとんど同時刻にチェルシーとバイエルン・ミュンヘンのチャンピオンズリーグの決勝が行われる。
 起きていられるかなあ。でも、頑張ってライヴを見ないと意味がないし。まだ口内炎が完璧に直っていないのに、また寝不足になったらマズイかなあ。思案のしどころである(笑)。


 
| ロジャー・フェデラー | 23:28 | - | -
ニコライ・ホジャイノフ
 先日インタビューした若手ピアニスト、ニコライ・ホジャイノフが3年に1度開催されているダブリン国際ピアノ・コンクールで優勝を果たした。
 彼は前にも書いたが、2010年のショパン国際ピアノ・コンクールで最年少ファイナリストとなった、未来への可能性を秘めた逸材。
 1992年ロシア極東ブラゴベシチェンスク生まれで、現在まだ19歳だ。
 だが、年齢にそぐわずとても落ち着いていて、あまり笑わないクールなタイプ。インタビューのときも冷めた感じの返事が多く、コンクールに対しても自身を客観的にとらえている様子だった。
 そのときに「もうすぐダブリンのコンクールを受けに行くよ」と語っていたが、つい先ごろ優勝の一報が入り、あのときの自信に満ちた表情が浮かんできた。
 ホジャイノフは、現在モスクワ音楽院でヴォスクレセンスキーに師事している。ヴォスクレセンスキーにも以前話を聞いたことがあるが、とても生徒思いで熱心な先生だと感じた。
 このインタビューのときに「ロシアを出て他の国に留学するとか、他の国に住んでみたいと思わない?」と聞いたところ、こんな返事が戻ってきた。
「モスクワ音楽院は世界最高峰の教育機関だと思うし、すばらしい教授陣がいる。だから他の国に行く必要性は感じない。ここで最高の勉強ができるのだから、これからもずっとここにいるよ」
 彼は今秋、来日リサイタルが予定されている。それに合わせて録音もリリースされる予定(ビクター)。ひとまわり大きくなったホジャイノフの演奏を聴くことができそうだ。
 彼のインタビューは、次号の「音楽の友」に掲載される予定である。
 今日の写真はインタビュー後の1枚。彼はすごくおしゃれで、カッコいいスーツでビシッと決めていた。実は、これにソフトフエルト製の中折帽子をかぶっている。でも、写真では髪の毛を見せたいからと、帽子は拒否。うーん、なんでもはっきり主張する人だ。この妥協のなさが、一途な演奏にも通じているのだと納得。



 
| 情報・特急便 | 21:30 | - | -
スケジュール変更
 今回のミュンヘン出張は、諸々の事情により、キャンセルとなった。
 しかし、今日出発の予定だったため、この1週間は缶詰状態で来週の原稿締め切り分と格闘。それがスケジュール変更となり、一気に疲れが出た感じ。
 なんだか虚脱状態で、何もやる気が起きない。
 こういうときはからだを動かすのが一番だと思い、久しぶりにフィットネスに行った。やはり久しぶりだと、からだが動かないものだ。トレーナーに「ほら、もっともっと」とカツを入れられ、終わったら汗ビッショリ。
 その後、ボーッとロジャー・フェデラーのマドリード・オープンの優勝シーンをビデオで見ていたら、ようやく頭も目覚めてきて、次なる行動を起こそうという気になってきた。
 今週は少しペースを落として、本来の自分に戻らなくてはならない。
 今日の写真は優勝したロジャーと、ゲストプレゼンターのウィル・スミス。ロジャーはこの優勝で第2位に返り咲き、第1位を視野に入れて走り続けている。
 今週はもうローマ・オープンが始まっていて、もうすぐローランギャロス(グランドスラムのフレンチ・オープン)だ。私もボーッとしていないで、なんとかせにゃ、と思うのだが、どうも力がイマイチ入らない。ワインでも飲んで、潤滑油とするかな(笑)。


 
| ロジャー・フェデラー | 23:13 | - | -
ミュンヘン出張準備
 ようやく、ミュンヘン出張前の原稿をすべて入稿することができた。
 さて、すぐに出張準備にとりかからなくてはならない。まだ何も用意していないし…。
 でも、もう疲労困憊して、しばらくは頭のなかが空っぽ。からだもいうことをきかない。
 こういうときは、まったく違うことをしたほうがいいのかも。
 というわけで、テニスのマドリード・オープンの決勝をテレビ観戦することにした。ロジャー・フェデラーとチェコのトマーシュ・ベルディヒの対戦だ。
 優勝すれば、フェデラーは第2位に返り咲くことができる。眠くても疲れていても、応援しなくちゃ(笑)。
 えーい、いいや。もう荷造りは途中でやめようっと。
 明日1日でなんとか帳尻を合わせよう。と、勝手にいいわけしているワタシ。
 ロジャー、頑張れー。エネルギーを分けてくれー!!
| ロジャー・フェデラー | 22:30 | - | -
小エビと新キャベツのペペロンチーノ
 忙しいときは、しっかり食べてエネルギーを補充するのが一番だ。
 今日は駿河の天日干しの干しエビ(小エビ)があったので、これに春ならではの新キャベツ、新タマネギを取り合わせ、ペペロンチーノを作った。
 まず、2人前でパスタ180グラムをゆでる。その間にソース作り。
 フライパンにオリーブオイル大さじ4を熱し、ニンニク2個のみじん切りとタカノツメ2分の1個(お好みで増減)のみじん切りを炒めて香りをオイルに移し、そこに新キャベツ4分の1個のざく切りと新タマネギ2分の1個の細切りを加えて、ややしんなりするまで炒める。そして好みの辛さに塩・コショーで調味。最後に干しエビ100グラムを入れ、ざっくり混ぜればOK。
 ゆであがったパスタにソースをからめ、イタリアンパセリのみじん切りをトッピングすれば出来上がり。お好みでパスタのゆで汁を少々混ぜてもいい。なんといっても、素早いのがこのレシピの一番のメリット。
 今日の写真は、まだ湯気が出ている出来立てのペペロンチーノ。ああ、昼間からワインが飲みたくなってくるー(笑)。
 そうはいかないゾ。すぐに仕事、仕事っと。

| 美味なるダイアリー | 22:01 | - | -
ユンディ・リ
 いまは、とにかく出張前にすべての原稿を終わらせていかなくてならないため、ほかのことは何も考えず、仕事に没頭している。
 昨日は、斎藤雅弘のデビュー35周年記念のCDのライナーノーツ(ナミ・レコード)を書き、「婦人公論」の連載ページに彼のCDを紹介する記事を書いた。
 そして今日は、もうすぐ来日してJ.S.バッハの「無伴奏チェロ組曲」を演奏するマイスキーのプログラム原稿を仕上げ、来週入稿分のヤマハのWEB「音楽ジャーナリスト&ライターの眼」の原稿を先行して送った。
 いまは、カード誌「シグネチャー」のユンディ・リの原稿を書いている最中だ。
 というわけで、もう体力も気力も限界に近い。
 でも、峠はなんとか見えてきたゾ。明日はユンディの原稿を仕上げ、新日本フィルの長い原稿としっかり向き合いたいと思っている。
 まだ、旅の用意はまったくできていないし、取材準備も十分ではない。早く仕事を終わらせて、納得いく準備をしなくては、と気持ばかりがあせる。
 いつも出張前はこんな調子だ。なんとかこのバタバタ状態にならない方法を見つけたいと思っているのだが、一向に直らない。
 いまはテニスのマドリード・オープンが行われているのに、フェデラーの試合を見るのもままならず、あとで結果だけ見て、陰ながらエールを送るだけ。さびしい限り(笑)。
 今日の写真はユンディ・リのインタビュー時のもの。彼には初来日のころから話を聞いているが、いつも超真面目。最初は口数もそんなに多くなかったが、次第に心を開いてくれるようになり、いまではかなり雄弁にいろんなことを話してくれるようになった。
 2月にリリースされた、中国のピアノ協奏曲「黄河」、民謡や伝承曲などをピアノ用に編曲した作品を真っ赤なピアノで演奏した「ザ・レッド・ピアノ」(EMI)の話題になると話が止まらず、「中国5000年の歴史と文化を自分のピアノに託して紹介するのが夢」と熱弁をふるった。今秋の日本ツアーではベートーヴェンのピアノ・ソナタを演奏する。
 彼は趣味はあまりないそうで、とにかく音楽のことだけを考え、音楽だけで毎日があっというまに過ぎていくとか。
 でも、おしゃれには気を遣っている。以前はディオールのスーツを着ていたが、現在はゼニアと契約しているそうだ。ちなみにステージで着る燕尾服もゼニア。なんと、驚くことに靴もゼニアなんだって。やるもんだ(笑)。





| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 22:52 | - | -
たけのこごはん
 今日は、昨日のメンターのかたの自宅の裏山で採れたたけのこをいただいた。
 彼いわく、たけのこは収穫してから5分以内に下ゆでしないとかたくなってしまい、風味も香りも損なわれてしまうそうだ。
 というわけで、朝採りたけのこの下ゆで済みのものを駅で受け取り、すぐに帰宅してお料理にとりかかった。私の得意なたけのこごはんである。
 たけのこを切っているときから、ふだん買ってきたものとは違い、山の匂いというか、山菜の香りというか、独特の芳香がただよってきた。
 できあがったごはんを食べたら、まさに素材の違いが歴然。ああ、これが朝採りたけのこの威力なのね、とつくづく感心。
 今日の写真はお料理前のみずみずしいたけのこと、できたてのたけのこごはん。
 Sさん、本当にありがとう、ごちそうさまでした!! 明日もこれ食べて、元気に仕事をしまーす。ああ、日本人に生まれてよかった、と思う瞬間でした。



| 美味なるダイアリー | 22:28 | - | -
打ち合わせ
 私には、「メンター」と呼ぶべき大切な人がいる。先日、久しぶりにその人から連絡が入り、「単行本を1冊書かないか」と提案された。
 今日はその打ち合わせに彼の事務所に出向き、出版社のかたたちとの話し合いが行われた。メンターであるその人は、今回プロデューサー的な役割を果たしてくれる。
 実際にはこれからいろいろと詰めていくことがあり、いまはまだ前哨戦の段階だが、3時間ほどとても有意義なディスカッションが行われ、気持ちが非常に前向きになった。
 ただし、これが本格的に始動すると、時間との勝負になりそうだ。またパニックに陥らないように、自分をコントロールしなければならない。
 でも、この本はとても楽しい仕事になりそうで、いまからあれこれアイディアが湧いてきて、ひとりでニヤニヤしてしまうほど。
 なんといっても、私が仕事で出会ったとても大切な人の提案だけに、リキが入る。精一杯努力をしていいものを書かなくてはならない。それが恩返しになると思うからだ。
 原稿がたまっているのに、この本のことばかり考えてしまう。私は器用なタイプではなく、一度にひとつのことしかできないため、今日はこれで頭がいっぱいだ。困ったなあ、やらなくてはならないことがたくさんあるのに…。
 エーイ、今夜はもうこの本のことだけ考えて過ごしちゃおっと。明日、頭を切り替えて原稿に取り組めばいいや、と自分に甘いワタシ(笑)。
 
| 日々つづれ織り | 22:18 | - | -
ミュンヘン出張
 5月15日から21日まで、1週間ミュンヘンに出張することになった。
 今年の11月26日から12月2日にかけて、マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団が来日公演を行い、ベートーヴェンの交響曲全曲演奏会を開くのだが、その先行取材のためである。
 先日、オーケストラ側からオファーが入り、リハーサル、ゲネプロ、本番を2日聴き、指揮者のインタビューやオーケストラへの取材などを行うことになった。
 問題は、これから1週間の時間の使いかたである。出張前にすべての仕事を終わらせていかなくてはならない。結構、長い原稿も何本かあり、大きなプロジェクトの打ち合わせも入っている。
 こうなると、体力勝負だな。なんとか健康に気をつけ、ふんばって仕事をこなさなくてはならない。私はきちんと睡眠をとったり、食事に気をつけないと、すぐに集中力がなくなるタイプ。よく、不眠不休で働くということをいう人がいるが、いったいどうしたらそんなことができるのだろうか。
 私には到底無理だ。自分のペースを守って頑張るしかない。
 実は、5月19日はサッカーのチャンピオンズリーグの決勝戦がミュンヘンで開催される。今年はバイエルン・ミュンヘンとチェルシーの対戦である。きっと現地はお祭り騒ぎになっているだろう。
 私はれいのごとく、チェルシーを応援しているが、きっとオーケストラのメンバーは全員がバイエルン・ミュンヘンのサポーターだろうから、下手なことを口走ったら袋叩きに合うかもしれないし、取材に応じてくれなくなるかもしれない(笑)。ドログバやトーレスの名前など口にしないよう、黙して語らずという姿勢を貫くとしよう。
 おっと、サッカー観戦に行くわけではなかった。仕事です、仕事。しっかり取材やインタビューの準備をしていかなくては…。
 今日の写真は来日公演のチラシ。「名匠&世界最高峰の楽団の固い絆、満を持してのベートーヴェン・ツィクルス」というキャッチが書かれている。

| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 23:14 | - | -
ベーコンと新ジャガの炒め煮
 お隣りの奥さんのお父さんは、家庭菜園が得意。四季折々、いろんな野菜を作ってはおすそわけをしてくれる。
 今日はエンドウ豆(スナップエンドウ)をもってきてくれた。
 実は、先日も「今年初めての収穫ものだよ」といって、みずみずしいエンドウ豆をいただいた。今日はその第2弾というわけだ。
 この間はホワイトシチューの彩りに使ったので、今日は別バージョン。「ベーコンと新ジャガの炒め煮」のトッピングに使ってみた。
 まず、新ジャガ17個はていねいに洗い、水気を拭いておく。皮つきのまま煮るから、本当は丸ごとのほうがいいのだが、私は食べやすさと味がよくしみることを考えて、2等分にしている。ベーコン100グラムは薄切り。
 鍋にオリーブオイルを入れ、ベーコンと新ジャガを炒め、白ワイン少々を振り入れ、ひたひたの水を加えてブイヨン2分の1個〜1個(お好みで)を溶かし、ローリエ1枚を入れて、弱火でコトコト20分ほど煮る。
 新ジャガがやわらかくなったら、キノコ数種類(今日はシイタケ、エノキダケ、エリンギを用意した)を適宜加え、最後にコショーをバラリ。ここにバター20グラムを加えてざっと混ぜれば出来上がり。そしてゆでておいたエンドウ豆をトッピングする。
 これはパン、レタスのサラダ、紅茶を添えると休日のブランチにピッタリ。
 今日の写真は、届いたばかりのエンドウ豆と、あつあつの「ベーコンと新ジャガの炒め煮」。このエンドウ豆、プリッと歯ごたえがあってとってもおいしい。また、たくさん収穫してくれないかな(笑)。



| 美味なるダイアリー | 23:24 | - | -
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン
 今日は一日中、「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」のコンサートを聴き、さまざまなロシア作品を堪能することができた。
 竹澤恭子(ヴァイオリン)&エマニュエル・シュトロッセ(ピアノ)のコンビは、プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第1番とチャイコフスキーのワルツ・スケルツォ(ヴァイオリン・ピアノ版)を演奏。19世紀と20世紀の様式を混在させたプロコフィエフのソナタでは、はげしく劇的な第1楽章と第3楽章の間にはさまれた緩徐楽章が美しく、両者の音の対話も叙情的だった。
 続くチャイコフスキーでは、竹澤恭子の強靭なテクニックと芯のしっかりした太くまろやかな音が全開。メロディメーカー、チャイコフスキーの美しい旋律を朗々と歌い上げた。
 以前の来日公演で可能性を秘めたピアニズムに魅了された、アレクセイ・ヴォロディンのラフマニノフのピアノ協奏曲第4番も興味深かった。共演はジャン=ジャック・カントロフ指揮シンフォニア・ヴァルソヴィア。このコンチェルトは演奏される機会に恵まれないため、なかなかライヴを聴くことができない。だが、ラフマニノフがメトネルの勧めによって10年をかけて完成させた作品だけに、聴きごたえ十分。ヴォロディンの技巧が冴え渡った。
 しかし、大きな会場だったため、もっと近くでじっくり聴きたいという気持ちが募ったことは確かだ。
 ルイス・フェルナンド・ペレスのピアノも、実に心に響くものだった。彼はラフマニノフの前奏曲3曲と、「楽興の時」を選曲した。これは小さな会場だったためピアノの響きが細部までクリアに聴こえ、ペダリングも明確に把握することができ、さらにタッチやリズム、強弱、フレージングなどの表現、からだの使いかたも間近に見ることができ、有意義な45分間となった。
 今日は、コンコースにれいの花が飾られていた。まず、写真の上から「火の鳥」、次いで「春の祭典」、そして「ペトルーシュカ」だ。フロリストの名はマルク・バルボー。あたり一面に馨しい香りがただよっていた。
 ただし、私の携帯はダウンライトの明かりに照らされていると、どうもクリアに写らない。自然光が一番得意みたい。だからみんなに携帯を変えろ変えろといわれている。写真がはっきり撮れるものじゃないと、せっかくシャッターチャンスやアングルを工夫しても無駄になってしまう。この携帯、他の要素はすごく気に入っているのに、ダウンライトがねえ…。思案のしどころだ。





 
| 日々つづれ織り | 23:19 | - | -
ルネ・マルタン
「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2012」が4月27日から5月5日まで東京・丸の内エリアで開催されている。
 今日は、この「熱狂の日」音楽祭のアーティスティック・ディレクターのルネ・マルタンにインタビューをし、さまざまな話を伺った。
 彼には以前から話を聞いているが、今日はまず今年のテーマである「サクル・リュス(ロシアの祭典)」の話題から入った。マルタンは常に頭のなかが音楽でいっぱい、次なるアイディアがどんどん湧いてきて、やりたいことが山積みという感じだが、今日もいかにロシア音楽がすばらしいか、奥が深いかという話題になり、話が止まらない。
 今回はなかなかふだん演奏を聴くことができない音楽家、ピアノのユーリ・ファヴォリンやエカテリーナ・デルジャヴィナ、合唱団のカペラ・サンクトペテルブルク、また珍しい作品、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番などがプログラムに組まれていることに話題が集中、「ぜひ、全部聴いてほしい」と目を輝かせた。
 この人と話をしていると、いつも「こんなに夢を抱いて生きているなんて、幸せだろうな」と感心させられる。特にピアノ音楽が好きだそうで、その面で私と意気投合。昔はケンプやリヒテルのコンサートのプロデュースをしていたそうで、とりわけリヒテルとは親しかったとか。
「リヒテルとは150回も一緒に仕事をしたんだよ」
 その人間的な一面を垣間見るようなエピソードが次々に現れ、私はつい「そういう話はリヒテルのファンのみならず音楽ファンがぜひ知りたいことなので、本を書いてください」といってしまった。
 マルタンはニヤリとし、「いつかね」とはぐらかしてしまった。
 2つほどリヒテルの素顔が見えるエピソードを聞いたが、本当にマルタンの胸のなかだけにとどめておくのはもったいない。私が聞き書きするから、来日するたびに少しずつ話して、といったところ、またもやニヤリとし、「こういうの、いっぱいあるんだよ」といった。
 うーん、もったいない。もっと聞きたい。みんなに知ってほしい。なんとかならないものだろうか。またマルタンに会うたびに、しつこく頼んでみようか。いつか根負けしてくれるかも(笑)。
 彼はフランスで「ラ・フォル・ジュルネ」を始めたのはもう17年前になるが、モーツァルトのピアノ協奏曲第9番「ジュノム」を多くの人々に絶対聴いてほしいと思って始めたのだそうだ。
「このコンチェルトを聴いたら、多くの人が人生が変わったと感じると思う。特に緩除楽章の美しさといったらない。こういうすばらしい作品を人々に聴いてほしいと思って、音楽祭を続けている。でも、何か壁にぶつかったり、悩みのあるときは、いつもJ.S.バッハの音楽を聴くことにしている。バッハは私の心の糧。その音楽は、私がどんな状況にあるときでも救ってくれる」
 そんなルネ・マルタンの目は、すでに来年のテーマに向かっているようだった。
 今日の写真は、雄弁ぶりを発揮してくれたマルタン。子どものころは貧しかったが、いまは15,000枚のCDをもつことができるようになったんだよ、と笑う。さて、音楽祭に通うとしましょうか。
 実は、もうひとついいことを聞いた。というのは、今回はフランスの華道家が来日し、会場の広場に3つの大きな花のモニュメントを飾るのだそうだ。それはストラヴィンスキーのバレエ音楽「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」を花で描いたものになるという。今日はまだ製作中で写真は撮れなかったため、遠くから眺めてきたが、3日には撮影できそうだ。請うご期待!



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