Yoshiko Ikuma - クラシックはおいしい -Blog

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仕事仲間との食事会
 今日は、朝から締め切りの原稿を急ピッチで仕上げ、夜を空けるように頑張った。
 というのは、ピアニストの伊藤恵さんとマネージメントのHさん、レコード会社のMさんが西荻窪まできてくれ、みんなで「バルタザール」に食事にいったからである。
 ここは以前も紹介したが、下が自然食品店で、2階がその野菜などを使ったオーガニックのレストランになっている。
 この4人の会はこのごろ定例会のようになってきて、みんなのスケジュールを合わせて思いっきり食べ、おしゃべりし、飲み、ワイワイと騒ぐ。
 今日もまさにたらふく食べ、たまっている話を存分にし、またの再会を約束してお開きとなった。
 みんな忙しい人ばかり。でも、いつも集まると、話が止まらなくなる。
 さて、もう明日は9月だ。いよいよクラシック・シーズン開幕である。また、仕事に終われる日々となりそうだが、今日は発散したので、ストレスが吹き飛んだ感じ。
 あと、今年も4カ月。走り続けることになりそうだ。
 
| 親しき友との語らい | 23:50 | - | -
辻井伸行&三浦文彰
 軽井沢の大賀ホールは、美しい自然のなかに存在するホール。いつも訪れるたびに、心身が癒される感じがする。
 今日は、朝からこの一帯は深い霧に包まれたそうだが、私が着いた10時半ころは真っ青な空と避暑地らしい涼風が出迎えてくれた。
 まず、11時過ぎから辻井伸行のインタビューを行い、途中から三浦文彰にも加わってもらい、和気あいあいとした雰囲気のなか、「家庭画報」と「辻井伸行デビュー10周年記念特別コンサート」の冊子のインタビューを45分間で終えた。
 時間が限られていたため、私はいつものようにガンガン早口で質問を浴びせかけ、辻井さんもそれに呼応してしだいに早口になっていった。
 終わると、彼は「いやあ、今日は伊熊さんにつられて、ぼくもどんどん早口になってしまいましたよ〜」と笑っていた。
 短時間ながら多くのことを聞くことができたため、「家庭画報」では、その詳細を綴るつもりである。
 その後、撮影が行われ、ふたりはリハーサルを開始した。
 私も「家庭画報」の編集のSさんと一緒にリハーサルを最後まで聴き、それからランチに出かけた。
 そのころから次第に雲行きが怪しくなり、コンサート開始前に雨が降り出した。外に並んでいるお客さまのために開場が早まり、15時きっかりにコンサートは始まった。
 まず、三浦文彰がJ.S.バッハの「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番ホ長調BWV1006」を演奏。最近、ますます音が流麗になり、磨きがかかった技巧を存分に発揮し、約18分間、弦1本で勝負する孤高の世界を披露した。
 次いで、辻井伸行がドビュッシーの「映像第1集」「喜びの島」を演奏。大賀ホールの隅々まで、色彩感にあふれた美しい響きが浸透していく。
 後半は、いよいよデュオの登場。フランクの「ヴァイオリン・ソナタ イ長調」が演奏された。
 コンサート前のインタビューで、ふたりは「一緒に弾くたびにどんどん演奏がよくなっていき、お互いの音の対話が濃くなり、駆け引きも出てきておもしろくてたまらない」と語っていたが、まさにそこにはみずみずしく生き生きとした雄弁な音の語りが存在していた。
 聴衆は嵐のような拍手を送り、彼らは肩を組んで何度もステージに現れ、本当によき音楽仲間ができたといううれしさを隠し切れない様子だった。
 彼らは今後も共演を重ねていくつもりだという。
 今日の写真は、リハーサル前のふたり。この時間帯は、外もまだ美しい青空だった。




| 麗しき旅の記憶 | 21:39 | - | -
軽井沢出張
 明日は軽井沢の大賀ホールに行き、15時から辻井伸行と三浦文彰のデュオ・リサイタルを聴くことになっている。
 その前に彼らのインタビューが組まれているのだが、公演前にリハーサルが行われるため、インタビューは午前中に組まれることになった。
 ということは、朝早く出発しなければならない。そして帰りは夜だ。
 このインタビューは「家庭画報」の辻井伸行の連載ページ用と、もうひとつ長い記事のためのインタビューである。
 辻井伸行は、11月13日にサントリーホールで「辻井伸行デビュー10周年記念特別コンサート」を開く。
 そのときに、会場で50ページほどの特別記念パンフレットが配布される。その冊子の原稿を担当することになり、辻井伸行に「10周年を振り返って」というインタビューを行うのである。
 もちろん、デビュー以来ずっと内外でインタビューを行い、ストックはたくさんあるのだが、まだ聞き足りない部分を追加として聞こうと思っている。
 軽井沢の気候を調べたら、明日は雨模様で、気温もかなり低そうだ。
 さて、月末締め切りの原稿を終わらせ、簡単に荷造りをしなければならない。
 こういう時期に出張が入ると、結構キツイ。
 でも、昨日のナタリー・シュトゥッツマンの非常にアグレッシブでポジティブな生き方に触れたら、私も少しは見習わなくては、という気持ちになった。
 涼しい気候に合わせた服装にし、元気に行ってきま〜す。
 
 
 
| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 21:15 | - | -
ナタリー・シュトゥッツマン
 コントラルト歌手のナタリー・シュトゥッツマンは、近年オーケストラ指揮者としての活動が増えている。
 各地のオーケストラに客演してオペラからシンフォニーまで幅広く指揮、日本においても新日本フィル、水戸室内管、セイジ・オザワ松本フェスティバルなどから招かれている。
 シュトゥッツマンは、指揮をフィンランドの伝説的指導者ヨルマ・パヌラに師事し、小澤征爾とサイモン・ラトルからも指導を受けた。2009年には自身の室内オーケストラ、オルフェオ55をフランス、メスのアースナルに設立している。
 今日は、なんと22年ぶりに彼女にインタビューを行うことができた。
 以前の雑誌「フィガロ・ジャポン」の記事をもっていくと、「ウワーッ、なつかしい。お互い、若かったわねえ」と大笑いし、なごやかな雰囲気でインタビューは始まった。
 シュトゥッツマンは常に新たな分野を開拓し、シューベルトの「三大歌曲集」をうたい、指揮も本格的に行い、さらに次なる新譜では「イタリア古典歌曲集」をオルフェオ55と収録している(ワーナー)。ただし、このアルバムはまだリリースが最終的に決定しておらず、おそらく来年初頭になりそうだ。
「イタリア古典歌曲集」は、私も音大の1年生のときに副科の授業で習ったことがあるが、多くの人が教育用の歌曲だと思っている。シュトゥッツマンは、それを2年間研究し、世界中に資料を探しにいき、オリジナルのオーケストラ伴奏の楽譜を探したという。
 その経緯は、「intoxicate」と私のHP「音楽を語ろうよ」で詳しく紹介したいと思う。
 久しぶりのインタビューは、笑いを交えた楽しい時間となり、新譜の録音に関して、オーケストラの指揮について、子ども時代の歌とのつながり、両親のこと、シューベルトの作品について、ベートーヴェン、ブラームス、マーラー、ブルックナーなどが振れる喜びなど、多岐に渡った。
 とりわけ興味深かったのは、指揮をするときの服装について。動きやすいことはもちろんのこと、フランス人らしく、エレガンスをモットーとしているそうだ。ちなみに、彼女の指揮姿はすごくマニッシュで、動きも美しく素敵だ。
 今日の写真は、日焼けしたカッコいいシュトゥッツマン。
 趣味は自分で小型船を操縦して地中海に繰り出すこと。だれもいない静かなところにいって、思いっきり泳ぎ、ダイビングもする。その後は、おいしいワインと食事を楽しむ。
「人生、仕事ばかりではなく、少しは楽しまなくっちゃね」
 話を聞いているうちに、私の頭にはイタリア歌曲が鳴り響き、からだ中が地中海の風をまとっているような気分になった。
 帰りに、シュトゥッツマンは、「次は20年も間を置かずに、インタビューにきてね〜」と笑いながら送ってくれた。
 今日の写真は、インタビュー後の1枚。こんがりといい色に焼けています。


  
 
 
| アーティスト・クローズアップ | 21:42 | - | -
藤田真央
 今朝、うれしいニュースが飛び込んできた。
 2年に1度、スイスのヴヴェイで開催されているクララ・ハスキル国際コンクールで、日本の18歳のピアニスト、藤田真央が優勝の栄冠を手にしたのである。
 このコンクールは、ルーマニア出身で1960年に没したクララ・ハスキルを記念し、1963年に開始されている。
 クララ・ハスキルは、1942年から18年間、このレマン湖北岸の美しい街、ヴヴェイで暮らした。
 これまで優勝者にはクリストフ・エッシェンバッハ(1965年、ドイツ)、リチャード・グード(1973年、アメリカ)、ミシェル・ダルベルト(1975年、フランス)、ティル・フェルナー(1993年、オーストリア)、マーティン・ヘルムヘン(2001年、ドイツ)、河村尚子(2007年、日本)らが名を連ね、いずれも大音響とは無縁で、しかもテクニック優先ではなく作品の内奥にひたすら迫っていく演奏をするタイプが多い。そして叙情的な演奏を得意とし、音が美しく、派手なパフォーマンスを苦手とし、滋味豊かな音楽を聴かせる。
 藤田真央は、NHKの取材に対し「大人の部の国際コンクールに挑戦するのは初めてで、経験がないなか優勝できてとてもうれしいです。受賞に恥じないよう精進したいです。音色の美しさにこだわった演奏をしていきたいと思います」と話していた。
 彼は現在、東京音楽大学1年生で、さいたま市出身。コンクールでは他の2名と本選に進み、モーツァルトのピアノ協奏曲などを演奏し、優勝に輝いた。
 同コンクールは、優勝の1賞のみという珍しいシステムをとっている。
 これから優勝者記念コンサートなどが行われるだろうが、ぜひナマの演奏を聴いてみたい。
 
| 情報・特急便 | 15:51 | - | -
マニュエル・ルグリ
「バレエ界の至宝」と称されるマニュエル・ルグリは、パリ出身。
 1980年、16歳でパリ・オペラ座バレエ団に入団し、86年ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場におけるパリ・オペラ座公演でルドルフ・ヌレエフ版「ライモンダ」のジャン・ド・ブリエンヌを踊った後、エトワールに任命される。
 その後の破竹の勢いを感じさせる活躍は有名で、世界各国のバレエ団に招かれるほか、自身のプロデュースによる公演も多数開催してきた。
 来日公演も多く、日本のファンからも圧倒的な支持を受けている。
 2009年にパリ・オペラ座バレエ団を引退し、翌年ウィーン国立バレエ団の芸術監督に就任。ルグリがこの要職に就いてから、同バレエ団の集客率は格段に伸びたという。
 そんな彼が、世界各国の精鋭ダンサーたちとともに来日し、いま東京文化会館で「ルグリ・ガラ」を行っている(8月22日〜25日)。
 昨日はその公演を観にいったが、ウィーン国立バレエ団、パリ・オペラ座バレエ団、英国ロイヤル・バレエ団、ボリショイ・バレエから選ばれたルグリの愛するダンサーたちは、各々最高の踊りを披露し、ルグリの最終章といわれる公演を盛り上げた。
 昨日はBプロだったが、ルグリももちろん踊りを披露し、前半ではイザベル・ゲランと「ランデヴー」を、後半では同じくゲランと「フェアウェル・ワルツ」を踊った。
 もっとも印象的だったのは、フィナーレに登場した滝澤志野(ウィーン国立バレエ団専属ピアニスト)のピアノとの「Moment」。これはルグリのソロで、世界初演にあたる。
 音楽はJ.S.バッハの「プレリュード ハ短調 BWV999」とバッハ/ブゾーニの「トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564」を用い、振付はナタリア・ホレツナ。
 ルグリは舞台に出てくるだけで存在感を放ち、いずれの演目も圧倒的な美しさを示した。ひとつひとつの動きがエレガントで情熱的で完璧な美を探求している。そのストイックなまでの表現は、手の美しさにまで現れ、私は指先まで神経が張り巡らされたそのこなやかな動きに目が釘付けとなった。
 やはりひとつの時代を築いた人、最高級の芸術を追求する人、いまなお鍛錬を惜しまない人の芸術は、人の心に深い感動をもたらす。まさに、精神性の高さが伝わってくる舞台だった。
 今日の写真は、プログラムの表紙。18時半から始まり、終演は22時を回っていた。この公演は、今日が最終日である。

| アーティスト・クローズアップ | 11:49 | - | -
三浦文彰
 7月17日のブログに、若きヴァイオリニスト、三浦文彰が初めて弾き振りを行ったコンサートの様子を綴ったが、その彼がテレビで紹介される。
 このコンサートのときもテレビクルーが入っていたが、番組では弾き振りの模様も映し出されるようだ。
 
「情熱大陸」8月27日(日)23:00〜23:30(TBS系)

 三浦文彰は音楽一家に育ち、次代のヴァイオリン界を担う逸材として期待されている。だが、家族の問題を抱え、父親に反抗した苦しい過去があった。
 番組では、そんな素顔に触れ、現在に至るまでの道程が紹介されるという。
 
 私はデビュー当初からインタビューを続け、演奏も聴き続けているが、聴くたびに演奏が大きな変貌を遂げ、説得力が増していく。
 さて、どんな人生が映し出されるのだろうか。日曜日が楽しみだ。
 お時間のある方、ぜひ見てくださいね。
 
| 情報・特急便 | 15:57 | - | -
フェデラーを見る猫たち
 テニスの偉大なる王者、ロジャー・フェデラーの記事は、何でも探して見るようにしているが、突然、ものすごくかわいい猫たちを見つけてしまった。
 確かに、このニャンコたちが見ているテレビの画面は、フェデラーの試合である。
 それにしても、なんと愛らしいうしろ姿なのだろう。
 どんなにストレスがたまっているときでも、忙しいときでも、仕事がうまく進まないときでも、この1枚の写真は私を笑顔にしてくれる。
 ひとりで見ているのはもったいないと思い、ここにアップしてみた。
 これを撮った人に、感謝の気持ちを捧げたい。きっと私と同じく、フェデラー・ファンで、猫好きに違いない。
 すばらしい写真をありがとう! 毎日ながめて、なごんでいます。

| ロジャー・フェデラー | 23:02 | - | -
レイ・チェン
 レイ・チェンは、破竹の勢いでスター街道をまっしぐらに突っ走っている、勢いを感じさせるヴァイオリニストである。
 性格は陽気で、会った人がみなファンになってしまうのではないかと思えるほどのナイスガイ。
 彼のアーティスト・レシピを何にしようかなとずっと考えていたが、ようやく決まり、今日記事をアップした。ぜひ、寄ってみてくださいな。
 レイ・チェンは、9月29日(ザ・シンフォニーホール)、30日(サントリーホール)にJ.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全6曲)のリサイタルを行う。
 使用楽器は、1715年製ストラディヴァリウス「ヨアヒム」。健康的でおおらかで情熱的なレイ・チェンの弦の響きが、バッハで自由闊達な歌を奏でるに違いない。
 2011年に聴いたときから、はや6年。進化と深化を聴き取りたい。
| 情報・特急便 | 20:59 | - | -
ピノキオコンサート
 今日は、公益財団法人アルゲリッチ芸術振興財団が主催する「ピノキオコンサート」が、日生劇場で開催された。
 このコンサートは、「大人と子どものための音・学・会」と題され、音楽を通して次世代を担う子どもたちの豊かな心を育むことを目的とし、1998年よりホール、学校、博物館、神社などさまざまな会場で開催されている。
 財団総裁マルタ・アルゲリッチ、副理事長伊藤京子を中心に、さまざまな演奏家が集い、これまで子どもから大人まで約36,000人が教育プログラムを体験している。
 今日は、チェロの遠藤真理とピアノ・お話の伊藤京子がデュオを披露し、ソリマ「アローン」、カサド「親愛のことば」、シューマン「アダージョとアレグロ 変イ長調」、エルガー「愛のあいさつ」、サン=サーンス「白鳥」、ヴィラ・ロボス「黒鳥の歌」を演奏した。
 日生劇場の1階のピロティで開かれたコンサート、可動式の椅子が並べられ、親子連れがたくさん集まり、みなさん熱心に演奏とトークに耳を傾けていた。
 もっとも印象的だったのは、幼稚園生や小学校低学年くらいの子どもたちが、静かに集中して音楽に聴き入っていたこと。時折、親に連れられて席をはずす子もいたが、ほとんどの子どもが最後までじっと演奏を聴いていた。
 写真は、演奏が終わり、遠藤真理と伊藤京子が聴衆に向けて話しかけているところ。もう1枚は、終演後のおふたりのショット。
 3月初頭に別府アルゲリッチ音楽祭の一環である講座の講師として大分を訪ねて以来、関係者のみなさんとまた会うことができ、再会を喜び合った。
 このコンサートが、末永く続くことをひたすら祈りたいと思う。






 
 
| クラシックを愛す | 23:59 | - | -
仲道郁代
 ピアニストの仲道郁代が、デビュー30周年を迎えた。
 今日は、彼女にインタビューを行い、「デビュー30周年アニヴァーサリー・リリース」の「シューマン:ファンタジー」(ソニー 9月27日発売予定)の新譜について、これまでの歩み、今後の予定などについていろいろ聞いた。
 このインタビューは、次号の「intoxicate」に書くことになっている。
 思えば、仲道郁代には1986年のジュネーヴ国際コンクールのときから取材を続けている。翌年のエリーザベト国際コンクールのときも現地に赴き、1993年にはイギリス・ブリストルの海外録音にもいっている。
 本当に長いお付き合いである。
 この間、幅広いレパートリーを聴き、さまざまな話を聞いてきた。1冊の本が書けそうなくらい、語録がたまっている。
 彼女に会うと、いつも両手に抱えきれないほどの企画ややりたいこと、目標、夢をもっているが、それをすべて実践していくから驚く。
 今日も、2027年の演奏活動40周年に向けた新たなシリーズを計画していると聞き、「すごいなあ」と感慨を新たにした。
 これはベートーヴェンのピアノ・ソナタと、関連を示すポスト/プレ作曲家の作品によるシリーズだそうだ。
 今回の新譜は、2017年4月にベルリンのイエス・キリスト教会で収録したもので、シューマンの「ロマンス 嬰ヘ長調 作品28の2」「交響的練習曲」「幻想曲」というプログラム。インタビューでは、シューマンに対する熱く深い気持ちを話してくれた。
 11月5日には東京文化会館小ホールで、「オール・シューマン・プログラム」のリサイタルが予定され、レコーディングされた作品を披露する。
 さらに2018年3月16日には、「仲道郁代ピアノ・フェスティヴァル」と題し、上原彩子、小川典子、金子三勇士、清水和音、萩原麻未とともに、5台のピアノと6人のピアニストがぶつかりあうというコンサートが行われる。
 本当に次々に新たなシリーズや企画が計画され、そのエネルギーと前向きな姿勢に、私も背中を押される思いがする。
 考えてみれば、私は2018年が独立30周年にあたる。仲道さんの熱意に関心しているだけではなく、自分も何かきちんと計画を立てなければなあ、と今日はいろいろ考えさせられた。
 今日の写真は、「時間が足りないとは考えない。やるべきことをやるだけ」と語る仲道さん。迷いがなく、まっすぐ前を向いて進んでいく。見習わなくっちゃね。


 
 
| 親しき友との語らい | 22:47 | - | -
韓国の調味料
 今回のソウル出張でも、仕事の合間を見て韓国ならではの調味料を探しにいった。
 現地のレコード会社の人に、「おいしい調味料はない?」と聞いたら、あるおしょうゆを教えてくれた。
 しかし、韓国語ができない私は、デパ地下にいっても、そのおしょうゆのラベルが読めない。
「そうか、名前を書いてもらえばよかった」
 そう思ったが、すでに遅し。
 そのときに、お店の人で日本語が少しできる人がいたため、その人に聞き、ようやく探し当てたときは、とてもうれしかった。
 このおしょうゆは、ナムルを作るときに一番いい味わいになるそうだ。
 あとはコチュジャンと、金ごま油を買い、最後に韓国海苔を購入した。
 韓国海苔は、ごま油を使ったものとオリーブオイルを使ったものがあり、どちらにしようか悩み、やはりごま油の方にした。
 私があれこれ悩んでいたためか、お店の人は、会計を済ませると、私の買い物袋にさっとオリーブオイルの小さな袋を入れてくれた。
「こっちも食べてみて。よかったら次はこっちもどうぞ」
 ウワッー、うれしい、ありがとう。
 というわけで、今日の写真は韓国ならではの調味料と海苔。
 これらを使って、ぜひ新たなアーティスト・レシピに挑戦したいと思っている。さて、どんなレシピで、だれにしようか…。


 
| 麗しき旅の記憶 | 22:27 | - | -
比叡山のお土産
 旅に出ると、必ずその土地の食材を探したくなる。
 今回、比叡山を訪れたときも、延暦寺のあちこちを見て回りながら、知的好奇心を刺激されたが、最後はやはりお土産やさんに顔を出してしまった。
 そこで見つけたのが、和菓子とゆばと胡麻豆腐。
 それぞれこの土地ならではの特有の物で、作り方もかなり凝っている。
 こういう物を見つけるのも、旅の大きな楽しみ。そして、自宅に戻ってから、それぞれの物をゆっくり味わうと、旅の記憶が蘇ってくる。
 ほんのひとときの夏休みだったが、おいしい空気と脳の活性化と、そして舌を満足させることができた。
 今日の写真は、比叡山の思い出の品々。そして、東塔地域の阿弥陀堂と東塔。



| ゆったりまったり京都ぐらし | 22:44 | - | -
ロラン・ドガレイユ
 インタビューをしたヴァイオリニストから、使用している楽器を見せてもらうことがあるが、昨日インタビューをしたフランスのロラン・ドガレイユのヴァイオリンは、歴史を感じるすばらしい楽器だった。
 ドガレイユは幼いころから天才と称され、歴史に名を残す名手たちに師事し、数多くの国際コンクールで優勝を果たしている。
 22歳のときにパリ国立歌劇場管弦楽団のコンサートマスターに就任し、世界の著名な指揮者のもとで演奏を重ねる。
 現在は、パリ管弦楽団のコンサートマスターを務め、パリ国立高等音楽院の教授として後進の指導も行い、国際コンクールの審査員も務めている。
 そんなドガレイユのヴァイオリンは、「星の王子さま」で知られる作家、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリが所有していた1708年製ストラディヴァリウス「Txinka」。これは、いまでも当初のオリジナルのニスが使用されているそうだ。
 インタビューでは、2018年初春にリリース予定の「フレンチ・ヴァイオリン・ソナタ集(仮)」(ワーナー)について聞いた。共演はフランス・ピアノ界の重鎮、ジャック・ルヴィエである。
 今回のアルバムは、フランクの「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調」、ラヴェルの「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第2番 ト長調」、同「ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調(遺作)」、ドビュッシーの「ヴァイオリン・ソナタ ト短調」というフランスの王道をいく作品集。
 インタビューでは、ドガレイユの使用楽譜について、録音時の様子、ルヴィエとの共演について、これまでの音楽家としての人生、子ども時代のこと、すばらしい恩師たちとの出会い、各々の作品の聴きどころ、そして使用楽器についてなど、非常に多岐に渡る興味深い話を聞くことができた。
 ドガレイユは、日本でも多くのマスタークラスなどを行い、若手ヴァイオリニストの指導を行っている。そのときに注意するのは、ヴィブラート。そのやり方を実際に指を使って示してくれたが、とてもやわらかく弦を押える繊細なヴィブラートで、余分な力がどこにも入っていなかった。



「ですから、私の指の腹はまったく縦線もついていないし、何の形もついていないでしょう」
 こういって指の腹を見せてくれたが、まさしく何の傷もなく、きれいな指の腹だった。
 ドガレイユはバスク生まれだそうで、ラヴェルと一緒。ラヴェルの生家のごく近くに住んでいたという。その話題になったら話が止まらなくなり、ラヴェルのことからバスク人の特徴まで、ことこまかに話してくれた。
 このインタビューは、「CDジャーナル」に書く予定になっている。
 ロラン・ドガレイユとジャック・ルヴィエのフランス作品の録音。これはきっと後世に語り継がれる名演になるに違いない。まだ音源は仕上がっていないため、音を聴くことはできないが、いまはその音が届くのをひたすら待っているところである。
 今日の写真は、「Txinka」を抱えたドガレイユ。彼はちょっとだけ、私の手をとって、ヴァイオリンのネックのところを触らせてくれた。「キャーッ、サン=テグジュペリの楽器に触っちゃった」と、胸がドキドキ。
 いやあ、すばらしい体験でした。いまでもその感触が残っているワ(笑)。

| アーティスト・クローズアップ | 21:55 | - | -
比叡山延暦寺
 真夏の京都はすさまじい暑さである。
 今回は、ソウル出張から帰国し、たまっている原稿をある程度仕上げ、翌日の夕方から京都に向かったため、ソウル、東京、京都の3カ所の猛暑を体験した感じだった。
 その間隙を縫って、天台宗 比叡山延暦寺を訪ねた。
 まず、山のなかは空気が違う、静けさが違う、そして心のなかも微妙に違った。
 延暦寺はとても広い。東塔地域、西塔地域、横川地域に分かれ、それぞれ講堂や中堂、書院、阿弥陀堂、釈迦堂などがあり、ひとつの地域を巡るだけでもかなりの時間を要し、坂道や階段を上り下りしなくてはならない。
 今日の写真は、まず東塔地域の急な階段の上に位置する文珠摟と、宿坊 延暦寺会館から臨むびわ湖の遠景。
 また、折を見て、いろいろ写真などを紹介したいと思う。
 今日は夕方からインタビューが入っていたため、京都から戻ってインタビュー会場に直行した。
 そして、まだこれから仕事が残っているため、延暦寺のすばらしさを詳しく綴ることができない。
 なにはともあれ、バタバタと忙しい日々を送っているなかで、ほんのひととき清涼な空気をからだいっぱいにまとい、延暦寺の教えに触れ、静謐な時間を過ごすことができたことが財産である。




 
| ゆったりまったり京都ぐらし | 23:04 | - | -
出張から帰国しました
 昨夜、ソウル出張から無事に帰国した。
 アーティストのインタビューはとても興味深いことをいろいろ聞くことができ、コンサートもすばらしく、久しぶりに脳が覚醒するような音楽を味わった。
 情報公開は、9月初旬になりそうだ。
 出張から戻った途端、締め切り原稿がたまっていて、またもやパソコンに張り付く状態となってしまった。
 しかし、明日の夜は京都にいき、少しだけ夏休みをとりたいと思っている。
 その前に、なんとかすべてを片付けなくては…。
 今回の出張は、レコード会社の女性ふたりと一緒だったため、韓国料理を山ほど味わうことができた。
 現地のレコード会社の人たちもランチに招いてくれたため、連日パワフルな食事を体験した。
 今日の写真は、ソウルの南部にある海鮮のおいしいお店に連れていってもらったときの食事の数々。ほとんど毎日焼肉屋さんだったが、その合間に海の幸が食べられ、韓国料理の幅広さを知る思いだった。。
 でも、日本の調理法とは異なり、まず小皿がたくさん供され、その後カニ料理、干したお魚のお料理、ゆでたタコなどが出てきた。
 どれもごはんに合う味で、スパイスが効いている。からだのなかから元気になるお料理ばかりだった。








 
 
| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 18:17 | - | -
出張前の仕事
 明日からのソウル出張を前に各社の締め切りをこなしているが、どうにも間に合わず、少しこぼれてしまいそう。
 なんとかいいわけをしつつ、延ばしてもらえるところには連絡をし、ようやく荷物の用意にこぎつけた。
 いつもながら、出張前はドタバタである。なんとかならないものだろうか。
 とブツブツいいつつ、体調を整える暇もなく、明日は5時起きで出かけなければならない。
 3日間、留守にしま〜す。9日に帰国したら、また新たな情報を綴りたいと思う。
| ああ愉しき(?)、締切り地獄 | 23:01 | - | -
ラン・ラン
 11月23日から25日まで、ベルリン・フィルがサイモン・ラトルとの最後の日本をツアーを行う(ミューザ川崎シンフォニーホール、サントリーホール)。
 この24日のコンサートでソリストを務めるのが、ピアニストのラン・ランだ。曲目はバルトークのピアノ協奏曲第2番である。
 今日は、招聘元のフジテレビジョンのクラシック事務局に出向き、ハンブルクに滞在しているラン・ランに電話インタビューを行った。
 昨秋、ラン・ランにインタビューをしたとき、バルトークのピアノ協奏曲第2番はラトルの希望だと話していたので、その話題から入り、ベルリン・フィルとの長年の交流について、ラトルとの共演について、このコンチェルトを録音しているため、その録音時のこと、今後のレパートリーの方向性など、じっくりと話を聞いた。
 ラン・ランには初来日のころから何度もインタビューを行っているため、とても雄弁に話してくれるが、特に今回はラトル&ベルリン・フィルの最後のツアーにソリストとして選ばれたことにとても誇りをもっているようだった。と同時に、ラトルへの感謝の気持ちを何度も口にしていた。
 ラン・ランと話すと、いつもその前向きで陽気でエネルギッシュな姿勢に、こちらも元気が湧いてくるような感覚を抱く。
 このインタビューは、ベルリン・フィルの来日プログラムに書く予定になっている。
「ラトル&ベルリン・フィル、最終章」と銘打たれたコンサート、きっと熱気あふれる印象深いコンサートになるに違いない。
| クラシックを愛す | 23:23 | - | -
ソウル出張
 8月7日から9日まで、韓国のヴォーカル・ユニットの取材で、ソウルに出張することになった。
 このアーティストに関しては、まだ情報公開前のため、出張後にまた詳細を発表したいと思う。
 というわけで、出張前のいまは、週末締め切りと月末締め切りのこぼれているものが重なり、てんやわんやの状態だ。
 いつものことながら出張に出かける前は、何がなんだかわからないような、いま何の原稿を書いているんだっけ、というような混乱した状況になってしまう。
 ひとつずつやらなければならないことを書き出し、仕事のデスクの前にメモを貼り付け、ひとつずつ消していく作業を行っている。
 ソウルは、2015年1月にチョン・キョンファのインタビューで出張して以来のことになる。あのときはものすごく寒かったが、今回は日中は34度くらいありそうだ。
 ソウルは食べ物がおいしい。激辛のものも多いが、それを汗だくになって食べるのも、また韓国らしくて好きである。
 今回は着いたその日にインタビューを行い、翌日コンサートを聴き、その翌日帰国という予定である。おそらく、韓国料理に舌鼓を打つことができるに違いない。
 私は、できることなら、また食材を探しに行きたいと思っている。もちろん、仕事だから、それをきちんとこなし、時間があったらの話である。
 その前に、山積みの仕事と格闘しなければ…。
 
| 麗しき旅の記憶 | 22:37 | - | -
NCAC音楽大学2017後期講座
 長野市芸術館の「NCAC音楽大学」の「音楽の分かる大人になろう!」の2017年後期講座の講師を務めることになった。
 昨年もこのホールには出向き、講師を担当したが、今回は10月から2018年3月まで、月に1回の講座で計6回である。
 そのチラシが出来上がり、いよいよ聴講生の募集が始まった。
 10月29日、11月25日、12月23日、1月27日、2月24日、3月31日で、各回とも14時開講、60分、長野市芸術館リサイタルホール。1回券は500円、6回セット券は2700円となっている。
 講座の担当者のMさんとは何度も話し合い、内容を決めた。
 10月の第1時間目は「心の琴線に響くバンドネオン 南米音楽の情熱と哀愁に酔う!」
 11月の第2時間目は「世界広し、弦楽器も幅広し 楽器は各地の歴史につながる」
 12月の第3時間目は「ウィーンの幕開けは、やっぱりニューイヤー・コンサートでしょ」
 1月の第4時間目は「ベートーヴェンの交響曲第7番、8番 作曲秘話を巡って作品誕生の地へ」
 2月の第5時間目は「世界のオーケストラ漫遊と 歴代の名歌手たちの逸話」
 3月の第6時間目は「21世紀のクラシック界を担う 新星の素顔と実力を一気公開」
 講座では、トークとともにCDやDVDを用い、私が出張先で撮影してきた写真なども交えて立体的な内容にしたいと思っている。
 そして、昨年の講座でも披露したのだが、毎回講座に登場するアーティストをひとり選び、アーティスト・レシピを考え、写真で紹介したいと考えている。
 さて、どんな内容になるだろうか。参加してくださる方たちが「面白かった」「役に立った」「関連したコンサートに行きたい」と思ってもらえるような講座にしなくっちゃ。
 じっくり考えようっと。
 前回は、講座の終了後、みなさんのなかに交じって質疑応答というよりは雑談のようにいろんな話をした。今回も、長野市芸術館の音楽大学は「とても楽しくリラックスし、ためになる話が満載ですよ」という形で締めくくりたい。
 お問い合わせは、NCACチケットオンライン(インターネット予約)https://www.nagano-arts.or.jp/
 NCACチケットセンター 026-219-3191(10:00〜19:00 火曜定休)
 今日の写真は、出来上がったチラシ。


 
 

 
| 情報・特急便 | 18:27 | - | -
ピーター・ゼルキン
 すみだトリフォニーホールの「グレイト・ピアニスト・シリーズ2017/18」&「ゴルトベルク変奏曲2017」に、アメリカのピアニスト、ピーター・ゼルキンが登場した。
 昨日は突然の雨に見舞われるなか、聴き逃してはなるまいと、急いでホールに出向いた。
 ゼルキンは、ドイツの名ヴァイオリニスト、アドルフ・ブッシュを祖父に、20世紀を代表するピアニスト、ルドルフ・ゼルキンを父にもつ。
 名門の血筋にプレッシャーを得たのか、若いころは人生に迷いを感じて放浪の旅に出るなど、さまざまな逸話を残している。
 音楽を聴く限り、とても繊細な神経の持ち主なのだと思う。ナチスに反旗を翻した祖父や、ミスを恐れずに自由に自分の音楽を追求した父親のたくましさは、ピーターには受け継がれなかったのかもしれない。
 彼は、J.S.バッハの「ゴルトベルク変奏曲」を3度も録音し、ついさきごろ4度目の録音を行ったという。それほどこの作品には思い入れが深いのだろう。
 昨日は、前半にモーツァルトの「アダージョ ロ短調 K.540」と同ピアノ・ソナタ第17(16)番 変ロ長調 K.570が演奏された。背筋がビシッとなるような凛としたモーツァルトで、余分なものをそぎ落としたシンプルな音楽がそこにはあった。
 バッハの「ゴルトベルク変奏曲」は、冒頭のアリアから最後のアリアまで、まさに「自分の音楽」となっていた。この作品と長年じっくり対峙し、細部まで磨き抜かれた真実の美が音となって立ちのぼった。
 この公演評は、次号の「モーストリー・クラシック」に書く予定である。
 トリフォニーホールの「ゴルトベルク変奏曲」のシリーズは、さまざまなピアニストで聴いてきたが、そのつど深い感慨にとらわれる。懐が深く、音楽が深遠で、そのピアニストの人生が映し出されると同時に、聴き手も自己の内面と向き合う大切さを教えられる。
 ピーター・ゼルキンもまた、とても心に響くバッハを奏で、彼の70年の人生を音楽に投影させていた。
 
 
| クラシックを愛す | 22:37 | - | -
ダニエル・ロザコヴィッチ
 いま、ヨーロッパを席巻している若きヴァイオリニストがいる。2001年、ストックホルム生まれのダニエル・ロザコヴィッチである。
 7歳になる前から自身の希望でヴァイオリンを始め、1年半後にはウラディーミル・スピヴァコフ指揮モスクワ・ヴィルトゥオーゾ室内管弦楽団と共演を果たし、以来ヨーロッパ各地のオーケストラと共演を重ねている。
 芸術監督のワレリー・ゲルギエフの抜擢により、今年のPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)に初出演し、マエストロとの共演でブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番を演奏した。これが日本デビューとなる。さらに今日は東京文化会館でもゲルギエフと共演し、そのブルッフを披露した。
 今日の本番前、そのダニエルにインタビューをすることができた。彼は2018年6月、アンドレス・オロスコ=エストラーダ指揮フランクフルト放送交響楽団との日本ツアーが予定されており、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を演奏することになっている。
 今日は、そのオロスコ=エストラーダとの共演について、今回のゲルギエフとの共演について、そして幼少時代から現在にいたるまでのヴァイオリンとのかかわりなどを聞いた。
 ダニエルはとても知的なタイプで、真の天才といえるような実力派なのに、素直で率直で感じがいい。
「ぼくはスウェーデンで生まれているけど、7つのルーツをもっている」と語る。ちなみに一緒にインタビューに参加してくれたお母さんは、キルギス共和国の出身とか。
 7つの民族の血を受け継ぎ、4カ国語を操り、幼少時代からチェスのコンテストで入賞に輝き、テニスとサッカーと柔道をこなす。
「両親はアスリートになってほしかったようだけど、ぼくはヴァイオリニストになりたかった。ロシアの学校に通っていたとき、7歳でヴァイオリンを始めるのは遅いといわれ、プロにはなれないといわれたけど、ぼくは90歳まで弾けると思い、ヴァイオリニストの道を選んだ」
 その後の快進撃はすさまじいものがあり、国際コンクールを受けることなく、世界中の著名な指揮者とオーケストラからのオファーが絶えない人気ヴァイオリニストに成長。
 現在は、カールスルーエ音楽大学のヨーゼフ・リッシンとエドゥアルド・ウルフソンの両教授に師事し、一般学科はジュネーヴのコレージュ・デュ・レマン(インターナショナル・スクール)で学んでいる。
 ふたつの学校の行き来だけでも大変なのに、スポーツをする時間も捻出している。
「ぼくはスポーツをしないと、頭がすっきりしないんだ」とのこと。テニスのロジャー・フェデラーのファンと聞き、フェデラー好きの私は、がぜんダニエルを応援したくなった(笑)。
 自分の意志で始めたヴァイオリン、「もう演奏するのが楽しくてたまらない」と熱く語る。だが、いまはレパートリーを増やすことに集中し、語学もさらにフランス語をマスターしたいという。
 このインタビューは、音楽事務所のジャパン・アーツのマスターインタビュー。これからさまざまなところで記事を紹介していきたいと思う。
 ユニークな話がたくさん飛び出し、本当に稀有な存在。記事では、ダニエルが「ねっ、おかしいでしょ」といって話してくれた、ヴァイオリンにまつわるストーリーを紹介していきたいと思う。
 今日の写真は、インタビュー後の1枚。いろんなルーツをもっているというだけあって、ちょっと中央アジアやロシアなどが混じった、複雑な顔の表情をしているよね。一度会ったら忘れられない、印象的な風貌の持ち主である。
 すごく人なつこくて、感じのいいナイスガイ。しかも、演奏は天才的。著名な指揮者がみんな共演したいと願うのもわかるよね。来年の日本ツアーが楽しみである。

| 情報・特急便 | 22:44 | - | -
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