Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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マレイ・ペライア
 今日は午後、TOKYO FMで番組の収録があり、2時間半ほどマイクに向かった。
 この内容は、アーティストの情報が解禁になってから、ゆっくり綴りたいと思う。
 それが終了してから、夜はサントリーホールでマレイ・ペライアのリサイタルを聴いた。
 ペライアは、私が長年こよなく愛しているピアニスト。いつも聴くたびに深い感動を覚える。
 プログラムは、前半がハイドンの「アンダンテと変奏曲 ヘ短調Hob.XV:6」からスタート。次いでモーツァルトのピアノ・ソナタ第8番イ短調K.310へと進み、ブラームスの「6つの小品」より第3番バラードや「幻想曲集」より第1番幻想曲など5曲が演奏された。
 とりわけハイドンが印象深く、ペライアの現在の心身の充実が見てとれる内容。作品が内包する素朴さ、堅実さ、緻密さ、構造の豊かさが前面に押し出され、聴きごたえ十分なハイドンとなった。
 モーツァルトのこの有名なソナタも、実に味わい深く、特に第1楽章の全編を支配する主題の表現が印象に残った。
 私は今夜、ペライアのブラームスに期待していた。彼のしみじみとした滋味あふれるブラームスを聴きたかったからである。
 しかし、ペライアのブラームスは、枯淡の域を脱し、ほの暗さや北国特有の冷涼な空気を漂わせるブラームスではなく、抒情的でありながら情熱とロマンと明快さを感じさせる演奏だった。
 彼は指のケガが癒えたころから、タッチが強く鋭く重くなった。だからこそ、ブラームスは力強さを増したのかもしれない。このブラームスは、ペライアの新たな側面を表しているように思えて、新鮮な驚きを覚えた。
 もっとも今夜の白眉は、後半に演奏されたベートーヴェンのピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」Op.106である。
 このソナタを論じ始めると、時間がいくらあっても足りない。今日の公演評は次号の「モーストリー・クラシック」に書く予定にしている。そこでじっくり綴りたいと思っている。
 ペライアは、DGに移籍し、バッハの「フランス組曲」をリリースした。この録音は、もうレコードでいえば「擦り切れる」ほど聴いている。
 ニュアンス豊かな、歌心あふれる、ごく自然なバッハ。これぞ、ペライアという新録音である。
 実は、今日サントリーホールで友人のKさんにばったり出会い、ひさしぶりだったため、コンサート終了後に食事をご一緒し、しばらくおしゃべりに興じた。
 近況報告と情報交換を行い、家の近くまで一緒に帰り、すぐまた会おうということを約束して別れた。
 いろんな人に会い、いろんなことを行った日で、本当に長い一日となった。

| クラシックを愛す | 23:56 | - | -
京都で親友と食事を
 ようやくこの週末、京都で少しゆっくりできると思っていたところ、松本に住んでいる親友のTちゃんが、同じ時期に京都に旅していることがわかった。
「うわあ、偶然。ぜひ会おうよ!」
 Tちゃんとご主人は、伊藤若冲の追っかけ(?)だそうで、各地で若冲の作品を見ているそうだ。今回も、京都でこれまで見ていない作品に出合うという。
 早速、29日のお昼にホテルグランヴィアの最上階にあるイタリアン「ラ・リサータ」に集合。ランチを楽しんだ。
 みんなでわいわい近況報告や仕事の話をしていると、あっというまに時間が過ぎてしまう。
 ふたりは、私のブログをいつも読んでくれるため、私の仕事のことは細かいことまで話さなくても、すべてお見通し。
 ご夫妻は、毎年1回は京都にきているそうで、次回はみんなで敷居の高い懐石料理に繰り出そうという話になった。
「ロサンゼルスやウィーンに出張して、疲れたでしょう。とにかくからだには気をつけてよ」
 Tちゃんにこういわれ、ごもっともという感じ。彼女もこの夏、体調を崩したそうで、「なにはなくても健康が大事」という話になった。
 今日の写真は、スタイリッシュでおいしかったランチ。前菜、パスタ、お肉料理、デザート。
 実は、ここはピアニストの斎藤雅広さんから教えてもらったお店。「あそこ、おいしいよ」といわれていたため、今回初めて訪れた。
 以前は、駅に直結しているためこのホテルをよく利用していたが、部屋ができてからはすっかり足が遠のいていた。
 それゆえ、今回は初めてレストランを訪ねたわけだが、とても人気のあるお店で、予約を取るのも四苦八苦の状態。京都は本当にどこも混んでいるよねえ。
 でも、松本と東京に住んでいる私たちが、京都で会う。
「これまた、粋だよねえ」
 食後、駅でまたまた立ち話。話は尽きませんでした。







| 親しき友との語らい | 21:51 | - | -
吉川隆弘
 昨夜は、ミラノ在住のピアニスト、吉川隆弘とマネージャーのYさんと3人で、白金台のレストランで夜中の3時まで飲み、食べ、おしゃべりに興じた。
 夜7時半に開始したこの食事会、彼の来春リリース予定の新譜のリストのライナーノーツを書くため、最初は簡単なインタビューから入った。
 30分ほど話を聞いたところで、もうテレコは止めてフリートークとなった。
 それから夜中まで、ひとときもおしゃべりが止むことなく続き、おいしいお料理とワインをいただきながら、気がつけば夜中の3時。
 吉川さんの行きつけのお店とあって、「何時までいても大丈夫」ということだったが、それにしても、長居をしてしまった。
 あわててタクシーを呼んでもらって、帰宅。
 今日はお昼から1本インタビューがあり、その後、女性誌の来年からの連載の打ち合わせを行い、夕方東京駅に駆け込んで京都にやってきた。
 いつもながらバタバタのスケジュールだったが、久しぶりに京都の空気を吸って、なにはともあれほっとひと息。
 今日の写真は、かなり飲んだあとの吉川さん。ほろ酔い加減で、いい気持ちという感じの表情だ。
 彼のインタビュー記事は、リスト・アルバムのライナーノーツのほか、私のHPの「音楽を語ろうよ」に登場してもらう予定になっている。
 このリスト、ライヴ収録時のリサイタルを聴いているから、演奏はよくわかっているつもりだが、やはり録音の音源が出来上がってくるのが待ち遠しい。
 もう1枚の写真は、絶品だった「生ウニのフラン」。こういうの、作ってみたいなあと思って、じっくり味わった。でも、このレヴェルに達するのは、かなり難しそう(笑)。



| 親しき友との語らい | 23:44 | - | -
ナクソス島のアリアドネ
 リヒャルト・シュトラウスの音楽は、なんと官能的で、情感豊かで、心が高揚するのだろうか。
 昨日は、ウィーン国立歌劇場日本公演2016のR.シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」を聴きに東京文化会館に出かけた。
 今回は「ナクソス島のアリアドネ」のウィーン初演から100年の記念公演にあたる。これは「プロローグ」と「オペラ」という構成で、序幕の部分は18世紀のウィーンの富豪の館が舞台となり、続くオペラの部分はナクソス島に舞台が移る。
 ウィーン国立歌劇場が得意とする演目だけに、今回も歌手陣が非常に充実。コロラトゥーラの第一人者、ダニエラ・ファリーがツェルビネッタを演じ、長大なアリア「偉大なる王女さま」で超絶技巧をたっぷりと披露した。作曲家はのびやかで声量のあるメゾ・ソプラノ、ステファニー・ハウツィールがうたい、アリアドネはR.シュトラウス作品を得意とするソプラノ、グン=プリット・バークミンが陰影に満ちた表情豊かな歌声を聴かせ、バッカスはこの役をうたい込んでいるテノール、ステファン・グールドが担当した。
 なんといっても、ウィーン国立歌劇場管弦楽団(ウィーン・フィル)の演奏がすばらしい。彼らは年間300回を越すオペラやバレエを演奏しているため、歌手の呼吸をよく心得ている。お互いに寄り添い、共鳴し合い、曲のすみずみまで比類なき美しさで表現していく。
 指揮はマレク・ヤノフスキ。ウィーン国立歌劇場では「サロメ」と「ばらの騎士」を演奏しているから、すでにR.シュトラウスの解釈、表現、奏法に関してはオーケストラとの息もピッタリだ。
「プロローグ」が約40分、「オペラ」の部分が約80分。その間に30分の休憩があったが、終演後は、R.シュトラウスの世界から容易に抜け出せない状況に陥った。
 この上なく官能的で、美的で、心の奥にしっとりと響いてくる音楽は、いわゆる大人の世界。日常から離脱し、異次元の世界へと運ばれたひとときとなった。
 この日は初日で、「ナクソス島のアリアドネ」は28日、30日と組まれ、その後はワーグナーの「ワルキューレ」が11月6、9、12日(アダムフィッシャー指揮、東京文化会館)、モーツァルトの「フィガロの結婚」が11月10、13、15日(リッカルド・ムーティ指揮、神奈川県民ホール)と続く。
 今日の写真は、「ナクソス島のアリアドネ」のさまざまなシーン。舞台美術はとてもスタイリッシュ、衣裳は役によって幻想的、キュート、深遠、メルヘンチック、威風堂々と分けられ、キャラクターをリアルに表現していた。
 実は、オーケストラピットに10月初頭ウィーンでインタビューしたばかりのコンサートマスター、フォルクハルト・シュトイデの姿があったが、オケピットまで距離があったため、インタビューのお礼をいうことができなかった。残念…。
「今回のウィーン・フィルの日本公演には参加できなかったけど、もうすぐ歌劇場の公演で日本に行くよ」といっていたのを思い出した。
「オーケストラの響き、すばらしかったですよ、シュトイデさん」

Photo: Kiyonori Hasegawa






 

| クラシックを愛す | 16:53 | - | -
レ・ヴァン・フランセ
 フランスの風を意味する木管アンサンブル、レ・ヴァン・フランセは、聴くたびに新たな発見を促すグループである。
 フルートのエマニュエル・パユ、オーボエのフランソワ・ルルー、クラリネットのポール・メイエ、ホルンのラドヴァン・ヴラトコヴィチ、バソンのジルベール・オダン、そしてピアノのエリック・ル・サージュは、いずれ劣らぬ名手ぞろい。
 今日は、東京オペラシティコンサートホールでコンサートがあり、プログラムはレ・ヴァン・フランセの委嘱によって書かれたジャン・ド・パーク(1948〜)の「復活祭の歌」からスタートした。
 これは2016年8月3日にメイエ、パユ、ル・サージュらの主宰によるサロン・ド・プロヴァンス音楽祭で初演されている。J.S.バッハのカンタータで用いられたルター作による復活祭のコラール「キリストは死の縄目につながれたり」を主題とした変奏曲形式の作品である。
 次いでベートーヴェンの「ピアノと管楽のための五重奏曲」作品16が密度濃いアンサンブルで奏され、しかも各楽器の特質が存分に披露された。とりわけ、ホルンの底力が光った。
 後半は、アルベリク・マニャールの「五重奏曲」作品8が演奏されたが、これはナマで聴く機会に恵まれない珍しい作品。自在な転調と陰影の妙が楽しめる作品で、オーボエがエキゾチックな味わいを醸し出していた。
 最後はプーランクの「六重奏曲」。全員が水を得た魚のように自然で快活で流麗な響きを聴かせ、プーランクの複雑な内面を描き出すように、内省的かつ情感豊かな音楽を聴かせた。
 アンコールは、テュイレの「六重奏曲」より「ガヴォット」。いま、木管楽器は中高生の部活で大人気。今日も楽器を演奏しているであろう若い女性ファンがたくさん会場につめかけ、CDのサイン会は長蛇の列。すごい人気だった。
 実は、レ・ヴァン・フランセの新譜、ベートーヴェンの「管楽器とピアノのための作品集」(ワーナー)と、11月にリリースされるパユのC.P.E.バッハの「フルート協奏曲集」のライナーノーツを担当したのだが、5月にパユが来日したときにこの2つの新譜についてインタビューを行った。
 そのときの様子はブログにも綴ったが、実はおかしな(?)話がある。
 パユは、私の「クラシックはおいしい アーティスト・レシピ」の本に登場しており、以前、彼にレシピを説明し、そのページにサインをもらったことがある。そのときに他のアーティストのレシピを教えてくれというので、いろいろ説明していたところ、こんなことをいい出した。
「ねえ、きみ、ぼくたちが毎夏サロン・ド・プロヴァンス音楽祭を開催しているのは知っているよね。実は、あそこでは食事に苦労していて、南仏だからってみんな期待して参加してくれるんだけど、食事には結構困っている。だから提案なんだけど、きみ、和洋中なんでも作れるんでしょ。一度、シェフとして1週間くらい来てくれないかなあ。10人から15人くらいアーティストがいるけど、朝昼晩と3食作ってほしい。もちろんギャラはちゃんと払うからさ」
「エーッ、冗談でしょう。私、プロのシェフでも料理研究家でもないから無理よ。ただ好きでお料理しているだけなんだから」
「それでいいんだよ。みんな和食の大ファンだし、きみがふだん食べている物を作ってくれれば、それでいいから」
「いやいや、そんな。大人数の3食分なんて、ひとりじゃとてもできないわよ」
「じゃ、助手を連れてくれば。食材は近くにスーパーがあるから大丈夫だよ」
「そんな簡単にはいかないわよ。ごはんを炊くだけで大変じゃない。調味料だって、かついでいかなくちゃならないし。絶対、無理」
「やっぱりダメか。いい考えだと思ったんだけどなあ」
 かなり本気の表情をしていたパユは、ようやくあきらめてくれた。
 だが、家に帰ってから、好奇心旺盛な私は、この提案は貴重なものだと思い直した。
 すべての条件がクリアすれば、すごく面白い体験となる。毎日のレシピを記録し、みんなの感想をエッセイ風に綴り、そこに音楽祭の様子を書き加え、1冊の本が書けるかもしれない。なあんて、妄想がふくらみ始めたのである。
「サロン・ド・プロヴァンス音楽祭 1週間の“迷”シェフ物語」などというタイトルまで浮かんできた(笑)。
 今日は、ステージのパユを眺めながら、また妄想の世界へと入り込んでしまった。
 今日の写真は、レ・ヴァン・フランセのメンバー(プログラムより)


 
 
 
| クラシックを愛す | 23:31 | - | -
長い原稿が終わった!
 9月から10月にかけては2度の海外出張があり、その間の仕事をすべて前倒しで入稿せねばならず、さすがに疲労困憊の状態だった。
 今日、ようやくたまっていた長い原稿と、出張にまつわる原稿の一部が終了し、ほっとひと息つけるようになった。
 ところが、からだは正直で、いろんなところに支障が生じている。やはり疲労が原因で、からたが悲鳴を上げているのだろう。
 こういうときは、まずひとつずつそれらを直していかなくてはならない。
 しっかり睡眠を取り、ごはんをちゃんと作って食べ、少しからだを動かさないと。
 こういう基本がきちんとできれば、すぐにからだは回復するのだが、なかなかそれが持続しないのが現状だ。
 また、週明けからいろんな人に会ったり、コンサートが入っていたり、打ち合わせやインタビューが予定されていたり…。
 しかし、なにはともあれ大きな仕事がひと段落したのだから、精神的にはかなり楽になった。
 さて、たまっているビデオでも見て、束の間のリラックスタイムといきますか。
 そうだ、新譜が山ほど届いているんだ。これを聴かなくっちゃね。あっ、また仕事モードになっちゃった(笑)。
 
| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 22:19 | - | -
ベートーヴェン像
 ウィーンのベートーヴェン広場に堂々たる姿を見せているベートーヴェン像は、非常にリアルな顔立ちをしている。
 実は、私のHPのフロントページには、現在ベートーヴェンの散歩道の像の後ろ姿を使用しているが、最初はこのベートーヴェン広場の像を使おうかと考えていた。
 いつ訪れても、何度見ても、この像は「ウィーンに来た」ことを実感させてくれ、私のベートーヴェン好きに拍車をかける。
 広い道路沿いのゆったりとした広場に置かれた像は格好の被写体で、各国から訪れた観光客がみんな像を背景に写真を撮っている。
 それゆえ、人を入れずに写真を撮るのが非常に困難である。
 ウィーンには作曲家の銅像や胸像が数多く点在しているが、私はいつもこのベートーヴェンに会うことを楽しみにしている。
 ここに来ては、いつも「今日は、こういう仕事で来ました」「いまはこんな気持ちを抱いています」「毎日とてもストレスが多いけど、あなたの顔を見たら勇気が出ました。また頑張ります」などと話しかけている。
 すると、不思議なことに、心がスーッと軽くなる感じがするのである。
 今日の写真は、そんな私の心を癒してくれるベートーヴェン像。小学生のころから、ベートーヴェンが大好きだった。特に「皇帝」の第2楽章が…。


 
| 麗しき旅の記憶 | 23:02 | - | -
ムジークハウス・ドブリンガー
 ウィーンに行くと、必ず寄るお店がある。
 Dorotheergasse10にある楽譜店、ムジークハウス・ドブリンガーである。
 ここは1876年創業の老舗で、ヨーロッパ屈指の品揃えを誇り、海外に送付もしてくれる。
 常に音楽家や留学生、音楽愛好家でにぎわっていて、何時間いても退屈しない。
 通りをはさんで2件あり、ひとつはアンティークと合唱・教会音楽専門。もう一方は、クラシックとCDなどが並ぶ。
 書籍や各種の資料も数多く置いてあり、楽譜に関しては、質問するとお店の人がいろいろ調べてくれたり、商品を探してくれたり、とても親切である。
 毎年、秋になると翌年のカレンダーも発売となり、作曲家や演奏家、音楽にまつわる場所や絵柄のカレンダーが顔をそろえる。
 チェンバロを弾いていた時代には、ここで楽譜を探すのが無上の喜びだった。いまは楽譜を探すことよりも、いろんな書籍や資料を見て、新たな発見をしている。
 今日の写真は、ドブリンガーの店内。各コーナーにきっちり分けられているため、非常に効率よく見て回れる。
 コールマルクトの近くなので、楽譜に興味のある方は、ウィーンを訪れたらぜひ訪ねてみてくださいな。知識欲、全開になりますよ(笑)。







 
| 麗しき旅の記憶 | 23:18 | - | -
きょうだい会
 ウチは、半年に一度のペースで「きょうだい会」というのを実践している。
 上の姉、兄、下の姉、末っ子の私の4人きょうだいは、鎌倉、川越、初台、西荻に住んでいて、ふだんはなかなか会う機会がない。
 両親が存命のころは、しょっちゅう幹事持ち回りで「家族旅行」を行っていたのだが、最近はそういうこともなくなっていた。
 ところが、1年前から兄の発案で、再びみんなが集まることになった。
 これまで兄、上の姉が幹事を行い、昨日は下の姉が幹事。
 全員が表参道に集合し、まずは大正12年創業という隠れ家的な和菓子屋さん、「紅谷」を訪ねた。
 ここは、青山通りからちょこっと横にそれたビルの最上階。知る人ぞ知るお店で、エレベーターで上まで行き、階段を少し登って、のれんをくぐる。
 すると、小さなお店がある。
 今日作ったばかりの和菓子が並び、すぐに売り切れてしまう量しかない。
 下の姉がよく通うお店で、お薦めだというので、みんなが楽しみにしていたところである。
 全員が家族のお土産用にお菓子を買い、それからランチを食べにウィーン料理のカフェ・ラントマンに向かった。
 ここでは、それぞれ好きなお料理をわいわいおしゃべりしながらしっかり食べ、ウィーンのビールを飲み、デザートとコーヒーもいただいた。
 話が弾みすぎて、時間のたつのも忘れ、ようやく3時間半過ぎたころに席を立った。
 次は、表参道添いの「ニューヨーク近代美術館 MoMAデザインストア」。初の海外出店で、ここにはニューヨークと同様のアイデア豊富なグッズがところ狭しと並ぶ。
 みんながあれこれ選んでいるうちに、早くもお夕食の時間となった。
 予約を入れておいたという原宿駅近くの南国酒家へと繰り出す。
 ここでもいろんな物を頼んでシェアし、目いっぱいおしゃべりをして、ようやく解散。
 でも、まだしゃべり足りないよねと、下の姉と私は新宿のカフェで3次会。夜半になってカフェから「閉店です」といわれるまで粘り、帰路に着いた。
 今日は、姉たちからメールが入り、またまた返信ラッシュ。
 来春は、私が幹事を務める番である。再開発が行われている日本橋散策を考えているが、まだ半年あるから、ゆっくり吟味しようと思っている。
 今日の写真は、「紅谷」の入口の看板と和菓子の陳列棚。どのお菓子も上品で、甘さが抑えてあって、とても上質な味わいだった。
 ぜひ、また隠れ家を訪れなくっちゃ。




 
| 日々つづれ織り | 22:13 | - | -
最近のライナーノーツ
 CDの解説、ライナーノーツを書く仕事は、結構締め切りがタイトなことが多い。
 発売日がすでに決まっているものの、海外からの資料や音源が届かなかったり、諸般の事情で遅れていたり、ということもしばしば。
 でも、ライナーノーツの締め切りはしっかり決まっている。
 当然のことながら、音源を聴き、海外の録音の場合は現地の資料も一応は目を通さなくてはならない。
 日本人の録音の場合も、やはり資料はできる限り早くほしいというのが本音である。
 なかなか全部がそろわないことがあっても、仕事は進めなくては…。
 というわけで、原稿が仕上がるまでは、いろんな問題が山積み。でも、なんとかやるっきゃない。
 最近書いたライナーノーツの新譜が、次々に送られてきている。これらを見ると、問題があったことは吹き飛び、いいCDになったなと、感慨ひとしおである。
 こうしたライナーノーツを書いたCDは、自分の作品として、作品棚に並べることにしている。
 今日の写真は、最近書いた新譜の数々。
 
「超絶! トリフォノフ・ブレイズ・リスト」 ダニール・トリフォノフ(ユニバーサル)
「ベートーヴェン:管楽器とピアノのための作品集」 レ・ヴァン・フランセ(ワーナー)
「DUO 5」 岡崎慶輔&伊藤恵(フォンテック)
「ブレイズ・ラフマニノフ」アレクサンドル・タロー他(ワーナー)
「ワックスマン:カルメン・ファンタジー、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番」 服部百音(エイベックス)
「展覧会の絵」 牛田智大(ユニバーサル)
「バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全6曲)」 チョン・キョンファ(ワーナー)

 これからラン・ランの新譜とエマニュエル・パユの新譜も届くはずである。


 

| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 23:22 | - | -
ホテルの玄関に馬が
 今回、ウィーンの宿泊先のホテルの玄関に、本物の馬がいたのには驚いた。
 これは剥製で、かなり大きな馬である。
 ホテルの入口を入った正面に飾られていて、近くで見ると本当に大きい。
 以前、ハワイの牧場で馬に乗ったことがあるが、見ているよりも実際に乗った方が高さの実感が湧く。
 ホテルの馬は、エレベーターの隣にあるため、毎日何度となく眺めることができた。とても美しい姿をしていて、惚れ惚れしてしまう。
 ウィーンには、現在も観光馬車がたくさん走っていて、馬を見る機会は多い。
 だが、このホテルの剥製のように引き締まったからだの馬を見ると、本当にその美しさに目が離せなくなってしまう。
 今回は、作曲家の生家や住居をずいぶん回った。そのいずれもが、道路側の門は殺風景だが内部に一歩足を踏み入れると美しい中庭があり、その庭を囲むようにして部屋が作られていた。
 これは、馬車が入りやすくなっているそうで、中庭は馬車が止められる広さを確保しているとのこと。馬が休むところや水を飲むところが作られていて、当時の生活を垣間見ることができた。
 今日の写真は、ホテルの入り口正面に置かれた馬。チェックインで入ってきた人が、みんな「エーッ」という驚きの表情で眺める。
 もちろん、私も最初は「本物かしら」と、恐る恐る近くまで寄ってみた。ハイ、まさに本物でした(笑)。

| 麗しき旅の記憶 | 23:32 | - | -
フレンチカレー
 今日の午前中、諸般の事情により、ポズナンの出張がキャンセルとなった。
 昨日は、JALの国際便機内誌「skyward」のウィーン特集ページの原稿を夜中までかかって13ページ分仕上げ、編集担当者に入稿した。
 今日は、他の仕事を急ピッチで仕上げなくてはならないと意気込んでいたのだが、朝早く出張がキャンセルと決まった時点で、急に全身の力が抜け、まったく原稿に集中できなくなってしまった。
 不思議なものである。
 一気に書き上げなくては、と気持ちが高ぶっていたときはエネルギーがどこからか湧いてくるのに、出かけなくていいとわかったら、急に疲れがどっと出てきてしまった。
 というわけで、一向に仕事ははかどっていない。
 こういうときは、何か別のことに気持ちを向けてリラックスし、精神的におちつきを取り戻してから仕事に取りかかるしかない。
 そこで、すぐそばのカレー屋さんにカレーを食べにいった。すぐに食べ物の話になるところが、私らしいでしょ(笑)。
 西荻窪駅南口からすぐのところにある「フレンチカレー SPOON」というお店で、いつもどんな時間帯でも行列ができている。それを横目に見ながら、カウンター10席ほどの小さなお店だから、すぐに満席になるんだろうなと思って、ちょっと敬遠していた。
 今日は、思い切っていってみると、運よくすぐにすわることができた。
 ここは、フレンチ出身のシェフが作っているので、フレンチカレーと命名したそうだ。粉やバターを極力使用せず、2日間かけて仕上げるフォンドヴォーベースで6時間煮込み、さらに3日間熟成させるルーを用いている。
 カレーの種類は結構多く、ごはんは健康面とルーとのバランスを考慮して、13穀米を少し硬めに炊いて供している。
 最初は、これまで食べたカレーとひと味違うため、なんとなく不思議な感じがしたが、食べているといろんな複雑な味わいが口のなかで混ざり、クセになりそうな感じがした。
 なるほど、行列ができるのは、この味だったのね。
 食べ終わると、からだがポカポカしてきて、疲れが吹き飛ぶ思いがした。しめしめ、今日の選択は間違っていなかったゾ。
 今日の写真は、かぼちゃのクリーミーカレーと、ミートカレーの上に焼き野菜がたっぷり乗った野菜カレー。
 疲れているときや、風邪をひきそうなときは、こういうスパイスたっぷりのカレーが特効薬になるかも。
 今日の写真は、かぼちゃと野菜のカレー2種。お昼どきだったためか、どんどんお客さんが入ってきて、またたくまに外には行列ができていた。電車に乗って、他の場所から食べにくる人が多いのだろうか。すごい人気…。


 
| 西荻はおいしい | 17:27 | - | -
インペリアル・カフェ
 今日は、超特急で仕上げていただいたウィーン特集のレイアウトが全ページ出来上がり、送られてきた。
 さて、これからは私が超特急で記事を仕上げる番だ。
 各々のページの文字数を計算し、写真を確認し、全体の構成を練っていく。そしてテレコのインタビューを聴き直し、頭に叩きこんでいく。
 この週末が勝負である。
 ただし、仕事はこれだけではないため、ひとつひとつじっくりと仕上げていかなくてはならない。
 そうこうするうちに、自分が撮ってきた写真を見ていたら、おいしそうな1枚を見つけた。ウィーンのケーキの写真である。
 原稿で頭が満杯になっているときに、こういう1枚を見ると、そのときの状況が思い出され、同時にケーキの味も蘇ってきて、一瞬だけ幸せな時間が訪れる。
 今回は、まだ取材の内容はブログで発表できないため、周辺の話題ばかりになってしまうが、このケーキはインタビューのときに訪れたインペリアル・ホテルのカフェの逸品。ここは、世界のVIPが宿泊することで知られるホテル。ウィーン楽友協会の隣に位置し、ウィーン・フィルを指揮する指揮者も泊まる。
 そのカフェが最近リニューアルされ、そこでインタビューを行ったわけである。
 今日の写真は、私が選んだ3種。右奥が有名なインペリアルトルテ。いずれも甘さが抑えられていて、とても上品な味わい。ただし、このホテル1階に位置するカフェのリニューアルはウィーン・フィルのメンバーにいわせると、大失敗だったそうで、角の席が非常に狭く、日本人の体格だったら奥の席に入れるが、ウィーンの人たちの体格ではとても困難で、入りにくく、しかもあまり居心地がよくない。
「どうしてたくさんのお金を使って、こんな椅子の配置やデザインにしたのか理解に苦しむ。もう一度やり直してほしい」
 こんな声が聞かれた。
 カフェやレストランのリニューアルは難しい。デザインに凝りすぎると、実用的ではなくなり、居心地よくすると、今度はデザイン性が失われてしまうのかも。
 でも、私は結構ゆっくりお茶やケーキを楽しめたので、このカフェに入れてよかったなと思っている。仕事でないとここにはこないし、もっとカジュアルなカフェにいってしまうので。
 今日の写真は、とびきりおいしかったケーキ。取材班3人で少しずつシェアし、すべてのケーキを味見した。この上品なカフェで、そんなことしている人はだれもいなかったけど…。



| 美味なるダイアリー | 22:11 | - | -
ドナウタワー
 今回のウィーン滞在中、初日に高台から旧市街を臨む写真を撮ったらいいのではないかという話になり、ドナウタワーに向かった。
 ドナウ公園にある高さ252メートルのタワーで、160メートルと170メートルの高さに回転レストランがあり、150メートルのところに展望台がある。
 ウィーンはニューヨーク、ジュネ―ヴに次いで第3番目の国連都市で、ドナウ川の本流沿いに未来都市のような町が開け、各種の国際機関もここを本拠地としている。
 その町の中心に建っているのが、ドナウタワーである。
 展望台から下を見下ろすと、庭付きの一軒家がずらりと並び、ドナウ川に沿ってテニスコートやサッカーの練習場、サイクリングロード、ウォータースキー用のリフト、ボート乗り場などが点在している。
 そして、はるかかなたにはウィーンの町が見える。
 きっと高所恐怖症の人はダメだと思うが、ぐるりと360度にわたって下の景色が変わっていく。
 この日は、入口付近からずいぶん人が多くてにぎわっているなあと思ったら、上でバンジージャンプをやっていた。
 その写真を見てもらうとわかるのだが、ちょんまげスタイルの若者が、バンジージャンプに挑戦。彼の足首に巻かれている黒い布の後ろが輪になっていて、これをがっちりしたフックに取り付け、一気に吊り下げるのである。
 さすがに「ギャーッ」というものすごい悲鳴を上げるのだが、何度か上下に揺すられ、その吊り下げられ方がうまい人に賞が出るのだとか。
 いやはや、よくやるよねえ。この若者、祖父も挑戦したそうで、アドレナリンが全開になるそうだ。



 ドナウタワーは、こんな利用法もあるのだと初めて知った。
 私たち取材班はレストランには入れなかったが、きっとこの回転式レストランでウィーン市街をゆっくり眺めながら食事をしたら、味も格別かもしれない。
 写真は、ドナウタワーからの眺望。国連都市ゆえ、この一角には学校やその他の施設も完備し、とても住みやすいのだそうだ。夏には川で泳いだり、ボートに乗ったり、日光浴も楽しめるという。ウィーンの別の顔を見た感じ。


 
 
| 麗しき旅の記憶 | 22:41 | - | -
またまた出張…
 今日はウィーンの特集記事の打ち合わせで、「skyward」の編集のOさんに会い、膨大な写真のなかから使用する写真を絞り込み、ページ配分も決めていった。
 ところが、またまた出張の依頼が入り、この特集ページに関してエディター、デザイナー、校閲の人をはじめ多くの人たちに仕事を早めてもらわなくてはならなくなった。
 現在、第1次予選が行われているヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールを聴きに行くことになったのである。場所はポーランドのポズナン。
 本選が20日から行われるため、19日には出発しなくてはならない。
 ということは、18日までにこの特集を書き終えなくてはならないのである。
「さて、困ったゾ。多くの担当者に迷惑をかけるし、どうしたらいいのだろう」
 迷っている私に、編集のOさんが「なんとしてでも早くレイアウトまで進めます。前倒しで原稿を入れてください。あとは私に任せて」と、力強いことばを投げかけてくれた。
 ここはひとつ、ねじり鉢巻きで頑張らなくては…。
 というわけで、19日から25日までの間に入っているスケジュールをすべて調整し、今日はてんやわんやの日となった。
 なんでこう重なるんでしょうね。2〜3日ずれてくれれば、すごく楽なのに、何もかもが一気に押し寄せてくる。
 とにかく、今週が勝負である。ウィーンの疲れ、などとはいっていられない。心身を立て直し、次なる出張まで走り続けなければ…。
 
| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 23:30 | - | -
ウィーン・フィルのスケジュール
 ウィーンは音楽の都と称されるが、さまざまな場所にオペラやコンサートの予定を掲載した雑誌や新聞、情報誌が置かれている。
 なかでも、ウィーン楽友協会の「MUSIKFREUNDE」と題された隔月刊の雑誌は、見ごたえがあり、貴重な資料ともなる。
 9月・10月号の表紙は、リッカルド・シャイー。私がウィーンを訪れていたときに亡くなった(10月2日、享年92)サー・ネヴィル・マリナーのインタビューも掲載されている。
 マリナーの訃報が伝わったときには、楽友協会の表玄関に半旗が掲げられ、偉大なる指揮者に追悼の意を表していた。
 実は、10月4日にはマリナー指揮アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズのコンサートが予定されていて、楽友協会では替わりの指揮者を立てず、指揮者なしでのコンサートとなった。
 その日に、楽友協会芸術監督のトーマス・アンギャン氏にマリナーについて聞くと、「とても謙虚で、音楽に対して常に真摯に向き合う人でした。一緒にたくさん話もしましたし、食事もしましたが、いつもすばらしい英国紳士という感じの方でした」と語っていた。
 もう1冊は、楽友協会の2016/2017年のシーズン・プログラム。「黄金のホール」に因んで、黄金色の表紙がゴージャスな感じだ。
 このプログラムを見ると、いまウィーンで愛されている音楽家、または国際舞台で活躍している音楽家が一目でわかり、非常に興味深い。
 こうしたウィーンの出版物は、編集者だった私を大いに刺激し、「日本でも、こんな冊子が作りたいなあ」という気持ちがむくむくと湧いてくる。
 特に「MUSIKFREUNDE」は、巻頭のインタビュー記事や特集ページが充実していて、デザインも粋で美しい。
 ホント、こういう冊子、作りたい。
 いまは活字離れが進み、雑誌も売れ行きがよくないといわれるが、もっているだけでなんだか心がウキウキしてくるようなこういう冊子なら、みんなが手にしたいと思うのではないだろうか。
 ウィーンは、いろんな意味で私の心を刺激する。
 今日の写真はその2冊。いいよねえ、こういうのって、眺めているだけで、どこかから音楽が流れてくる感じ…。


 
| 麗しき旅の記憶 | 23:19 | - | -
ベルヴェデーレ宮殿で朝食を
 今回のウィーン取材は、雨にたたられた。
 私は海外取材にいって傘をさすことはほとんどないのだが、今回は最初から最後まで天候不順。
 初日だけ、ある程度の晴れ間が見えたくらいで、連日雨ばかり。ウィーンは山の天候というのか、お天気が変わりやすく、パッと青空が見えたと喜んでいると、すぐに厚い雲が押し寄せてきて、パラパラと雨が落ちてくる。
 そのなかで、ウィーン市内を一望できるベルヴェデーレ宮殿にいったときは、束の間の晴天に恵まれた。
 ここは、私が20代のころ初めてウィーンを訪れたときに感動した場所。その宮殿や庭園はまったく変わらず、なつかしい思いに駆られるが、現在は訪れる人が多く、以前とは様変わり。
 写真は、宮殿から市内を臨むところ。



 そのなかで、もっとも驚いたのが、宮殿の横にアウトドアのカフェができていたこと。訪れたのは初日の午前中だったが、ここでは観光客らしき人たちが、朝食を楽しんでいた。
 そうか、ホテルで食べずにこういう方法があったのね、と新たな発見をした思い。
 ベルヴェデーレ宮殿の庭園で朝食を摂るなんて、なんと粋なこと。きっとパンとコーヒーだけでも味わいが深く、思い出に残るに違いない。次回は試してみようっと(笑)。
 写真は、そのカフェの様子。特別なメニューがあるわけでも、しゃれた雰囲気がただようわけでもないが、場所が場所だけに、時間が許せば、ぜひお茶の一杯でも飲みたかった。


 
 
 
| 麗しき旅の記憶 | 21:56 | - | -
ウィンナ―・シュニッツェル
 ウィーンを旅すると、みんなが必ず食べるのがウィンナー・シュニッツェルだ。でも、すべてのお店のシュニッツェルがおいしいというわけではない。
 仔牛肉の厚さ、揚げ油の鮮度、衣の内容など、本当にさまざまである。それらが見事にマッチしたときに、美味なるシュニッツェルが生まれる。
 今回、ウィーンのホテルと観光局の担当者のお薦めが一致し、訪れたのがhuth。Schellinggasse5に位置するオーストリア料理のレストランで、通りをはさんで2軒あり、ひとつはバーガーが主体。そしてもうひとつは、シュニッツェルがおいしいレストランである。
 ワインも豊富にそろっていて、ウィンナー・シュニッツェルも付け合わせのポテトサラダもとてもおいしかった。
 実は、最初に訪れたときは、そんなに混んでいるとは知らず、予約をしないでいったところ、どちらのお店も満杯状態。そこで翌日、予約をしてから再訪したという次第である。
 よく、ウィーンのレストランでは、厨房の奥から仔牛肉を肉たたきでドンドンと叩いている音が聞こえてくるが、huthでも、シュニッツェル用にお肉をたたいている音が聞こえていた。
 今回の旅では、その音に特徴があったのがもうひとつのお店。アーティストにインタビューをするため、ウィーン国立歌劇場を訪れたのだが、その待ち合わせ場所がオペラ座のなかのレストランというか、いわゆる社員食堂。オペラ座関係の仕事をしているさまざまな人たち、そして幕間や休憩時間には指揮者、歌手、ウィーン・フィルの人たちも訪れるところである。
 これまで楽屋には入ったことがあるが、食堂は初めてだった。
 とても素朴な作りで、トレーをもって並び、飲み物や食べ物を受け取り、その場で支払いを済ませるスタイル。
 この場所は、私には特別なところに映った。なぜなら、壁一面に歴代の指揮者やオペラ歌手の写真が飾られていたからである。
 ただし、こういうところは仕事でパスを受け取って入れてもらうため、写真を撮ることは控えた。
 もう亡くなってしまった偉大な歌手たちのスナップ写真や舞台衣裳を着けた写真を眺めていると、ここが伝統を受け継ぐオペラの殿堂だということがわかる。
 そのお店の奥からも、お肉をドンドンとたたく音が聞こえてきたため、シュニッツェルの伝統も引き継がれていることを実感した。
 今日の写真は、すべてにバランスがとれた、huthのおいしいウィンナー・シュニッツェル。よくお皿からはみ出た、ものすごく巨大なシュニッツェルがあるが、ここはほどよい大きさだった。もちろん完食です!


 
| 麗しき旅の記憶 | 22:38 | - | -
ウィーンといえばコーヒー(?)
 ウィーン出張から、本日帰国しました!
 今回の取材は、JALの国際便の機内誌「skyward」12月号の第1特集のカラー13ページ。
 主たる内容はウィーン・フィルで、ウィーン楽友協会や国立歌劇場のホール内部、総監督のインタビュー、ウィーン・フィルのメンバーのインタビューに加え、ウィーン・フィルが愛する作曲家ゆかりの家や教会や場所を巡り、さらに郊外まで足を延ばし、周辺の地も撮影した。
 しかし、1日目は曇りで、時折雲の合間から陽が射すこともあったが、ほとんど毎日が雨模様。カメラマンは四苦八苦し、なんとか晴れ間を見て、撮影をした。
 2年前の「家庭画報」のウィーン・フィル特集で会った人にも再会し、また今回もさまざまな音楽関係者に話を聞くことができた。
 やはり連日雨にたたられると、ひとつの仕事が終わるたびに、スタッフ全員がコーヒーを飲みにカフェに入る。
 ウィーンは伝統的なカフェ文化が色濃く残り、よき時代のカフェがそのままの雰囲気で現在に息づいている。
 私はウィーンに行くと、必ずカフェ・ラントマンに出向くが、今回もウィーン・フィルのメンバーのひとりにここで話を聞くことができた。
 これから少しずつウィーンの様子を写真を交えながら紹介していこうと思っているが、雑誌が出る前に紹介することはできないため、かなり先になってしまうと思う。
 でも、コーヒーのことだったら問題ないため、今日の写真はカフェ・ラントマンの外観と私の大好きなメランジュの登場。いわゆるミルクたっぷりのコーヒーで、生クリームがトッピングされているものもある。ウィーンではケーキにも生クリームがたっぷり添えられて出てくるが、甘さが抑えられたクリームで、とてもあっさりしていておいしい。





 ウィーンには何種類ものコーヒーがあり、「ABC OF COFFEE」という冊子には、あらゆるコーヒーの種類が記されている。



 ウィーンはアルプスからの水を使っているため、ミネラルウォーターを頼まなくても大丈夫。コーヒーには必ず水が添えられ、これがすこぶるおいしい水である。
 もちろん、ケーキも毎日いただきました(笑)。また、順次紹介しま〜す。
 仕事はいろいろと大変な面もあったけど、終わってみれば、すべてうまくいき、私の頭のなかでは13ページ分の構成がすでに出来上がっている。
 あとは、週明けに編集担当者とこまかい打ち合わせをし、各々のページ配分を決めていくことになっている。
 これ以外にも、帰国したらわんさか仕事のメールが入っていて、ひとつずつ返事をし、今日は1週間の留守中の仕事をまとめておこなった感じ。
 さすがに、お昼に自宅に戻ってから一気に片付けたため、いまは疲労困憊。連休中に心身を立て直さなくっちゃ。
 
 
 
 
| 麗しき旅の記憶 | 22:13 | - | -
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