Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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日下紗矢子&マーティン・ヘルムヘン
 トッパンホールでは、ヴァイオリニストの日下紗矢子の才能に注目し、「日下紗矢子 ヴァイオリンの地平」と題したシリーズを行っている。同ホールにとって、邦人の個人名を冠したシリーズは園田高弘、清水和音に次いで3人目になる。
 今日は、そのシリーズの第2回が行われ、前回のバロックに続いて古典派にスポットが当てられ、モーツァルト、ベートーヴェン、パガニーニ、シューベルトの作品がプログラムに組まれた。注目すべきは共演のピアニストで、マーティン・ヘルムヘンが担当した。
 日下紗矢子は、現在ベルリン・コンツェルトハウス室内管弦楽団と、読売日本交響楽団のふたつのオーケストラのコンサートマスターを務めている。この重責を担いながら、ソリストとしても活発な活動を展開していることになる。
 彼女のヴァイオリンは推進力と躍動感に富み、芯の強い音楽である。オーケストラでの演奏も、ぐいぐいメンバーを引っ張っていく力量が高く評価されているが、今日の演奏も、前に前に進んでいく力強さに満ちていた。
 これにピタリと呼応しているのが、ヘルムヘンのピアノだ。彼のリサイタルは8月2日にトッパンホールで開催される。私が待ちに待っていた演奏会である。
 今日は週末で、まだ仕事が残っている。だが、このデュオはどうしても聴いておかなくちゃ、と思って出かけたが、まさに至福のひとときを過ごすことができた。
 これからも日下紗矢子の歩みに注目したい。彼女の迷いのない、直球型の演奏は、ある種の力を与えてくれるからだ。とりわけ、最後に演奏されたシューベルトの「ロンド」ロ短調が強烈な印象をもたらし、いまだ頭のなかで鳴っている。
 
| クラシックを愛す | 23:31 | - | -
三浦文彰
 メンデルスゾーンとチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、2大ヴァイオリン協奏曲として、「メン・チャイ」という愛称で親しまれている。
 その名曲の録音に、若きヴァイオリニスト、三浦文彰が挑戦した。この6月にベルリンのテルデックス・スタジオでハンヌ・リントゥ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団との共演によって行われたもので、9月16日にリリース予定だ(エイベックス)。
 先日、帰国したばかりの三浦文彰にインタビューを行った。彼は録音を終えて、南の島でバカンスを楽しんだようで、かなりこんがりと日焼けしていた。
「砂浜で寝ころんでいたら気持ちがよくて、つい水着のポケットにスマホを入れているのを忘れて、そのまま泳いじゃったんです。気が付いたときはすでに遅し。いま修復してもらっているんですが、ホント大変なんですよ」
 こういいながら、それでも日焼けした顔は笑っていた。
 録音はとてもスムーズにいったそうで、指揮者、オーケストラともにすばらしかったという。事前に、ピンカス・ズーカーマンに電話していろいろアドヴァイスしてもらったとか。
「もう、ぼくはピンカスの養子のような状態になっているんです」
 ズーカーマンは三浦文彰の才能を非常に高く評価し、大切に思っているのだろう。何でも詳しく教えてくれるそうだ。
 この録音のCDRを聴かせてもらったが、非常にのびやかで推進力に満ち、自信がみなぎる演奏になっている。彼はこの両作品をすでに世界各地で何度もいろんな指揮者、オーケストラと共演し、もっとも多く演奏しているコンチェルトだというから、演奏の完成度が高いのも当然だ。
「録音は、すっごく楽しかったですよ」
 こう明るくいいきることができるのも、若さの特権だろうか。現在、22歳。難関といわれるハノーファー国際コンクールで優勝の栄冠に輝いたのが16歳のとき。あれから一気に世界の舞台へと駆け上がり、現在はウィーンでさらなる研鑽を積んでいる。
 三浦文彰にはデビュー当初から話を聞いているが、いつもとても素直で自然で明るい。共演者に好かれるだろうな、と思わせる。だが、当時から顔つきは大きく変わった。目の表情が鋭くなり、プロフェッショナルな眼光になった。
 このインタビューは、「CDジャーナル」に書く予定になっている。
 今日の写真は、大人っぽい表情になった三浦文彰。2016年2月には、「辻井伸行×三浦文彰 究極の協奏曲コンサート2016」と題された演奏会が組まれ、日本各地でメンデルスゾーンとチャイコフスキーのコンチェルトが演奏される。さらにこのふたつのコンチェルトが磨かれるに違いない。


 
 
| 親しき友との語らい | 22:39 | - | -
バルタザール
 今日は、先日エレベーターでばったり会った「ぴあ」の担当者だったNさんと、西荻のバルタザールで食事会を行った。
 このお店は、オーナーの長本光男さんが昭和51年に始めたところで、1階は長本兄弟商会という自然食品店になっている。その有機野菜を使用したお料理が、2階のバルタザールで食べられるというわけだ。
 下のお店は、息子さんたちに譲り、長本さん自身は2階のレストランのフロアに立つ。写真は、ラフで自然な感じの長本さん。



 ここで供されるお料理は、どれもとてもからだによいものばかりで、個性的でシンプルで創造性に富むレシピにいつも驚かされる。
 Nさんもとても気に入ってくれ、オーナーとも話が合い、お料理にも大感激してくれた。
 ゆっくり食べながら、じっくり話し、久しぶりに有意義な時間を過ごすことができた。あまりにも話が弾み、私たちが一番最後までいるお客となってしまった。
 写真は、滅茶苦茶おいしかったとうもろこしのバター炒めと、海老の入ったサラダ。このドレッシングは、海老の殻のエッセンスが入っている。



 それから今日のお薦めの「にしゆたか」というじゃがいものポテトフライ。これも感動もののおいしさで、じゃがいもは甘く味わいが濃く、ちょっとガーリックの香りとほどよい塩味が効いている。この他にも、豆腐の味噌漬けや、ラタトゥイユ、焼きオニオンなど、さまざまなものを頼み、おしゃべりと同様、箸が進んだ。



 究極は、デザートである。いまの季節ならではの白桃のシャーベットととうもろこしのクレームブリュレ。ここは毎日メニューが変わり、旬の食材を使ったレシピが出てくる。お茶はからだの巡りがよくなるというものをいただき、ふたりとも、大満足の食事会となった。



 西荻に足を運んだら、ぜひここでヘルシーな食事を堪能してくださいな。私のお薦めです!
 
 
| 西荻はおいしい | 23:58 | - | -
鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパン
 今日は、J.S.バッハの265回目の命日である。
 この日に、第45回サントリー音楽賞を受賞した鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンの記念コンサートがサントリーホールで開催された。プログラムは「ロ短調ミサ曲」である。
 鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンが初めて「ロ短調ミサ曲」を演奏したのは、バッハ記念年2000年11月のこと。サントリーホールのバッハシリーズでのことだった。
 その後、さまざまな地で演奏し、東日本大震災後のアメリカツアーでは多くの支援を受け、より深く作品に寄り添うことになる。
 今日の演奏は、歌手陣も充実。ハンナ・モリソン(ソプラノ)、レイチェル・ニコルズ(ソプラノ)、ロビン・ブレイズ(カウンターテナー)、櫻田亮(テノール)、ドミニク・ヴェルナー(バス)というメンバーが底力を発揮した。
 鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏は、ヨーロッパ、アメリカ各地でも完璧なドイツ語の発音、対位法の深い理解、声楽と器楽の絶妙のバランス、こまやかな配慮などが高い評価を得ている。
 これまで数々の賞も受け、各地の音楽祭にも招かれているが、その実力が今日の「ロ短調ミサ曲」では存分に発揮され、圧倒的な存在感を放った。
 鈴木雅明は、プログラムに文章を寄せ、こう記している。
「この慈愛に満ちたバッハの海は、私たちを育み、慰め、励まし、また争いをいさめて平和をもたらす本当に大きな力をもっているので、これからも、ますます多くの方々とともにこの宝を共有できるよう、微力を尽くしたいと思っております」
 彼らの演奏は、作曲家への限りない敬意と愛着と信頼感を感じさせるものだった。19時開演、終演は21時30分を回っていたが、まさにバッハの命日に聴くにふさわしい、心にずっしりと響く演奏だった。
 今日の写真は、2009年1月にライプツィヒを訪れたときに撮った、聖トマス教会の内部と、バッハのお墓。このときはドイツに100年ぶりの寒波が押し寄せたときだったため、旅は極寒の日々だった。今日は真夏にバッハを聴いたわけだが、命日ということで私の脳裏には聖トマス教会が浮かび、そのときの寒さが蘇ってきた。音楽を聴きながら、バッハの史跡を巡り、資料や楽譜などを検証したときのことが思い出された。




 
| クラシックを愛す | 23:26 | - | -
月末の締め切り
 毎月のことだが、月末になると各社の締め切りが重なり、動きが取れなくなる。
 目の前に、やらなくてはならないことが山積みになっていて、どれから手をつけていいかわからなくなるくらいだ。
 そこで、私の必殺メモが登場する。
 上から順に締め切りの原稿を書き並べ、終わるとひとつずつチェックをしていく方法。別に特別なことをしているわけではないが、このメモにチェックを入れるときは、安堵感と達成感と少しばかりの自由さが混じり、えもいわれぬよい気分に満たされるのである。
 今日も、ダーッと書き並べ、メモを仕事デスクの前に貼りつけた。
 しかし、こういう追い込まれた状況になるときに限って、「ああ、お料理がしたいなあ」という気分がムラムラ湧き上がってくるから困る。
 ひとつの原稿が終わったときに、「そういえば、この前、京都で買った花山椒どうしたっけ」と思い、食材をストックしてある棚を探した。
 ありました。しっかり保管されている。これを出してきて、眺めること数分。
「そうだ、サンマのお寿司だったっけ」
 この花山椒は、焼いたサンマをほぐしてお寿司にするときに混ぜると、絶品なのです。でも、まだサンマの季節には時間があるから、もう少し秋が近くなってサンマの顔を見たら、すぐに使おう。そう思って、また棚にしまい込んだ。
 こんなことを考えているだけで、ちょっぴり幸せな気分になり、また次なる原稿に取りかかるエネルギーがチャージされた。なんと単純なのだろう(笑)。
 このサンマのお寿司は、アーティストレシピに加えようと思っているため、ひたすらサンマの登場が待ち遠しいのである。
 今日の写真は、先日の京都の旅で、大好きな永楽屋で見つけた花山椒のつくだ煮。これ、ほんの小さなびん入りだけど、結構いろんなお料理に使える優れものなんですよ。




 
| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 22:30 | - | -
ウッドストック
 若いころ、私がWOOD STOCK(ウッドストック)というニックネームを付けられたことは以前ブログで綴ったが、その名前が付いたカフェを見つけた。
 写真は、その看板。



 西荻と吉祥寺の中間に位置する場所で、カフェの建物の周囲には神社や公園があり、大きな樹木が多く、うっそうとした緑に囲まれている。
 写真は、カフェの入口。外でもお茶が飲めるようになっている。



 30年前にオープンしたそうで、アンティークな雰囲気がただよい、お店全体がガラス張りになっていて、緑がよく見える。
 実は、コーヒー・ハウスと名付けられていて、コーヒーが名物。他にスパイシーなカレーや、フルーツたっぷりのコーヒーゼリーもある。
 森のなかにいるような気分にさせてくれるこのお店、店主の女性がいろいろ気軽に話しかけてくれる。
 西荻から10分以上は歩くが、このあたりは武蔵野の面影が色濃く残り、雨の日に読書をしたり、緑を見ながらボーっとするのに最適。
 写真は、奥まった特等席。窓の外は緑一色で、自然と一体になれる。なんだか、ここだけ時間の流れが違う感じだ。

| 西荻はおいしい | 20:44 | - | -
ケマル・ゲキチ
 先日会ったケマル・ゲキチは、1985年のショパン国際ピアノ・コンクールにおいて、当初は高い評価を得たものの、結局入賞を逃した。
 1989年に来日したときには、そのときの模様を熱く語ったことを覚えている。折しも、今年はショパン国際ピアノ・コンクール開催の年。インタビュー・アーカイヴの第63回は、そのゲキチの登場だ。

[FM fan 1989年10月2日〜15日号]

リストの音楽と生き方に共鳴

「本選に残れなかったのは思いもかけぬことでした。そのときすでに本選で演奏するコンチェルトの準備を始めていましたし、まさか落ちるとは思いませんでしたから」
 4年前のショパン国際ピアノ・コンクールを振り返って、ゲキチは一気にこう語った。
 1980年のショパン国際ピアノ・コンクールでは、イーヴォ・ポゴレリチが賞を逃して逆に名をあげてしまったが、1985年の同コンクールでまたもや入賞できなかったピアニストがいま話題である。
 その名は、ケマル・ゲキチ。出身はポゴレリチと同じユーゴスラヴィア。コンクール当時は22歳。下馬評では、「スタニスラフ・ブーニンかケマル・ゲキチのどちらかが優勝する」とさえいわれた。だが、ゲキチの個性的な演奏は審査員に受け入れられず、本選に残ることができなかった。
 しかし、審査員の出した結果とは裏腹に、聴衆と評論家は彼に絶対的な賛辞を送った。
「コンクールの2カ月後にワルシャワ・フィルからの招待状が届き、ぼくが用意していたショパンのピアノ協奏曲第1番を2晩連続で弾かないかというのです。それもコンクールのときと同じホール、指揮者、オーケストラでね」
 こうして彼は再びポーランドを訪れ、センセーショナルな成功を収める。その後、モントリオールでも同様のことが起こり、聴衆が入賞できなかったゲキチのために抗議リサイタルを開いている。
 こんなにも聴衆を興奮させ、熱狂的支持を受けているピアニストなのに、素顔の彼は実に淡々としていて、数々の事件を経験しているとは思えないほどおだやかな話しぶり。
 今回の日本での初レコーディングに関しては、「ぜひリストから録音したい」という彼の強い希望があった。ゲキチは1981年のリスト・コンクールの際、ピアノ・ソナタ ロ短調についての論文を発表している。また、リサイタルのプログラムの6割はリストが占めるほど。
「リストは音楽ばかりではなく、その生き方にも共鳴しています。ぼくも彼のように常に人を愛していたいし(笑)」
 そして収録曲のなかの「フィガロ・ファンタジー」は、ブゾーニ編にさらに手を加えて演奏している。デュナーミクの広さと輝くような音の響き、深く研究した解釈に基づくこれらの曲の数々は、リストのピアノ作品の新しい面を発見させてくれる。だが、今回の来日コンサートではいわくつきのショパンを弾く。それもオール・ショパン・プロ。「これがぼくのショパンだ!」という意気込みが伝わってくるかのようだ。

 先日の食事会のときにも、今年のショパン国際ピアノ・コンクールの話題が出た。私が、「応募者が多くて、第1次予選に出場するまでに何度もいろんな審査を経なければならないのよ」と話すと、「いまの参加者は本当に大変だねえ」と昔をなつかしむような目をした。 
 あれから30年。その間、ショパン国際ピアノ・コンクールは、本当にいろんなドラマを生んできた。さて、今年はどうなるだろうか。
 今日の写真は、ゲキチのインタビューが掲載された雑誌の一部。若々しいよねえ。このころから私はずっと付き合っていることになる。長いつきあいだワ〜と、自分の年も考えたりして(笑)。

| インタビュー・アーカイヴ | 21:03 | - | -
デジタルカメラ
 取材用に、Nikonのレンズ交換式デジタルカメラを購入した。以前、使用していたカメラが古くなってしまったからだ。
 通常、インタビューなどが終わると、リラックスしたアーティストの表情をスマホでパチリとするのだが、HPのリニューアル後のインタビュー・ページでは、やはりもう少しクウォリティのいい写真を掲載したいと思い、カメラを買った。
 お店の人は、いろんなことを説明してくれ、いかに高機能か、本格的な写真が撮影可能か、軽くて簡単か、画素数が多いかなど、あらゆることを説明してくれるのだが、私はシンプルにいい写真が撮れればいいだけ。あまり複雑な機能は必要としていない。
 それでも、簡単で美しい写真が撮れ、しかも楽しんで撮影できるカメラを見つけ、手に入れた。
 これからは、いつものように先ずスマホで撮り、さらに、慣れるためにデジカメでも撮るようにしようと思っている。
 もともとカメラは大好き。でも、人を撮るのが好きで、自分が撮られるのは好きではない。よくアーティストの写真を撮ろうとすると、「一緒に撮ろう」といわれるけど、できる限り断り、アーティストだけを撮影する。
 最近のカメラは、本当に機能が充実している。レンズ交換でより写真の世界が広がり、どんどん新しい表現世界への扉が開かれる。
 さて、しばらくはいろんな人や物や景色を撮って、腕を磨かなくては…。
 本当は、望遠でリハーサル中のアーティストのステージ写真も撮りたいし、動画にも挑戦したい。それらをHPで紹介するのが楽しみだ。
 今日の写真は、出番を待っているデジタルカメラと望遠レンズ。

| 日々つづれ織り | 22:41 | - | -
ケマル・ゲキチ
 クロアチア出身で、現在はアメリカ在住のピアニスト、ケマル・ゲキチとは長年にわたって交流を深めている。
 彼は現在フロリダに居を構え、フロリダ国際大学の教授を務め、武蔵野音楽大学の音楽学部の教員としても後進の指導にあたっている。
 この夏は、約1カ月ほど日本に滞在し、各地でコンサートやマスタークラスなどを行い、多忙な日々を過ごしていた。
 もう今週の日曜日には帰国するため、今日はレコード会社のFさんと3人で和食を食べにいった。
 ゲキチはショパンやリストなどのロマン派の作品を得意としているが、最近はドイツ各地でリストとJ.S.バッハの作品を組んだプログラムでリサイタルをしているそうで、バッハの「平均律クラヴィーア曲集」を取り上げる機会が増えているという。
 すでに何度も来日し、かなり長期間にわたって滞在しているためか、和食に非常に詳しく、何でも口にする。ただし、最初のころはお刺身やお寿司など、ナマのお魚はまったくダメだったそうだ。それがいまではかなり舌が肥えている。
 今日は3人がそれぞれの近況を報告しあい、仕事の状況や今後の予定なども話題にのぼった。何でも気楽に話せるところが、長年のつきあいゆえだろうか。
 彼は「もったいない」という日本語を知っていて、ちょっとだれかが何かを残すと、「もったいない」を連発。私は、ごはん粒をひと粒残らず食べるはめになった。冷酒も最後の一滴まで飲まされたし(笑)。
 今日の写真は食事をしながら、いろんな話に花を咲かせているケマル。私はいつも一発撮りなのだが、よく人に写真をほめられる。
「Yoshiko、きみ、すっごく写真うまいねえ。職業まちがったんじゃない」
 ケマルにもこういわれた。
 ご本人が気に入ったという写真、いかがでしょうか。

 
 
 
| 親しき友との語らい | 23:35 | - | -
テキサスの料理本
 友人のTさんが、ANAの成田―ヒューストン線新規就航の初日に渡米し、テキサスを中心にアメリカ旅行を堪能したようだ。
 彼女はいつもとても精力的に各地を回り、いろんな場所で歴史、文化、人々の生活から気質にまで触れ、コンサートを楽しみ、地元の食も味わっている。
 Tさんは、いつもさまざまなお土産を探して買ってきてくれる。今回も、テキサスならではのグッズを送ってくれた。
 なかでも、私が一番うれしかったのが、テキサス料理の本である。ベイクド・ビーンズ、ミートローフ、チリ、テキサス・バーベキュー、コーンブレッド、アップル・クリスプまで、多種多様なレシピが掲載されている。
 実は、子どものころ、西部劇が大好きだった。善悪がはっきりしていること、馬がたくさん出てくること、ドラマがわかりやすいこと、自然と一体となっていること、男らしいヒーローがいること、人情的な内容が多いことなど、子ども心に訴えるものがたくさんあった。
 母にスウェード(もどき)のロングスカートを買ってもらい、腰にベルトを巻いておもちゃのガンをはさみ、カラミティ・ジェーンのまねをしていたものだ。
 いつかテキサスにいってみたいと思っていた。
 いまのテキサスはどんなだろうか。Tさんに、ゆっくりお土産話を聞いてみたい。
 今日の写真は、お土産にいただいた料理本の表紙。肉料理が多く、作り方はおおらかで大ざっぱな感じ。そこがまたいいんだよね。何から挑戦しようかな…。

| 美味なるダイアリー | 23:12 | - | -
一本堂
 西荻は、パン激戦区である。
 もちろん、大手メーカーのパン屋さんもいくつかあるが、個人商店も多い。それぞれ特色があり、窯焼き、手作り、オーガニックと、こだわりのパンを販売している。
 そのなかで、数か月前にこのパン激戦区に乗り込み、あっというまにファンを獲得してしまったお店がある。
 焼きたて食パンの一本堂である。
 三鷹店、烏山店に次いで西荻窪店がオープン。パンの種類は食パンだけ。その食パンも粉や焼き方の違いで3種ほどあり、さらにレーズンパンとごまパンがある。
 お店は、北口からまっすぐ一番大きな商店街(西荻北銀座街)を5分ほど進んだ右側。とても小さなお店で、いつもお客さんが並んでいて、道路まであふれている。
 特に、レーズンとごまの焼き上がり時間には、我先にと列に並ぶ。ふつうの食パンは切る枚数を聞いてその場でカットしてくれるが、レーズンとごまは中身が詰まっているため、カットはできない。
 この食パン、一度食べると、他のパンが食べられなくなるほどハマる。なにしろ焼きたてである。その日のうちにすべてが販売終了ゆえ、毎日焼きたてが並ぶというわけだ。
 先日、鎌倉に住む上の姉が西荻に遊びにきたときも、「食パンのおいしいのが食べたい」というので、案内したら、喜んで買っていった。そして、やはりハマった(笑)。
 これは表面だけカリッと焼き、バターやジャム、クリームチーズを塗ると、ほっぺたが落ちそうになる。なかはしっとり、フワフワで、香り豊かなパンである。
 今日の写真はお店の外観と、人気のレーズンパンとごまパン。食パンの好きな人は、朝食が楽しみになると思いますよ〜。








 
| 西荻はおいしい | 17:59 | - | -
アルテミス・カルテット
 先ごろ、アルテミス・カルテットのヴィオラ奏者、フリーデマン・ヴァイグルの訃報が届き、大きなショックを受けている。
 アルテミス・カルテットには昨年インタビューしたばかりで、そのときにヴァイグルはとても元気だったからだ。
 このインタビュー時の様子は、2014年5月26日のブログに書いている。その写真の右端のロングヘアの男性がヴァイグルだ。とても知的で物静かで、笑顔のステキな人だった。
 アルテミス・カルテットの新譜は、ブラームスの弦楽四重奏曲第1番&第3番(ワーナー)。9月16日リリース予定だが、ヴァイグルの突然の死去により、海外のリリースが延期されることも考えられ、それにより日本の発売も遅れることが予想される。
 このブラームスは、アルテミス・カルテットならではの精緻なアンサンブル、情熱的で深々とした音色に仕上がっており、聴きごたえ十分。次号の「intoxicate」で演奏に関しての記事を書く予定になっている。だが、これがヴァイグルの最後の録音となり、追悼盤になってしまうとは、本当に信じられない思いでいっぱいだ。
 昨年インタビューしたときには、2012年8月に第1ヴァイオリンがラトヴィア出身のヴィネタ・サレイカに変わり、これから心機一転、新たな船出をすると4人が熱く語っていたのに、なんということだろう。
 この演奏を聴きながら、私はつい内声に耳を集中しがちになる。ヴィオラの音を無意識のうちに探してしまうのである。
 

 
| 情報・特急便 | 22:52 | - | -
親しき編集者
 先日、レコード会社にアーティストのインタビューにいった帰り、エレベーターで階下に降りようとしたとき、ある階で扉が開いた途端、私は「エーッ」と声を上げてしまった。
 そこには、「ぴあ」で長年連載をしていた時期に担当してくれた編集者のNさんが立っていたのである。
 彼女も「アラーッ」と、一瞬信じられないという顔をした。
 エレベーターが1台違ったら、この出会いはない。Nさんは、前のエレベーターがいっぱいだったため、乗り過ごし、待っていたら私の乗ったエレベーターが来たのだという。
「奇遇だよねえ」
「お久しぶり〜」
 そんなこんなで、ふたりで遅めのランチに出かけた。
 お互いの近況報告をしながら、「会えてよかった」と何度もいいあった。
 というのは、昨年末から今年初頭にかけて、Nさんとは何度もメールをやりとりし、西荻で食事をしようと話していたからだ。ふたりの自宅が近いからである。しかし、なかなかスケジュールが合わず、のびのびになっていて、こんな時期になってしまった。
「じゃ、今度こそ、食事会しよう」
 そう約束して別れた。
 Nさんとは最初からなぜかウマが合い、性格はまったく違うのだが、いつも仕事を離れていろんな話をした。
 一緒に国立競技場にサッカー観戦にいったこともある。かなり前のことで、彼女が前園真聖、私が川口能活を応援していたころだ。
 私たち書き手は、いろんな編集者とつきあうが、プライヴェートな話までするという人はなかなかいない。Nさんは、その意味で貴重な存在だ。
 私は、彼女とぜひ西荻でいきたいお店がある。Nさんが、おそらくとても気に入ってくれると思うからである。近いうちに実現したいものだ。せっかくエレベーターがとりもってくれたわけだから(笑)。
 
| 親しき友との語らい | 18:09 | - | -
辻井伸行
 辻井伸行は演奏のたびにレパートリーが増え、しかもそれらを完全に自分の音楽とし、聴衆のため息を誘う。
 今日は「プレミアム・リサイタル」と題され、各地の極上の音響空間で聴くシリーズの一環として、紀尾井ホールでリサイタルが行われた。
 プログラムは、彼が愛してやまないショパンとリスト。前半がショパンの「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」とピアノ・ソナタ第2番「葬送」。後半がリストの「ハンガリー狂詩曲」第6番とピアノ・ソナタ ロ短調。前回と同様、今回もプログラムの曲目解説の原稿を担当した。
 ふたりの作曲家の作品はデビュー当初から弾き続けているが、今日のプログラムでは、大きなピアノ・ソナタが2曲組まれ、辻井伸行は研鑽の結果を存分に発揮、聴きごたえのあるソナタを披露した。
 彼はこれらの作品に関し、プログラムにこう綴っている。
「ショパンのピアノ・ソナタ第2番は、第3楽章の《葬送行進曲》が有名ですが、作品全体を通して強く心を揺さぶられます。リストの唯一のピアノ・ソナタは、緻密な音楽のドラマが30分間途切れることなく続きます」
 すべてのプログラムが終了した段階で、辻井伸行は大きな声で客席に向かって「楽しんでいだたけましたか」と話かけ、嵐のような喝采を受けた。すると「たくさんの拍手をいただきましたので、アンコールを演奏します」と語り、会場は大爆笑。リストの「愛の夢」、ショパンの「革命」エチュード、ノクターン嬰ハ短調(遺作)などを演奏し、最後は静かに幕を閉じた。
 終演後、楽屋に顔を出すと、辻井伸行は大作を弾き終えて晴れ晴れとした表情をしていた。
 今日の写真は、そんな彼のワンショット。今回のツアーは、7月1日に旭川から始まり、7月26日につくば市でフィナーレを迎える。11公演すべてが完売という快挙で、辻井伸行の底力を示している。


 
| クラシックを愛す | 23:25 | - | -
樫本大進
 先日、音楽事務所からの依頼で樫本大進にマスターインタビューを行った。
 久しぶりに会う大進はとても元気そうで、公私ともに充実した日々を送っている感じが生き生きとした表情に現れていた。
 ベルリン・フィルの次期音楽監督にキリル・ペトレンコが決定したことから始まり、自身が開催している秋の「赤穂・姫路国際音楽祭」、2016年2月に予定されているコンスタンチン・リフシッツとのデュオ・リサイタル、同年5月の小菅優(ピアノ)とクラウディオ・ボルケス(チェロ)とのトリオ・ツアー、同年10月の「赤穂・姫路国際音楽祭」の東京公演まで、多岐に渡ることを聞いた。
 大進には長年話を聞いているため、いつも本題から逸れて話題が脱線してしまう。私はペトレンコのことを聞きたかったので、その話題から入ったが、やはり決定するまでに長い時間を要し、楽員みんなが活発な意見を出し合うため、大変だったそうだ。 
 そこから話はいろんな枝葉に分かれ、さまざまなことに飛び散り、大幅に時間を過ぎてしまった。
 大進は8月に父親になる予定だが、いま彼の周囲はベビーブームだそうで、父親になった人、これからなる人が集まっては子育て談義に花が咲いているという。
 大進に話を聞くと、いつも彼の気取らず気負わず自然体の姿勢にある種の感動を覚える。ベルリン・フィルの要職に就いても、デビュー当初とまったく変わらないフランクな話し方、おおらかな性格、明るい笑顔で、周囲をなごませる。
 エマニュエル・パユやエリック・ル・サージュに聞くと、「20歳のころから何ひとつ変わらない。演奏は当初から輝かしい才能を発揮したものだったけど、それに甘んじることなく、いまでも必死に練習している姿勢に感服するね」とのこと。
 このインタビューはマスターインタビューゆえ、いろんなところに順次書いていくことになる。
 今日の写真は、にこやかに談笑する大進。
 今回の帰国は、明日のマイケル・フランシス指揮NHK交響楽団との共演によるブラームスの「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲」(チェロはクラウディオ・ボルケス)の演奏のためである。

| 親しき友との語らい | 22:17 | - | -
いわしの天ぷら 梅しそ風味
 こう暑くなると、食欲が失せるという人が多い。
 そこで、いわしの天ぷらはいかがかなと思い、ちょっと工夫した天ぷらを考案してみた。
 以前、和歌山のおいしそうな練梅を手に入れたので、それを使ったレシピである。
 まず、いわしを三枚におろし、水気をふき取る。身の方にバターナイフを使って練梅を適宜塗り付ける。
 大葉を大きい物は半分に切って練梅の上に乗せ、包み込むようにいわしを巻く。
 小麦粉をはたいて、いわしと大葉がはがれないようにし、天ぷらの衣にさっとくぐらせ、揚げる。
 これは梅の塩分があるため、てんつゆは必要ない。何もつけなくても、味がついているためパクパクいける。
 ビールや冷酒の友にはもちろん、ごはんのおかずにしてもOK。食欲のないときに、ぜひ試してみてくださいな。たくさん食べられますよ。
 今日の写真は、出来立てのいわしの天ぶら 梅しそ風味。ザクッと切って、ドカッと盛り付ける。そしてバンバン食べる。夏バテ防止に最適ですゾ。


 
| 美味なるダイアリー | 20:39 | - | -
川畠成道
 ヴァイオリニストの川畠成道とは、もうずいぶん長いおつきあいになる。
 2000年9月24日に初めてロサンゼルス公演を行ったときは現地に取材に行き、その熱いステージをいろんなところで紹介したものだ。
 その後も、ライナーノーツを担当したり、さまざまなインタビューをするなど、親交を深めてきた。
 そんな彼が、初めての無伴奏作品アルバムを録音した。題して「無伴奏の世界/川畠成道」(ビクター 8月19日リリース)。
 今日は久しぶりにインタビューをし、新譜のことから近況、来年の予定まで、いろんな話を聞いた。
 このアルバムは、パガニーニ、ミルシテイン、エルンストらの作品に加え、新垣隆の書下ろしである新作「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」が収録されている。ふたりは桐朋学園大学で学んだ友人同士で、川畠が1歳下。学生時代はよく一緒に演奏したり、新垣の作品を演奏したりしていた。
 昨年2月、新垣隆の問題が明るみに出たときは、本当に驚いたという。その後、本来の作曲家としての仕事で立ち直ってもらいたいと考えた川畠は、新垣に無伴奏作品を委嘱した。それが今回の作品である。
 今日は、その作品が生まれる経緯、新垣との密度濃い話し合い、初演のぎりぎりのタイミングに出来上がってきた新作、壮絶な練習の日々、昨年9月13日の初演時のことなど、あらゆることを聞いた。このインタビューは、来週木曜日アップのヤマハのWEB「音楽ジャーナリスト&ライターの眼」で紹介するつもりである。
 いつ会っても、どこで会っても、川畠成道は真摯で前向きで、自分の目指す方向をしっかり見据えている。現代作品というのは、初演が終わると、その後他の人に弾いてもらえず、作品が埋没してしまうことが多い。川畠はこの無伴奏作品がそういう運命をたどることなく、いろんなヴァイオリニストに弾いてもらえるよう、そしてひとりでも多くの人に聴いてもらえるよう、作曲家とふたりで尽力していきたいと熱心に語った。そのためにはCDだけではなく、楽譜出版も望んでいるという。
 いまは11カ月の男の子がいるため、とても忙しいそうだが、「でも、ぼくは何もやっていないんですよ」と笑っていた。
 今年の夏は、アルバムのリリースに関していろんな行事が盛りだくさん。秋にはコンサートも組まれ、約30分におよぶ新垣隆の無伴奏作品がステージを彩る。
 今日の写真は、真面目な表情の川畠成道。「もう、デビューから15年経ったんですよ」というのを聞き、改めて月日の経つ早さを思い知った。
 彼に会うと、いつも私の脳裏には、あのロス公演のなんともいえない高揚した会場の空気が蘇ってくる。


 
 
| 情報・特急便 | 22:34 | - | -
藤井一家との交流
 フルートの藤井香織とのおつきあいは、彼女がCDデビューしたころから始まり、以来ずっと続いている。
 彼女は現在ニューヨーク在住ゆえ、あまり会えなくなってしまったが、昨夏リリースの「Voyage(ヴォヤージュ)」(コジマ録音)のライナーノーツを書いたことで、またおつきあいが復活した。
 そこへ今度は父親であるクラリネットの藤井一男の新譜、「祈りの時(仮題)」(コジマ録音)のライナーを担当することになり、おつきあいが広がった。両CDともに、ピアノは香織の姉である裕子が担当している。
 今日は、古民家を改造しておいしい和食を提供している西荻のRe-gendoに、藤井一家がきてくれ、食事会を行った。
 なんでも、ここは母親であり、ピアニストである藤井祥子の非常に親しくしているお店であり、なんと今日は月曜日なので定休日なのだが、特別に開けてくれた。私たちの貸し切りである。なんという贅沢…。
 まず、食事が始まる前に、私は一男と裕子のご両人に録音のこと、プログラムの構成、このアルバムのコンセプトなどをインタビューし、ライナーノーツの準備に取りかかった。
 いろんな話を聞くことができ、藤井一男の録音に賭ける熱い思いも聞くことができたため、あとは雑談をしながら楽しい食事会となった。
 藤井香織は長年のお付き合いがあるのだが、父親、母親、姉の3人に会ったのは、今日が初めて。ところが、最初からなんだか親戚づきあいのような雰囲気になり、お互いのプライヴェートなことまでガンガン話題にのぼり、次第にファミリーのような空気が生まれた。
 3時間半におよぶ食事会は、和気あいあいの雰囲気のなかで終わり、次は香織の帰国を待って、秋にみんなで再会する約束をした。
 音楽一家というのは多く見てきたが、本当に藤井一家はおだやかで陽気で楽しい家族である。姉妹も仲がいいし、うらやましい限りだ。
 このアルバムは、今秋リリースされる予定。心からの音楽に対する深い思いが投影された演奏で、「アメージング・グレイス」「カッチーニのアヴェ・マリア」「ハナミズキ」「主よ、人の望みの喜びよ」などの名曲が16曲収録されている。
 今日の写真は、左から藤井一男、裕子、祥子。なんだか初めて会った気がせず、長年の友人か親戚のような思いを抱いた。なんとも不思議な出会いである。

| 親しき友との語らい | 23:13 | - | -
前橋汀子
 ヴァイオリニストにとって、J.S.バッハの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ」全曲は、重要な作品であり、高い頂を意味する。
 昨日は、神奈川県立音楽堂で、前橋汀子がこの全曲演奏に挑んだ。
 ご本人から「ぜひ聴きにきてほしい」といわれ、久しぶりにこのホールへと足を運んだ。
 前橋汀子は、もちろんこの作品をずっと弾き続けているが、昨日の演奏は冒頭から怖いほどの集中力がみなぎったもので、14時から16時40分まで、一瞬たりとも弛緩することなく大作を弾ききった。
 このホールは、リヒテルの最後の来日公演を聴いた思い出の場所である。「木のホール」といわれるように、響きがとてもまろやかで、しかもひとつひとつの音がクリアに聴こえてくる。
 バッハの無伴奏作品は、弦1本で勝負する孤高の世界。前橋汀子は、各舞曲の要素を前面に押し出し、リズムの変化を楽しみ、ヴァイオリンと一体となってバッハの世界へと聴き手をいざなった。
 終演後、楽屋を訪れると、まだ演奏できそうなほど、エネルギーに満ちた彼女の笑顔が印象的だった。
 すごい作品であり、すごいヴァイオリニストである。2時間半にわたってバッハを聴き続け、その作品の神髄に触れ、まさに魂が浄化する思いにとらわれた。
 今日の写真は、終演後の楽屋での1枚。まだまだエネルギーが有り余っている感じがするでしょ(笑)。


 
| クラシックを愛す | 22:16 | - | -
デジュー・ラーンキ
 ハンガリーのピアニスト、デジュー・ラーンキは、マイペースを貫く人である。1969年にドイツのロベルト・シューマン・コンクールで優勝を果たした後、国際舞台で広く活躍するようになり、日本でも甘いマスクと情感豊かな演奏に人気が集まった。来日公演では花束攻勢にあい、大変な人気だったことを覚えている。
 8日のリサイタルはHakujuホールで15時と19時30分の2回行われ、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第16番と、ショパンの「24の前奏曲」が演奏された。
 ラーンキの演奏は、みずみずしく自然体のエレガントなピアニズム。それはいまも昔も変わらぬ彼の個性で、特にショパンの弱音の美しさを際立たせる曲が印象に残った。
 昨日行われたインタビューでは、プログラムの組み立て、選曲の難しさを熱心に語った。ラーンキは、若いころの人気沸騰にはまったく興味がなかったそうで、そういう状況でも自分をきちんと見つめていたという。
 このインタビューも、HPのリニューアル後のインタビュー・ページで紹介する。
 レコーディングが好きではないこと、プログラムを考えるのにものすごく長い時間がかかること、派手な活動よりも、本当に自分のことをわかってくれる聴衆の前で演奏することを好むことなど、静かにじっくりと語った。
 こういう人は、思索する時間をとても大切にするのだろう。読書が好きで、自宅には膨大な数の書籍があるそうだ。
 趣味は本の収集で、ハンガリーのある時代の本を徹底的に収集しているそうで、その話がとてもおもしろかった。私がその話題になると、こまかいことを聞いたため、彼は携帯で自宅の本棚の写真を探し始めた。そして見つけると、得意な表情をして見せてくれた。
 でも、インタビューの間も終始物静かで落ち着いた話し方。表情もあまり変えず、あくまでもマイペース。これがラーンキの性格なのね。
 今日の写真は、インタビュー後の1枚。笑顔を撮りたかったけど、ご本人はこういう表情の方が好きみたい。



| アーティスト・クローズアップ | 22:30 | - | -
特製の風呂敷
 あまり雨が続くので、仕事のときにさっとはおれるトレンチコートを買いにいった。
 幸い、色、サイズ、質感など、とても気に入ったものが見つかったのだが、包装してくれるときに驚くことがあった。
「コートをお包みするのに、紙袋がいいですか。それとも風呂敷の方がいいでしょうか」
 こう聞かれ、「はあ? 風呂敷ですか」
 お店の方によると、特製の風呂敷でガーゼのような素材で作られていて、そのあと何でも包めるからエコの意味合いもあるという。
「えーっ、おもしろそう。それじゃ、その特製の風呂敷にしてください」
 さて、登場しました。一枚の大きなガーゼのような、やわらかな布でできた風呂敷が。まわりは青の糸で縁取りがしてある。結構な優れものである。
 そして、その包み方がまた特別。コートをたたんで包み、持ち運びができるように、くるっとしばってある。
 こんな包装は初めて見た。家に戻ってしばってあるところをほどいたら、もう同じようにはけっして包めないな(笑)。
 この風呂敷、大事に使いたいと思う。コートが気に入ったのはもちろんだが、風呂敷もすごく好きになった。
 あまりにも私が感激したものだから、お店の方に、「ぜひまた寄ってください。これから夏の涼しい素材の物もたくさんご用意しますので」といわれてしまった。
 今日の写真は、そのエコなる風呂敷。これって、日本の伝統的なアイディアよね。



| 日々つづれ織り | 20:55 | - | -
マキシミリアン・ホルヌング
 昨年に引き続き、ドイツの若きチェリスト、マキシミリアン・ホルヌングにインタビューをした。
 彼と話すのは、いつもとても楽しい。気取らず気負わず自然体で、その演奏と同様、とても気持ちがいいからである。
 今日のインタビューは、ハイドンのチェロ協奏曲(ソニー)の録音に関して、12年使用している楽器のこと、アンネ=ゾフィー・ムターとの親交について、今後のレパートリーと録音予定、子どものころのチェロとのつきあい、近々の大きなシリーズやコンサートの予定など、幅広い話を聞いた。
 最後に、趣味の話題となると、山登りが好きで、もうすぐバカンスを取り、山にいくといっていた。澄んだ空気がたまらないのだそうだ。
 これに次いで、お料理が好きだというのを聞いて「何のお料理が一番得意なの?」と聞くと、しばらく「う〜ん」と考え、「ボロネーゼ!」という答えが戻ってきた。「こだわりのソースなんだよ。秘密の材料を使った、すごくおいしいボロネーゼなんだ」
 これを聞き、「ボロネーゼって、そんなに特殊な素材を使ったっけ?」
 私がそういうと、むきになっていった。
「シンプルな料理ほど、難しいんだよ。シンプルなものをシンプルに作る。それを絶対においしいといってもらえる味にしなくちゃいけないんだからね」
 そういって、ケラケラ笑い出した。
「それって、音楽と同じじゃない」
 こういうと、「そうそう、まったく同じ。つまり、ぼくの料理は、音楽に通じるというわけさ。いや、こじつけかな(笑)」
「それ食べてみたい」というと、「ドイツに来てくれたらごちそうするよ」といって、またまた大笑い。
 このインタビューも、HPのインタビュー・ページに登場する予定だ。
 今日の写真は、インタビュー後のちょっとシリアスな表情のマキシミリアン。またすぐに来日してほしいと思う。


 
| 日々つづれ織り | 21:44 | - | -
アレクサンダー・クリッヒェル
 久しぶりに、若手ピアニストで響きが心にぐっとくるピアニストを見つけた。1989年ハンブルク生まれのアレクサンダー・クリッヒェルである。
 ソニー・クラシカルとの専属契約による第1弾として登場したのは、シューマンやシューベルトの歌曲のリスト編で、メンデルスゾーンの「無言歌集」からの選曲も含まれている。
 この録音を聴き、繊細なタッチと豊かにうたう表現に魅せられ、昨日はインタビューでその奏法についていろいろ聞いた。
 クリッヒェルは名教師として知られるウラディミール・クライネフに師事し、彼の最後の弟子となった。恩師からは「ピアノをうたわせる」ことを徹底して学び、その教えがいまの奏法の基礎となっているという。
「本当に最後の弟子なんです。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番をレッスンしていただいたのが最後で、直後に急逝してしまった。もう大きな衝撃を受け、2カ月ほどピアノがまったく弾けない状態に陥ってしまったほどです」
 だが、そのころソニーから録音の話を持ちかけられ、「クライネフ先生の導きだと感じた」そうで、この時点で立ち直り、再びピアに向かうことができるようになったという。
 今日は王子ホールでリサイタルがあり、モーツァルトが19歳のときに書いたピアノ・ソナタ第6番からスタート。かろやかに、躍動感あふれる響きで、ロココ的な空気を編み出した。
 次いでショパンの「モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》の『お手をどうぞ』による変奏曲」が登場。主題と変奏を鮮やかに対比させ、また絢爛豪華なピアニズムと素朴な歌のコントラストも見せ、ショパンの名人芸を前面に押し出した。
 前半の最後はシューベルト/リストの「セレナード《白鳥の歌》より」、「魔王《12の歌》より」が演奏され、ここでは超絶技巧が遺憾なく発揮され、「魔王」ではホール全体に鳴り響く強靭な音が印象的だった。この音量は、もう少し大きなホール向きかな(笑)。
 後半はラフマニノフの「楽興の時」全6曲。クリッヒェルはクライネフの後、現在はロンドンの王立音楽大学でドミトリー・アレクセーエフに師事しているが、ロシア人の先生たちから学ぶロシア作品は特別とのことで、このラフマニノフも、楽器の鳴らし方、レガート奏法、ぺダリング、主題のうたわせ方などにその教えが生きていた。
 アンコールは、サポートしてくれた南アメリカの支援者が亡くなり、その人に捧げるために作曲したという「ララバイ」をしみじみと演奏。さらに大好きだという、クララ・ロドリゲスの「エル・ディアブロ・ウェルト」というリズミカルな曲を弾き、リサイタルの幕を閉じた。
 今回のインタビューは、とても内容が濃いものとなった。これもHPのリニューアル後のインタビュー・ページで紹介したいと思う。
 今日の写真は、インタビュー時の“アレックス”。食べても太らない体質だそうで、とてもスリム。ドイツ人にしては珍しく、ビールは好まずワイン党だとか。



 
| アーティスト・クローズアップ | 23:17 | - | -
アンティ・シーララ
 先日、7年ぶりにインタビューしたアンティ・シーララは、ひとつずつの質問にていねいに答える姿勢と、ことばを尽くして自身の考えをじっくり伝える様子がまったく変わることがなく、演奏と同様の清新な雰囲気を醸し出した。
 音楽一家に生まれたシーララは、幼いころからピアノを始めたが、確固たる信念をもった子どもだったようで、自分の考えを貫き通す面があった。
「頑固な面があるんです。いい出したらきかないといった子どもでしたね。両親はピアノの練習を強いることなく自由にさせてくれましたし、幼いころの先生もぼくの性格を受け入れて根気よく指導してくれましたが、やがてマスタークラスを受ける年代になると、自分の考えとは違う解釈や奏法を押し付けられると、よく反発したものです」
 いまでは笑いながら語るが、子どものころからすべて自分で決めることが好きだったという。国際コンクールを受ける年代になると、先生の意見には一応耳を傾けるものの、参加するコンクールはすべて自分で決めた。
 17歳でウィーン・ベートーヴェン国際コンクールで優勝してからというもの、ロンドン、ダブリン、リーズとすべての国際コンクールにおいて優勝を果たしているのだから、自身の選択はまちがっていないことになる。
「ベートーヴェン・コンクールは絶対に受けたかったのです。子どものころからベートーヴェンが大好きでしたので。ここで賞をいただいて、大きな自信になりました」
 いまやベートーヴェンのピアノ・ソナタはシーララのメインを成すレパートリーとなり、世界中で高い評価を受けている。
 このインタビューは、HPのリニューアル後のインタビュー・ページに掲載する予定である。
 シーララは、ピアニストとの夫人の間にふたりの子どもがいるため、「いまは趣味に費やす時間もなく、子どもの世話をするのが精いっぱい」と幸せそうな笑顔を見せた。
 ずっとヘルシンキに住んでいたわけだが、2013年よりゲルハルト・オピッツの後任としてミュンヘン音楽大学の教授に就任したため、現在はミュンヘン在住。「この町は清潔で美しく秩序もあり、大都会で何でもあるし、とても住みやすい」と気に入っている様子だ。
「ミュンヘン音大は、とてもレヴェルの高い生徒が多く、自分の勉強にもなる。ぼくはベートーヴェンのソナタや高度な作品を子どものころから弾きたいといっては先生に早すぎるといわれてきたけど、生徒たちには難しい作品でもどんどん自由に弾かせているよ」と太っ腹なところを見せていた。
 風貌は以前とあまり変わっていなかったが、すっかり教授職が板に着いた感じで、生徒の話をするときはやわらかな表情になった。きっといい先生なのね。
 今日の写真はインタビュー後の1枚。おだやかな笑顔でしょ。

 
| アーティスト・クローズアップ | 21:21 | - | -
ウィンブルドン
 今日は、月始めの締め切りに追われ、朝から晩まで原稿とにらめっこである。
 ただし、現在はウィンブルドンテニスの真っただ中。入稿が重なると、ロジャー・フェデラーのテレビ観戦ができない。
 やむなくビデオをセットし、試合終了後に見るのだが、結果がわかってから見るほどつまらないものはない。
 というわけで、原稿を書いていながらも、フェデラーの試合があると気が気ではない。こんなに集中できない状態で書いているなんて、編集担当者に知られたら、大目玉だろうな(笑)。
 今夜はもうこのあたりで仕事は終わらせ、テニスに集中しようっと。
 ビール片手にテニス、究極の週末の楽しみである。
| ロジャー・フェデラー | 23:17 | - | -
津田裕也
 いま、津田裕也の新譜のライナーノーツを書いている。
 彼は2007年に仙台国際音楽コンクールで優勝の栄冠に輝き、その後ベルリン芸術大学に留学。つい先ごろ、日本に拠点を移したばかりだ。
 コンクール後、何枚かCDをリリースしているが、今回の新譜は事実上のソロ・アルバムとしてのデビュー作となり、オール・メンデルスゾーンというプログラムになっている(フォンテック)。
 まず、あまり演奏される機会に恵まれないピアノ・ソナタ第1番からスタート。次いで「幻想曲」作品28へと進み、メンデルスゾーンの代表作のひとつである「無言歌集」から9曲が選ばれ、最後は「厳格なる変奏曲」で幕を閉じるという趣向だ。
 最近、国際コンクールなどで鍵盤をエネルギッシュにガンガン叩き、ダイナミックな音量で勝負するピアニストが多いなか、津田裕也のピアノはその対極にある。彼の作り出す音楽は、おだやかで柔軟性に富み、抑制された感情が息づく静謐なピアニズムである。
 その特質が、今回のメンデルスゾーンでも全面開花し、やわらかくうたい、語りかけ、各曲の絵画的で詩的な響きがしっとりと胸に染み込んでくる。
 先日、久しぶりにインタビューで会い、いろいろ近況を聞いた。やはりドイツに留学してから、ドイツ作品の奥深いところに目覚めたとのことだった。
 津田裕也は、話し方も謙虚で誠実でおだやか。その性格はヨーロッパで暮らすことで少しずつ変化し、「自分を主張することができるようになり、音楽面でも自分のいいたいことを最初の音から出せるようになった」という。
 今日の写真は、インタビュー中の1枚。「眉毛が太くて、理髪店で細くしたらといわれますが、やめています」といって、笑っていた。そうそう、眉剃りなんか、しないでね(笑)。







| アーティスト・クローズアップ | 22:12 | - | -
モディリアーニ弦楽四重奏団
 カルテットの大好きな私が、いま注目しているのが、フランスの若き精鋭集団、モディリアーニ弦楽四重奏団である。
 初めて彼らのナマの演奏に触れたのは、2007年ナントで開催されたラ・フォル・ジュルネのコンサート。鮮烈な響き、みずみずしいアンサンブル、いかにも仲のよさそうな4人が奏でる演奏は、もっと聴きたいという強い欲求をもたらすものだった。
 彼らにインタビューもし、それぞれが個性的な性格ながら、学生時代の延長のように和気あいあいとした雰囲気に、限りない未来を感じたものだ。
 その後、何度か日本を訪れたが、今年は11月に来日し、21日(土)に神奈川県立音楽堂でコンサートが行われることになった(15時開演)。そのチラシに文を綴ることになり、改めて彼らのことをいろいろ調べ、インタビューのときの様子を思い出し、コメントを寄せた。
 今回のプログラムは、モーツァルトの弦楽四重奏曲第15番、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第1番、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第11番「セリオーソ」。
 メンバーはフィリップ・ベルナール(ヴァイオリン)、ロイック・リョー(ヴァイオリン)、ローラン・マルフェング(ヴィオラ)、フランソワ・キエフェル(チェロ)。2003年に結成されたこのカルテット、今年ですでに12年目を迎える。この間、世界各地で幅広い演奏活動を展開し、2014年にはエヴィアン音楽祭の音楽監督に就任した。
 今年もエヴィアン音楽祭は7月8日から14日まで開催され、ゲストにはマキシム・ヴェンゲーロフ、エマーソン弦楽四重奏団、ジェラール・コセ、マーラー・チェンバー・オーケストラ、ファジル・サイ、ゴーティエ・カピュソン、庄司紗矢香というそうそうたる名前が挙げられている。
 モディリアーニ弦楽四重奏団はドヴォルザーク、モーツァルトの弦楽四重奏曲を演奏することになっているが、シェーンベルクの「浄夜」ではエマーソン弦楽四重奏団と共演するというカルテット・ファンには願ってもない予定が組まれている。この夏、フランスに旅行する方、ぜひエヴィアンに足を伸ばしてみてくださいな。
 モディリアーニ弦楽四重奏団はこの音楽祭のあとも各地の音楽祭にひっぱりだこの人気で、休む暇もないほど熱い夏となりそうだ。彼らは今年4月、カーネギー・ホールで大成功を収め、すぐに次のシーズンの再訪を求められた。
 そうした勢いのまま、彼らは11月に来日する。今日の写真はそのチラシ。




 
 
| 情報・特急便 | 22:43 | - | -
アンティ・シーララ
 こんなピアノが聴きたかった。そんな思いが演奏の間中ずっと胸の奥にただよい、目を閉じて音楽のなかにどっぷりと浸ることができた。
 昨日は浜離宮朝日ホールで、久しぶりにアンティ・シーララのリサイタルを聴き、心の底から「ああ、いいピアニストになったなあ」と感じた。シーララのピアノは、芯のある音だが、決して鍵盤をたたかず、深々とした響きが心にゆっくり浸透してくる。
 プログラムは前半がシューマンの「ダヴィッド同盟舞曲集」、後半がベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番とスクリャービンのピアノ・ソナタ第10番。
 シューマンの18曲をそれぞれの物語性を浮き彫りに、ときに柔軟性をもつかろやかでやわらかな音色を駆使し、またあるときは生命力を放つエネルギー全開のピアニズムを発揮、さらに曲が内包するユーモアと遊びの精神が随所に顔をのぞかせる。
 この時点で、大きな成長を遂げたシーララの実力を感じ取ることができた。
 以前、インタビューをしたのは2008年初頭のこと。彼は1979年ヘルシンキ生まれ。ウィーン・ベートーヴェン国際コンクール、ロンドン国際ピアノコンクール、ダブリン国際ピアノコンクール、リーズ国際ピアノコンクールのすべてに優勝し、国際舞台に躍り出た俊英だった。
 あれからずいぶん年月が経ったが、シーララは着実に実力派として幅広い活動を展開、2013年よりゲルハルト・オピッツの後任として、ミュンヘン音楽大学の教授に就任している。
 もっとも得意とするのはベートーヴェンで、今回もソナタ第31番で存在感と説得力のある、まさに王道をいく演奏を聴かせ、至福の時間を与えてくれた。
 新譜もベートーヴェンのピアノ・ソナタ第30番、第31番、第32番で、清涼感あふれる音色で洞察力に富むベートーヴェンを聴かせている(キングインターナショナル)。
 明日は、7年ぶりのインタビューを行う予定である。いまや実力派として世界各地で演奏し、教授ともなったシーララ、どんな話を聞かせてくれるだろうか。
 今日の写真は、リサイタルのプログラムの表紙。7年前と、あまり変わらない風貌だ。男性にこういう表現は適さないかもしれないが、ちょっとキュートなんだよね。

| クラシックを愛す | 21:43 | - | -
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